見出し画像

LCC2社の受託手荷物の違い

※本記事は後述する国内大手LCC2社の国内線の話です。

日本の国内線大手LCCと言えば
・peach
・ジェットスタージャパン
の二社があげられるだろうか。
(春秋航空(スプリングジャパン)等は割愛)

私も出張や旅行、帰省でお世話になっている。

LCCといえば「安い」イメージがあるが、実のところ
FSC(ANAやJAL)、
MCC(スカイマークやソラシドエア等)と比べ
ただ安いのではなく、旅客が目的に合わせて
お得に移動できる手段と言える。

「手ぶら旅行だし荷物の預かりは要らない。」
「座席はどこでも良い」
「機内サービスは不要」

こういった旅客はLCCを選ぶと安価に移動できるケースが多い。
私は出張の際に、LCC規格ピッタリの軽量リュックで移動する。
機内持ち込みは先の2社はいずれも7Kg。ノパソが一番重いぐらいで
基本手ぶらに近い。故にLCCを利用する。

更に言えば、サイズが大きくなければ、受託手荷物を買うより
宅配便で送ったほうが安いケースが多いので宅配便や
レターパックプラスで発送してしまう。

一人であれば自由度が高いのでそれで良い。
しかし「家族旅行」となると話は変わる。

1人あたり7kgで収まる事は無い。

そうなると受託手荷物(預入荷物)を購入するが
ここでMCCと価格差を見て、それでもLCCが大きく
安いならLCCを選び、荷物を購入する。

そこで重要になって来るのは
FSCやMCCは常識的な範囲であれば柔軟に対応してくれるが、
LCCは個々の規約があり、その規約は厳守と言う事。
※FSCやMCCなら何でもありとは言っていない。

受託手荷物で、意外に重要だなと思う点を下に貼っておく。


※比較表をつくってみた

何が違うのか?ザックリ言ってしまうと
「ジェットスターは個数が実質無制限」と言う事。
これはかなり重要!

peachは「1個20kgまで」の個数単位で購入するのに対し
ジェットスターは「重量単位で購入」である。

「どういう事?」と思うかもしれないので、更にわかりやすくした。


上記の画像を見ればわかるが、
ジェットスタージャパンは重さで契約する事になるので
ここで言う「パパ」が受託手荷物料金を20kgで選択して
チケットを買えば、家族全員が購入重量までは預け入れが可能である。
同様に30kgでチケットを買えば、全員で30kgである。
「誰の荷物」なんて航空会社も一々確認していては
合理的ではないので「購入者の物として扱う」のだろう。

対してpeachは「1個(20kgまで)」で受託手荷物を追加して
チケットを購入する仕組みなので、仮にパパが一人で搭乗して
1kgの荷物を2つ預けるとしても×2個分の購入が必要である。
このパパ・ママ・子供+お土産の場合、「4個(1個当たり20kgまで)」
で受託手荷物を購入する必要がある。


※peach公式の表記が非常に紛らわしい。まるで5個まで預かってくれる印象だが、それは別料金。

イコールでどうなるかと言うと、チケット購入と同時であれば
1950円×4個であり、7800円分の購入が必要になる。
ハッキリ言ってホテルまで宅配便で事前発送の方が良いよね?と思える。
あるいはMCCのほうが安いケースも往々にしてある。

例えば、関西出身で沖縄在住の私としては、
帰省や家族旅行の時にスカイマークやソラシドエア、
ジェットスターになる事が多い。
peachの場合、3個5850円でも上乗せして、バラバラにならないように
座席指定もすると、実はMCCのほうが安い事が多い。
※ただしMCCは神戸発着になるが。

余談を書いたが、ここで注意点がある。
重いと必ずしもジェットスターが安価とは限らないのだ。


※ジェットスターの関西-沖縄那覇での受託手荷物料金をチケット購入画面で出してみた。
青文字は年会費3,980円の「CLUBジェットスター会員価格」で非会員はオレンジ色の価格となる。

例えば先の家族の水準(4個合計19kg)で言えば
ジェットスターが2,440円、peachが7,800円だ。
だが例えば2個で30kg以上となると僅かな差となり
2個で35kgだとジェットスターのほうが高くなる。
また、20kg未満の荷物を1個だけを預ける場合では
peachのほうが安価になる。
つまり
「重量範囲内で個数が多いほど=ジェットスター」
「個数が少ない=差があまり無い」
「1個だけ=peach」事になる。

peachに聞いてみた。

Q:(パパママ子供パターンで)軽い荷物3個預けるのに
ストレッチフィルムやPPバンド等で縛った場合等はどうなる?

A:実物を見ていない為回答は難しいが、出来れば箱や、
より大きなカバンなどに納めていただき
3辺203cmまでに収めてください。
あとは現地空港スタッフ判断となります。(個別対応っぽい)

との事であった。
話を聞く限り、社としてのコンセンサスは無いようで、
グランドスタッフの個別判断の印象だった。
つまり「あのスタッフはOK」「あのスタッフはダメ」
といった事が起き得る可能性について、否定は無いような印象だったorz

昨年、LCCに35回ほど搭乗したが、peachは荷物に関して
ジェットスターに比べて厳格だった。
ジェットスターは成田のみ搭乗ゲート中央で全員計量。
関西や那覇では、大き目のリュックやキャリーバッグの
利用者以外はスルーしていた。
今は無きバニラエアは全員並んで全ての計量が終わるまで
ゲートに行けなかった空港もあった。

(余談だが、成田はオレンジ、成田以外は白のテープでタグが貼られる。)

こう書くとpeachが家族旅行に向かないかのように
誤解される方もひょっとすればいらっしゃるかもしれない。
今回は受託手荷物に関してのみにフォーカスを当てた。

それぞれにそれぞれの良さがあるので、受託手荷物以外の面でも
比較して選んで欲しい。
例えばpeachは関空はT2で、ジェットスターがT1だが、
成田ではジェットスターはT3、peachはT1であるとか。
またクレジットカードではジェットスターカードより
peachカードのほうが魅力的ではないかと思う。

安価な移動手段として、両社「自社の強み」がある。
“いいとこどり”は、よくばり過ぎと言える。
FSCやMCCに乗れば良い。

各社の良さを比較して、自身に合った旅をチョイスして欲しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?