『カルチャ』

演劇企画schaftによる、野田秀樹作品のリミックス『カルチャ』にメイン役者として参加した。

関西の、色んな文化を主戦場にする色んな学生たちが大集合して、ひとつの演劇作品を作るというもの！

私は演劇に全く明るくない！演劇のことを何も知らない。演劇に触れたことは、劇団カオスの新入団員公演に一度参加して、その後辞めてしまったくらいで、演劇を観に行ったこともないしなんなら野田秀樹さんという人物のことも、聞いたことがなかった。

でもオカヤマは演じるの大好き
照明が当たって、お客さんの前でその役として動いたり喋ったりするのにめちゃくちゃ憧れる！

劇団カオスの12月公演を見て、楽しそうに演じてる人たちを見てすごくわくわくして、羨ましい！と思って、その公演の挟みこみに入っていたオーディション参加者募集チラシのQRコードを即読み込んで即応募して3日後にオーディションを受けに京大西部キャンパスへ向った。

ちょうどこのオーディションの頃に、R-1の応募締切と策伝大賞(落語の大会)の予選動画締切があった。先のこと全く考えずに全部応募したけど全ての日程が2月に来てしまったせいで本当にてんやわんやだった。てんやわんやだった。

公演が行われるのは、京大西部キャンパスにある西部講堂。昔から(ほんとにすっっごい昔  至る所に、時代を感じる落書きとかがあってすごい面白かった)色んな演劇やら音楽イベントやらが開催されてたらしい。学生のための表現空間なんだろうな。

1月から始まった稽古は、全部本番の会場、会場というか空間？の西部講堂だった。鬼通いライフ開始。移動中は文章書いたりネタ詰めたり策伝前は落語の台本考え直したりとかできたからいいんだけど本当にお金が無くなった。この春休みほとんど遊びに出たりしなかったけどどんどんお金が減っていってた。でもどうせ貯めるくらいなら今後もこういうお金の使い方してたい。

稽古がどんな感じだったとか脚本の解釈とか自分の演じ方とかはここでは別にわざわざ触れんでもいいと思っていて、それよりも、人の話をしたい

ここでは、ずっと一緒に稽古してた役者の人に限った話をするんだけど、役者、まじで自分を魅力的に見せる方法を熟知している人間が多すぎる！

前述したとおり、ほんとに色んなジャンル、色んな文化で活躍している人達が大集合してるから、毎度、各々が持ってる知識でWSを開いたり。
演劇、お笑い、ダンス、コンテンポラリー、日本舞踊、声楽、合唱、等々…(絶対こんなもんじゃない。もっとあった)
でもやっぱ演劇の役者で集まるくらいの人たちだから、舞台で自分の動きを見せる文化、っていう共通点はあった。

まず、みんな、体の使い方が上手い。
どう動かせば、どう立てば、どこに力を入れれば、舞台上で映えるのか、より動きが大きく見えるのか、とかを熟知していて、私は最後まで掴めなかったから、ほんとにすごい。
やっぱりこういう人は、セリフを話していない時間でも舞台上にいると目で追ってしまう。

みんな自分の魅力が分かってんだろうなー、分かってないとあそこまで自分の魅力を最大限生かし切れないと思うから。

じゃあお前はどうするんだっていう話なんだけど、私は、本番の映像みて、声のだし方の幅が小さいことに気づいた。張り上げたり小声にしたり悲しそうな声にしたり、とかはしてるけど、
声をPA卓だとしたら、それって声の出力のツマミ一つだけをちょこちょこ動かしてるだけで、PA卓の色んなツマミをふんだんに使って調整したりはできてない。引き出しの少なさを痛切に感じた。

それともうひとつ、表現力にも関連することかもしれないけど
今まで所属した団体の中で、居心地のいい空気づくりを全員が意識している(意識せずに自然とやっていたのかもしれないけど)空間が初めてだったから、驚いた。

リアクションといい、コミュニケーションのとりかたといい、集団として本当に居心地が良かった。劇団ケッペキさん所属で、もともと知り合いだった方同士もいれば、私みたいに誰も知らず飛び込んだやつもいるっていう、一見どちらにとってもやりずらそうな場だったのに。全くやりずらさを感じる事がなかった。

毎回稽古前にやるWSで、お互いの動きに意識を向けたり、空気感を読み取って動く練習を重点的にやっていたのも大いに影響してると思う。

あとは、やっぱり表現に長けてる人は、空気を上手く掴む力とか空気を作る力があるんだろうなと思った。

稽古までの移動にかかった総時間、総交通費諸々は…考えたくないので全く計算していませんが…

でも、絶対それらをかける価値がめちゃくちゃありました。経験としても、こういう人たちと一緒に時間を過ごせたというのも。

R-1に始まり策伝大賞、兼業芸人王、カルチャ、まじで経験大収穫の春休みでした。
''遊び''を取り戻すために後半2週間はめちゃくちゃ遊んでます。いまは落研の観光合宿の帰り道の電車。色んな経験もしたいけど、これからも私を沢山遊びに誘ってください。いっぱい楽しいことしましょう