<銀河鉄道 クリストファーの城>第3話『映画史上に残るカリオストロのカーチェイスとノーラン映画の関係を徹底検証&ノーランの映画制作会社シンコピーの名前の由来はクラリスだった!?』
ハァ…
最近その出だし多いな。
おかえもん、今度は何?
前回は出し惜しみせず、めんどくさい自作の絵も省いて、僕的には端的に「ノーランの秘密」を解説したつもりだったんだけど、やっぱり世間の反応が無いんだよ。賛同どころか反対意見すらも…
もしかしてこれって「映画ファンなら常識」のことなんだろうか?
ひとりで熱くなってる僕って、周りから可哀想な人みたいに思われてるんじゃない?
「ほら見ろよ!いい年して(40代後半)ようやくノーランデビューした中年オヤジが、バカみたいに興奮してるよ!知恵熱か(笑)」
みたいに言われてやしないだろうか…
オッサンらしくないな。
そんなこと気にせんでええ。
そうだよ!オイラは聞いたことないよ、おかえもんみたいに言ってる人を!
ありがとう、君たち。
なんだか最近ひとりごとばかり言ってるような気分だけど。
気のせいや。深く考えたらアカン。
前回の「インターステラーのマシュー・マコノヒーがルパンの物真似をしてる件」は面白かったで!
あれでクリストファー・ノーランのイメージが180度変わった人もおるやろ。
前回の予告やと、今日は「カーチェイスシーン」を徹底検証するんやったな。
オイラわくわくすっぞ!
僕もなんだか元気が湧いて来たよ!
せっかくだから今日は『カリオストロの城』のアタマから検証していこう!
いえい!
『カリオストロの城』とノーラン映画の権利者ならびに関係者の皆さんには、ひとつお願いがあります。どうかスクショを許してください。僕のイラストでは時間がとてもかかるし、そもそも下手クソなので…。これは決して営利目的ではありません。ある意味学術的ともいえなくもない、ある種の論文みたいなものだと思って大目に見てください。
きっと大丈夫や。知らんけど。
ということで、さあ行ってみよう!
『カリ城』は、まずルパンと次元の強盗シーンから始まる。
カジノの金庫から大金を盗み出して、外壁をロープで降りていくシーンだ。
栗麻呂(クリストファー・ノーラン)は、これを『インセプション』
で再現した。
奥さんのモルに落っことされるシーンだ(笑)
ルパンたちの盗みは成功したんだけど、それは全部ゴート札だった…。つまり精巧に作られた偽札を掴まされたんだよね。
『インセプション』でも同じようなシーンが展開される。
コブとアーサーたちは夢の中でサイト―から機密情報を盗み出そうとした。首尾よく情報は抜き取れて大成功かと思いきや、サイト―が「あること」に気付いてしまう。
「偽札」じゃなくて「偽じゅうたん」!
ルパンたちは車から偽札をばら撒く。
サイト―もすり替えられた機密書類を怒ってばら撒くよね。
そして『インターステラー』では、マーフが書類をばら撒く。
「ユーリカ!」って叫びながらね。
ダンケでもばら撒かれるらしいな。
ここで主題歌「炎のたからもの」が流れるんだよね!
その部分は第1話で解説済みだ!
歌が終わると、カリオストロ公国への入国審査シーンだ。
『インセプション』でも入国審査があるから、ここはOKだね。
そして車のタイヤがパンクする。
ここも前回で検証済みだ。
マシュー・マコノヒーがルパンの物真似をしとるっちゅうのは笑えたな。
そしてクラリスを追いかける男たちが「インド空軍のドローン」になったってとこには驚いた!
確かにインド系の男たちだったもんね!
せやけど、追いかけられるクラリスはどこや?
栗麻呂映画の中では何になったんや?
これだよ。
『インセプション』のバンだ。
そっか!確かに悪者たちに追いかけられるもんね!
『カリ城』では、ここからカーチェイスが始まる。
アニメ史上…いや映画史上に残るカーチェイスシーンがね。
『カリ城』は海外でも非常に評価されているんだけど、特にこのカーチェイスの描写が映画ファンの度肝を抜いたらしい。スピルバーグをはじめ、多くの映画人が影響を受けたんだ。
もちろん栗麻呂ことノーランもね。
だからこのシーンは他のシーンよりも徹底して再現されている。まさに完コピだ。
まずルパンと次元は「インド系の男たち」が乗る車を追いかけて、射程距離まで迫る。
そして次元が銃を構えようとすると、クラリスの車のドアが吹っ飛んでくる。
吹き飛ぶドアといえば…
わかった!
