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第3回「人間関係を『捨てる』とは?」テキスト公開(『お金と人のないしょ話』より)

この連載は、オーディオブック『お金と人のないしょ話』の全容を、番組回ごとに掲載しています。同番組では、Waseiサロンの鳥井弘文、『ひらめきメモ』のF太、『ノマド的節約術』の松本博樹の3者が、「これからのお金と人を考える」を大テーマに毎回異なるトピックで語り合っています。

人間関係を「捨てる」?

鳥井 はい、始まりました3回目。前回いただいた質問は、「20代のうちから資産運用ってしておく必要あるの?」でしたね。いかがでしたか?

F太 いい質問でしたね。

鳥井 僕らも考えるきっかけになりますよね。

松本 自分自信を振り返れますから。

F太 ラジオが大体30分というところで、一区切りになるじゃないですか。後からね、もっとこういうことも伝えたかったな、といろいろ出てくる。無限に喋れる気がしていますね、このラジオ。

鳥井 補足ツイート、補足ブログがいくらでも書けますね。

F太 呼び水としての効果がすごい。

鳥井 では、今日のテーマは、どんな感じでいくのでしょうか。

F太 前回、お金よりのテーマからスタートしたので、今回の我々のラジオは、『お金とひとのないしょ話』ということで、若干“人”に寄った質問を取り上げさせていただきたいと思います。

すでにいくつかご質問いただいているんですけど、そこから今回のテーマとして取り上げさせていただきました。

質問内容は、「捨てた人間関係に何かポジティブな意味づけ、教訓や学びなどを得たことはありますか? 私はこれまで数十人単位で人間関係を捨てたことがありましたが、ポジティブな意味を見出せず、全てなかったことにしています。これはこれで無駄を削ぎ落としている感じもするのですが、何かさみしい感じもします」というご質問ですね。

鳥井 だいぶヘビーな(笑)

F太 ちょっと3回目にしてかなりヘビーなものなんですが。

松本 面白いですね。

F太 捨てた人間関係に何かポジティブな意味づけをしたことはありますか?」が質問ですけど、どうですか?

鳥井 捨てた人間関係っていうのは、疎遠になったのは、含まれないんですよね?

F太 ここからですよね。人間関係を捨てるっていうのは、どういうことなのかってところから考えたいですよね。

松本 疎遠になっているのも、そのうちの一つな気がしますけど。

鳥井 たぶん質問者さんの意図としては、自主的に捨てる方だと思います。高校の頃の友人で最近連絡を取っていないとか、自動的に切れていく関係性ではなく、能動的に自分からここを断ち切ろうとして、数十人切ってこられたわけですよね。

F太 そっちの方だと思います。

松本 辛い経験されているなぁ。

F太 切実さを感じますね。

鳥井 お二人は能動的に断ち切るって行為をしますか?

松本 普段はしないですけど、何回かはあります。

F太 やりたくないですよね。結果として、スパーンとやったなっていうのは思い起こすとありますよね。

松本 ありますよ。

鳥井 この番組のテーマに絡めるわけじゃないですけど、金の切れ目は縁の切れ目みたいな。お金関係で、ありますか?

F太 やっぱり仕事の関係とかで、上手くいかなかったりというのは、ありますよね。

松本 それが大きいです。

鳥井 逆にお金以外というか、仕事関係以外でどういうタイミングで切るのか。考えてみると、意外とないですよね。

F太 そうですよね、切るっていうのはすごく意識的に、「これ切ったな」っていう感覚があると思うんですよ。そうなった時に、これが現代的なところでいうと、Twitterのフォローを外すとか、ブロックするとか、アカウントを消すとか。そういう行為と結びついているんじゃないかって気がします。連絡先を消すとか。意図的に連絡を取れないようにするっていうことだと思うんですよね、質問者さんの想定している「人間関係を捨てる」も。

鳥井 でもいいんじゃないですかね、やった上で自分の生活が快適になるんだったら。悩み的なポイントとしては、後ろめたいってことなんですかね?

松本 最後、「さみしい」と書いていましたね。

F太 やっぱり、なかったことにしてしまう。ゼロにしてしまう。今まで頑張って相手と関係性を築いてきたのに、それがまっさらになってしまうから、また最初からかという感覚。そういうのがあるのかな?って感じですよね。

松本 じゃあなんで毎回そうなるのかっていうのは、考えないといけないかもしれないですね。

F太 たしかに、何度もやってしまっているな、っていうのも悩みポイントな気がしますね。新しい関係性が始まっても、これもどっかでまたリセットしちゃうんじゃないのかなって考えると、どうしても「この人間関係に時間を使うのはアリなんだろうか?」と考えてしまう。

松本 あー、はい、はいはい。

F太 というところに物寂しさを感じるとか、そういうことじゃないかと思いますけど。

鳥井 やっぱりリセットしたくなるっていうのは、何かしらの不一致がそこに生じているわけですよね。でも不一致が起きるってことは、最初は一致していると感じるわけだから、不一致になるってことは、自分が変わったか、相手が変わったか両方変わったってこともあると思うんですけど。変わったポイントがあると思っていて。

付き合っていくうちに、お互いが仲良くなっていくからちょっと素が出てきて……みたいな話がきっとある。最初っから素を出しておけば、お互い変わらないというか。相手が変わってしまうのは、自分は防ぎようがないので。少なくとも、自分が変わるっていう変化はあんまりないじゃないですか。

どうしても他人行儀で、「初めまして」でお互い他人行儀しているうちはいいんだけど。なんかどっちかがどっちかに不義理を働き始めてみたいなことがあって、そっから人間関係を断ち切ることが多いから。初めまして、のときにあまり他人行儀になりすぎず、むしろ素でいくっていうのは、僕は今大切にしているかもしれません。

F太 最初っから、自分でキャラを決めちゃうと、維持が難しくなるから。人間関係を一つ捨てるっていうのは、自分の一面を捨てるっていうところでもありますからね。このキャラは上手くいかなかった、ということで、このキャラを演じなきゃいけない関係性を捨てたくなるってことだと思うんですよね。

鳥井 自分が自分のままで付き合って、切れて行く関係性って諦めもつくというか。そこに後ろめたさを感じる時は、自分がそこにもう少しできたかもとか、自分じゃなかったかもとか感じるから、断ち切っていく場面に寂しさを覚えていくような気もするので。そこの軸を定めておくことは、大事な気がして生きています。

逆にお二人はどうしているんですか、こういう場面に立ち会わないようにするためとか、立ち会ったときの対処法で言うと。

人間関係はゴムのように伸縮する

F太 ……まぁ、ないしょ話なんでね、できるだけオープンにしていきたいと思っていますよ。

鳥井・松本 (笑)。

F太 いい質問ですよ、これは! ポジティブな意味づけをしたことがあるかっていう質問内容なんですけど、僕はあんまりその後を考えないですかね。ダメになっちゃったら、「あー、ダメになっちゃったな。ここは距離を置く時期なんだろうな」って思っています。

だからやっぱり、僕はあんまり切っている感覚がないんですよ。今は、この人たちと距離を置きたいなっていう時期とか、僕は距離を詰めたいんだけど、相手は今そのタイミングじゃないなって時はあるんですよね。この人のこと人間として好きだし、なにか一緒にやっていきたいけど、今まだ呼吸感が合わないな、という時は、片思いのまま時を過ごすしますね。ずっと一緒に仲良くやっていたけど、なんとなくズレてきたなっていう時は、多分お互いやりたいことやタイミングが違うんだなって時なんで、距離を置く感じです。

うん、そう簡単に切れるものでもないって思っているんで。

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