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LIFE RECORD third 楽曲制作秘話2-答え合わせ-

※アルバム制作の中で今作のデザイナー陣に共有した会話をもとに記載しています。なるべくわかりやすいように加筆修正していますが読みにくかったらごめんなさーい><


YOU「答え合わせ」の世界観についてなんだけど・・・

「答え合わせ」という曲は、もともと大先輩のFUNKISTというバンドの西郷さんというヴォーカルの人が、ライブで言ってた言葉が元になってて、

「なんでこう、差別とかいじめとかって起こるんだろうな」って話をライブ中にされてて。

その時に西郷さんが
「例えば、身長がめちゃくちゃ高い男の人がいて、周りから見たら羨ましい。で、ある男の子が、『おまえいいよなー。身長高くて!俺なんか全然低いしなー。』って言った時に、
実はその子が身長高いことがめちゃくちゃコンプレックスで、人に絶対触れてほしくない事だったら、さっき、その身長低い方の男の子が相手の事を褒めるような気持ちで言った言葉だったとしても実はその子にとっては悪口になってしまうんじゃないかって、
相手を傷つけてしまう言葉になってしまうんじゃないかって。っていう事がこの世界中いろんなところで起きているよね?」

っていう話をされていて・・・・その言葉を聞いたときに最初の一節が出てきたんですね。

【君に投げかけたこの言葉の意味を 君が優しさと受け取ってくれればいいのに
僕が投げかけたこの言葉は時に 君を傷つけてしまうことさえもある】

「僕に見えているこの世界の色は君に見えてる世界とは同じ色とは限らない」
「僕には赤色に見えているけど、もしかしたら誰かには青色に見えているかもしれないよね?」

ていう感じで「同じ彩りの世界を見ていたら僕らはもっと分かり合えていたのかもしれないなっていう・・・。」

なんか、その子が実は身長が高いことをすごくコンプレックスに思っているっていう世界を知っていたのなら、もしかしたら、そこでなんかこうケンカしたりとか、嫌な気持ちをお互いにせずに済んだのかもしれないなっていう所から冒頭は始まって・・・。

結局は人間って、それは分からないから・・・分からないから、じゃあどうするんだってなった時に、「答え合わせ」をしたらいいんじゃないかなって。

「いやー。俺、実はそうやって褒めてくれてるけど、めっちゃ嫌なんだよね。身長のこといわれるの。ほめてくれたのにごめんね~。」
「あ!そうだったんだ!ごめんね!でもなんかそれは俺からみたらすごい長所だと思うから。俺身長低いのがコンプレックスなんだよね~。」
「そうなんだねー。ちょっと気持ちわかるなー。なんかありがとう。」ってなったら、多分、世界がちょっとだけ同じ色になると思うんですよね。

赤と青があったのがちょっと混じって紫っぽくなるって。

そういう世界を世界中の人で作っていけたらいいんじゃないかって・・・。

そんな願いを込めてのこのサビがあるんすよね。うん。

トミー「この、【答え合わせをしよう】から?」

YOU そうっすね。
【答え合わせをしよう 正解なんてないけど 君の世界と僕の世界が少しでも重なればいいなって 想うことからはじめよう】

って要は相手の事を知りたいって思うことから始めようっていう。
そうだ今ここから繋がっていこうよっていう話をしてます。

で、2番がちょっと現代社会の中で僕もよく遭遇する話なんですけど。

「大丈夫だよ」って言ってた人が実はめちゃくちゃ心病んでて、なんか入院しちゃったみたいな話を聞いた・・・聞くことがなんかね続いた事があって、まぁ自分で自傷しちゃったりだとか、
特に去年は自殺で亡くなる人がちょっと増えてたタイミングで。

現代ってやっぱりその、二次元の文字とかがすごく多いじゃないですか?

TwitterとかLINEとか。

「大丈夫だよ」っていうスタンプ・・・なんかね・・・ふざけたスタンプを送っている指先が実は震えていて、

それを送っているけど、送りながら、その画面の裏では泣いている人も沢山いるよねと思ったんすよ。

助けてって一言がなかなか言えなくて。

その涙とか感情とかっていうのは、やっぱり二次元の画面から察することは不可能に近くて。

「たすけて!」ってやっぱ言わないと気づかないし、そこのコミュニケーションの部分なんですよね。

LINEとかスタンプとか便利だけど、でもやっぱり君の目をみて話したいなって思ったんすよね。

そうやって多分、目と目を見て話すことができたら。

我慢してる感情も出てくるし。

聴いているほうも気づけるとおもうんです。

【やっぱり君の目を見て僕は話したいな言葉にならない感情に触れていたいんだ】

僕は音楽を作っているので。

音楽って五線譜上に書かれた音符・・・だけじゃないんですよね。

その後ろに・・・何故その流れになっていんのかみたいな物語とかあと・・・なんだろな・・・その歌詞もそうなんですけど、今、解説してるみたいなことがまさにそうだと思うんですけど。
この言葉の裏側には実はこういう想いがあるっていうこと。

それって、五線譜だけじゃ伝わらない世界の物語で。
リアルなコミュニケーションを取って初めて伝わるものだと思うので・・・。

だから、相手が生きてきた世界の事を少しでも感じるって、要は相手の事をわかろうって・・・歩み寄るってことですよね。

【言葉は時と共にその色をわすれても】

っていうのは、昔ほど言葉って鮮やかじゃないなって・・・。
なんかすごく、白黒な言葉が増えてきたなっていうのは・・・二次元の言葉が多く増えてきたので、そういうニュアンスを込めています。

最後に、

【そうだ 今ここから繋がっていく 僕らの物語なんだ 君の手を取って同じものを見て同じ世界に触れて そうやって】

僕らはきっといつか分かり合える世界が来ると。

ここはもう僕、ライブを思いっきりイメージしたんですけど。

ライブって多分そういう空間なんですよね。

みんなで同じ音や想いや空間を共有することで共感が生まれて。

隣にいる初めましての人でも不思議とライブが終わった後とか仲良くなれちゃうような気がするというか(笑)

同じ景色を見たよねって。

特に去年ってライブが出来なくなっちゃってたから・・・。

いつかコロナの世界があけたときにこんな歌をみんなで一緒に歌えたらいいなっていうメッセージも一緒に込めました。

そのころにはお互いの事をもっともっと理解しあえる人・・・人類になっていたらいいなって。

コロナっていう同じ痛みを分け合ったからこそ、ちょっとは同じ世界を見れるんじゃないかなって。

僕の中ではこの曲が今回のアルバムの核になっていて。

この曲から始まる僕の物語を通して。

少しでも同じ景色を共有するとともに。

誰もがお互いのことを認め合える、そして分かり合える世界がきたらいいなって。

願いを込めています。

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