『インターステラー』のマン博士だ!
宇宙ステーションに無理矢理ドッキングしようとしてドアごと吹き飛ばされた!
だね。
そしてマン博士のシャトルが爆発して、破片がクーパーたちのシャトルにぶつかりそうになる。まさに『カリ城』の、このシーンだ。
さて、ドアを辛うじてよけた次元がまた狙いを定めようとすると、今度は前方から対向車が現れてルパンの車とぶつかりそうになる。
このシーンは『インターステラー』のドローン追跡のシーンに使われた。
トウモロコシ畑を突き抜ける最中に、クーパー親子の乗った車は大きなトラクターと危うく衝突しそうになる。
せやったな。目の前にいきなり現れるんや。
間一髪でよけた。
よく見ると「赤・白・青」のペイントまでされてる…
そして次元はタイヤを狙って撃つ。
でも弾がきかないんだ。
『インセプション』のアーサーみたいにね。
そして「インド系の男たち」が手投げ弾で攻撃してくるんだ!
爆発の衝撃でルパンの車のフロントガラスにひびが入っちゃうんだよね!
これは『インターステラー』で氷の星のシーンに使われたね。
マン博士がクーパーに頭突きして、クーパーの宇宙服のヘルメットにひびが入るんだ。
そうきたか。やるな、栗麻呂。
そんでもってルパンが言うんだ!
「まくるぞ~」って!
せや!
ルパンの運転する車が、崖を登っていくんよな。
めっちゃ興奮するシーンや!
栗麻呂はここからのシーンが大好きだと見えて、『インターステラー』でそっくりそのまま使っている。
ドローンに追いつくためにクーパーは道路からトウモロコシ畑へ突っ込んでいくんだ。
確かにあん時クーパーがルパンに見えたで。
崖を登り切ったルパンの車も、茂みの中へ突っ込んでいったよね。
そんで木が当たったり鳥が入ってくる(笑)
『インターステラー』ではフロントガラスがあるので、木や鳥は入ってこない。
もしかしたら『ダンケルク』の中で、木や鳥が入ってくるシーンがあるのかもしれないけど、僕はまだ観てないからわからないな。
でも絵は同じや。木々がトウモロコシになっただけや。
そんでルパンたちは茂みを抜けて「インド系の男たち」の頭上のポジションを取り、そのまま連中の前に踊り出るんやったな。
いっぽうクーパーたちはドローンの下に回る。
そしてPCと大型ライフルみたいな発信機でハッキングするんだ。
そんで次元が対装甲車用の弾を撃つんだよね。
「今度のは、ただの弾じゃねえぞ!」って!
これは『インセプション』でトム・ハーディ演じるイームスが再現してくれた。
このシーンもわざとらしかったよな。別に無くても構わんシーンや。最初っからごっつい銃で撃っときゃええだけのことやった。
「普通の銃で撃つ」→「でも効かない」→「強力な弾をおみまいする」って流れを再現したかったんだろう。
栗麻呂はモノゴトに徹底的にこだわる男だ。
このシリーズを書き続けるオッサンのモチベーションも尋常ならざるもんがあるけど、栗麻呂の『カリ城』完コピにかける執念もただごとやないな。
ふふふ。
さて、敵を倒したルパンたちはクラリスの車に近付いていく。
するとクラリスは走り続ける車の中で気を失っていた。
『インセプション』でも車内で「気を失ってる」ね。強い薬で。
わはは!
驚いたルパンは次元に「運転を頼む!」と言う。
『インターステラー』のクーパーも息子のトムに「運転を代われ!」と言う。
ええで、ええで。
ルパンはクラリスの車を停めようとするんだけど、下り坂で加速してしまい、前方の工事現場に差し掛かる。
車はローラー車に衝突して、ガードレールの無い崖のほうへ進んでゆく。
そして崖下の湖へと落下。
これはわかる!
『インセプション』だ!
そして次元が運転してたほうの車は、ローラー車にぶつかったまま止まり、崖下には落っこちない。
せや!
