「言葉は、繰り返すと意味がゲシュタルト崩壊する」適当雑記(2021年5月20日)

「バカリズム」という芸名の芸人がいる。最初にこの「バカリズム」という言葉を聞いたときは「バカ とリズム ?変な名前だなあ」と皆思ったはずだ。しかし不思議なもので、何度もテレビで「バカリズム」を見聞きするようになると、すっかりその名前の珍妙さは忘れ去られ、「バカリズム」がしっくりくるようになる。
「霜降り明星」「野田クリスタル」、最近の芸人は変な名前が多いが、実はその“変さ”にひっかかるのは最初のうちだけで、そのうち慣れてきてただ名前としての言葉として受け入れるようになる。
あれだけ何回も聴き込んだ大好きな曲のはずなのに、意外と歌詞の意味についてそこまで考えていない自分にふと気づく時がある。言葉は、繰り返すうちに意味のゲシュタルト崩壊を起こす。いや元々言葉に意味はないのかもしれない。意味のメッキが剥がれた時、言葉には響きしか残らない。なんだ、言葉とは音楽じゃないか。

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