ドル円の歴史:変動と激動の80年
ドル円相場は、日本の経済成長と国際的な金融情勢を映し出す鏡として、常に注目を集めてきた。戦後の固定相場制から、1973年の変動相場制移行以降、ドル円は様々な局面を経験し、時には1ドル360円から1ドル79円75銭という歴史的な円高まで到達した。
1. 固定相場制:戦後の復興と経済成長 (1949-1973)
第二次世界大戦後の日本は、焼け野原からの復興を図り、輸出主導型の経済成長を目指すために、1ドル360円の固定相場制を採用した。これは、輸出企業にとって有利な円安水準