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主に世界と人間について書かれたエッセイたち

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#noteでよかったこと

独善的世界認識のすヽめ

 正直、読まないで欲しい。このノートは、どれだけ人の世が絶望で溢れているかを書き連ねる掃き溜めにすぎない。なぜなら、人の世、つまり世界はそれくらい絶望的であるからだ。この記事は、世界そのものだ。この一説を知っているだろうか。 山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。 (『草枕』夏目漱石)  「夏目漱石なんて、堅苦しくて」なんて、人は純文学を敬遠するが、意外と悪くないものだな、と思う。純文学だけ

大きな声で語るということ

 一つ、気をつけていることがある。なるべく大きな声で話さないことだ。声は大きいほど、比例して正しく聞こえてしまうからだ。確かに、声が大きいというのはある程度自信に比例するだろう。自信があるのであれば、正しい可能性は小さくはない。少なくとも、小さな小さな、消え入る声で発される、太陽の光で今にも蒸発しそうな朝露のような意見に比べれば。  一方、こうも取れる。声が大きいからといって、自信があるからといって正しいとは限らないのだ。テストを思い出そう。自分の解答に対する自信は、予定ほ