ルパンの車は『インターステラー』の車やから落ちひんのや!
なんというコダワリ…
そして、あの有名な「ぶらさがり」シーンがやってくる。
最初気を失っていたクラリスが、意識を戻してルパンの腕をほどこうとする。
そしてルパンが「下を見ろ」って言い、クラリスが驚く場面。
パッケージやポスターなんかにも使われる『カリ城』の代表的な絵の一枚だ。
これが『インターステラー』で再現されている。
惑星探しのミッションへ出発する前に、マーフへ別れを告げるシーン。
父の話を聴き始めている時のマーフは無反応で「心ここにあらず」といった感じだった。
でも途中から感情を抑えきれなくなる。
オマージュが細かい!
で、崖下に落っこちてルパンは気を失う。
クラリスは手袋を水で湿らせ、ルパンの顔を拭いてあげるんだね。
でも追手が小型船でやってきてクラリスをさらっていく。
ダンケルクの船とよう似とる。
クラリスはさらわれる前に、手袋をルパンの顔に置きっぱなしにする。そしてその中に指輪が落っこちているんだ。
『カリ城』の指輪は、『インセプション』では「コマ」になり、『インターステラー』ではペアの腕時計になった。
ちょい待てェ!
『カリ城』の指輪はペアや!
『インステ』のペアウォッチはわかるけど、『インセプ』の「コマ」は1個やで!
まあ、慌てなさんな…
栗麻呂がそんなところで手を抜くと思うかい?
彼は完璧主義者だ。完璧主義の変態だ。
これを見てごらん…
2つあるだろう?
げげぇ!
負けた…俺たちの負けや…
人類はノーランに完敗や…
栗麻呂は真正オタクだ。この『カリ城』への執着は尋常じゃない。
もはや何かに取りつかれているとしか思えないよね。僕はこんな栗麻呂が大好きだ。きっと友達になれる。
ところでタイトルにあった「ノーランの制作会社シンコピー」の由来って、もしや…
もうわかるだろう。
「シンコピー(Syncopy)」は「失神(Syncope)」をもじったもの…
つまり、映画の中でよく失神するクラリスのことだ。
でも…なぜ…?
あくまで僕の推測なんだけど、クラリスはノーランにとって初恋の人である可能性が高い。
ま、マジで…?
そんなに驚くことでもないだろう。
40代後半の男性で「は、初恋の相手は…ク、ク、クラリスでしたっ!」っていう人はごろごろいると思うよ。
なんでテンパってんねん。
もしかすると彼の豪邸の中に秘密の部屋が設けてあって、そこをクラリスだらけの「クラリス部屋」にしているかもしれない。『カリ城』で幽閉されていたクラリスの部屋が完璧に再現されていてね。
そして秘密部屋の中でノーランはカリオストロ伯爵になりきって、あんなことやこんなことを…
ルパンじゃなくて伯爵プレイなの!?
『インセプション』で「夢を再現したら絶対にアカン!現実と夢の区別がつかんようになる!」って力説しとったのは…
自分に言い聞かせとったんか!
ちょっと待ってよ…
ノーランには奥さんがいるじゃんか。長年右腕として映画のプロデュースをしてきたエマさんが…
もしかすると、そこから『インセプション』のアイデアを得たのかもしれない…
『インセプション』では、主人公コブが秘密の隠れ家を作って籠っていた。妻であるモルは夫の秘密の部屋へアリアドネになりすまして侵入する。(栗麻呂ノ暗号『インセプション編』より)
きっとこれはノーランの中で「妻にバレたらどうしよう…」という潜在意識が映像化されたものなんだ…
いや、もしかしたら現実にバレたのかもしれない…。それを映画で自虐的にネタにした…
な、なにそれ…
好きで一緒になった夫婦なのに、そんな隠し事するの…?
ええじゃろはんはまだ子供やさかいわからんやろが…
男には…自分の世界があるんや…
たとえるなら…
空を駆ける…
ひとすじの…流れ星…
ルパンザサ~!
大人ってよくわからない…
<第4話へつづく>
おや?再生されないな…
YouTubeにルパンの曲がインストばかりで歌付きが「ほぼ皆無」なのは変だと思ってたけど、いろいろ複雑なんだな…
大人の世界って、やっぱりよくわからない…
闇の深さはゴート札以上かもしれん…
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