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今、生きてくれていたらいい

将来、子どもにどんな大人になってほしいか。

親なら一度は考えたことがあると思う。
私もふとした時に考える。

好きなことをやり抜くことができる子?
人と助け合って生きる優しい子?
困難にも立ち向かっていける子?

どれも頷けるけど、子どもの人生は私の人生ではない。

「人間万事塞翁が馬」という諺がある。
長い人生では楽しい事や嬉しい事もあれば、辛い事や悲しい事もあるけれども、何が幸福で何が不幸かは直ぐに決まるものではない。という意味だ。

確かに、風邪をひいても治るし、楽しいことばかり続くわけではないし、人生にはいい時も悪い時もある。

子どもの人生だってきっとそうだ。

困難に立ち向かえる時もあれば、途中で挫ける時もきっとある。
一生懸命に物事に取り組んだと思いきや、飽きたり疲れて途中でやめるかもしれない。
やめたことを再びやりだすかもしれない。
人を傷つけて傷つけられて、立ち直れないほどの挫折もするかもしれない。

親として出来ることといえば、一番の味方でいて、環境をサポートしてあげることくらいだろう。

子どもの将来は大事だけど、親としてあれこれ考えたところで、結局子ども次第だ。

それよりも今は、ただ生きてくれているだけで幸せだ。

息子が存在する世界は全てが輝いてみえて、食事や睡眠や風呂など当たり前のことさえ特別な時間だ。

私と同じ色をした真っ黒なまなこに、私の姿が映るだけで幸せを感じる。

私の顔を見て、息子が笑う。
きっと息子は私のことが大好きなんだろう。

この先、親のことは好きになったり嫌いになったり、どうでも良くなったりするだろう。
でも、今この瞬間は相思相愛だ。
その思い出だけで、今後の人生、どんな苦難でも乗り越えられそうな気がする。

胴体を地べたにくっつけたまま動き回るずり這いも、お座りがまだ上手くできなくてグラグラする姿も、数ヶ月後には見られなくなってしまう。

子育ては超長距離マラソンというけど、赤ちゃんの期間ってなんて短いんだろう。

毎日、最愛の夫と一緒に、この子を一番近くで見ていたい。

今日も生きてくれていて、ありがとう。

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