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わたしの非常事態宣言ーでも悪いことばかりではないぞ(okady)

この記事は、「わたしの非常事態宣言ーでも悪いことばかりではないぞ」プロジェクト に賛同して書きました。

新型コロナウイルスの感染拡大やそれに伴う緊急事態宣言を受けて、みなさん様々な困難に直面されているかと思います。僕は3/17からがんの治療のため専門の病院で入院生活を送っていますが、コロナの影響で面会や外出が制限されています。

みなさんと状況は異なるかもしれませんが、僕の根っからのポジティブ思考が一人でも多くの方の励みになればと思い、僕にとっての「わたしの非常事態宣言ーでも悪いことばかりではないぞ」を書いてみることにしました。

現在の状況

入院当初からコロナによる制限で、面会は家族1名のみ可で家族以外は不可、外出・外泊は一切禁止でした。緊急事態宣言が出て、家族1名との面会も禁止になりました。家族や知人とは一切会えないし、気分転換の散歩にも行けません。病院の目の前にある大阪城は桜満開だというのに…!

そんな状況の中、毎日ほとんどの時間を病室で過ごしています。幸い個室なので、病室内では音楽を聞いたりパソコンをしたり、自由に行動できます。

治療は点滴だけで、投与日は平均2日に1日です。病気による自覚症状はなく、薬の副作用は点滴の日に倦怠感や食欲不振が起きる程度なので、2日に1日は元気だけど何もやることがないという状況です。さて、どうしたもんか。

大切なことは三日坊主の英語学習が教えてくれた

まずはじめに取り組んだのは英語学習でした。

「1日5時間勉強したら80日間の入院で400時間も勉強できるぞ!」

僕にそんなことできるはずがありませんでした。見事な三日坊主でした。問題解決型思考の強い僕にとって、しばらく英語を必要としない状況で英語を勉強するモチベーションは生まれませんでした。英語が好きなわけでもないし。

仕事では組織・人材マネジメントの文脈で「好きなことしかモチベーション高く取り組めないよね。だから好きなことをやろう。」とよく言っていることを思い出しました。いくら時間があるからといって、好きでもないことは楽しくないし続かない。「僕は何が好きなんだっけ?」と見つめ直すきっかけを与えてくれたのは、三日坊主の英語学習でした。

そういえば僕のエンジニア人生の原点は競馬だった

僕の好きなプロ野球もJリーグも開幕・再開の目処が立たない中、競馬は無観客での開催を続けているというニュースを目にしました。

競馬と言えば、中学の頃は家では毎日ダビスタ、学校では金曜の放課後に友達と競馬新聞を囲んで予想を楽しんでいました。その後、大学に入って競馬の予想を公開し合うWebサイトを趣味で作りました。

そのサイトをもっと進化させたいと思って、サイト内のポイントをお金に見立てて、仮想的な馬券をポイントで購入・払い戻しするシステムをPHPで開発しました。これが僕のWebエンジニア人生の原点です。

今ではプログラミングだけが趣味として残って、入院中も無理のない範囲で副業エンジニアとして活動しています。競馬はだいぶ熱が覚めてしまってここ10年はほとんどやっていなかったのですが、退屈しのぎにはちょうど良いかもしれないと思ってやってみると、楽しすぎて土日が一瞬で過ぎました。

過去に夢中になっていたことを久しぶりにやってみたり、それについて思いを馳せてみるのも悪くないな、と思いました。

伝家の宝刀、花を贈る

1月中旬に第一子の息子が誕生して、3ヶ月の育児休業を取得しました。入院するまでは妻との2オペ家事育児でしたが、突然妻に24時間1オペ家事育児、さらには僕のサポートまで強いることになってしまいました。

はじめは義母に家事のサポートをお願いしていましたが、電車で来てもらう必要がありコロナ感染のリスクが高まるため、妻の判断で今はもう来てもらっていません。病院は面会禁止ですが着替えなどの受け渡しは可能で、週に2, 3回は妻が息子を連れて車で病院まで来てくれています。

病院で会えるのは10分程度ですが、毎日妻が みてね にアップしてくれる息子の写真や動画を見たり、1時間ほど FaceTime のビデオ通話で喋ったりオムツ替えを中継してくれたり笑、元気な姿を見せてくれるので一安心です。

普段は照れくさくてプレゼントとかしないんですが、こんな状況でも家族のことを一番に考えてくれている妻への感謝を込めて、また、お花見に行けないならせめて家で花を楽しんでもらおうと思って花を贈りました。僕が花を贈るのは結婚して10年間でたった数回しかなく、僕にとっての伝家の宝刀です。

せっかく家にいる時間が長い今だからこそ、部屋に花を飾ってみたり、大切な人に花を贈ってみるのはいかがでしょうか。Zoomのバーチャル背景を桜の写真にするのに飽きてきた人にもオススメです。

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最後に

この記事一本を振り返るだけでも、僕の病気を治療し続けてくれてコロナ感染拡大防止にも全力で取り組んでいる病院スタッフのみなさん、僕たちが外出しなくても生活できるよう営業を続けてくれている店舗のみなさんや物を届けてくれる配達員のみなさん、人と人とを繋ぐITサービスを提供してくれている事業者のみなさん、ファンに勇気を与えてくれるスポーツ関係者のみなさん、そしてもちろん家族、たくさんの人たちが僕の非常事態を支えてくれていることがわかりました。

早く平和な日常が戻ってきてほしいと誰もが願っていると思いますし、僕もそれを願っています。でも、普段とは違う状況を滅多にない良い機会だと捉えて、普段考えないことを考えたり、普段やらないことをやってみるのはいかがでしょうか。新たな楽しみが見つかったり、普段は見落としがちな感謝の気持ちに気づくきっかけになるかもしれません。


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