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山梨クィーンビーズ 内堀紫菜選手

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内堀紫菜選手の退団を知って、本当にショックだった。
だけど、心のどこかで「退団」もあるかなーという思いも。
20-21シーズンはどこか顔つきが違った。
何としても「勝ちたい」という気持ちが顔に現れていた。
4年前、新人で来た時の顔つきつとは数倍、プロの顔になっていた。

内堀選手を初めて見たのは、2018年の三菱戦。
この日、女子バスケデビューだった僕は、内堀選手を初めて見た時、
「背番号0って」と呟いた(笑)。
今は「47(しな)」だけど、当時は「背番号0」の選手だった。

そんな内堀選手のプレイには本当に驚きの連続だった。新人選手にも関わらず、迷いなく3ポイントシュートをバンバン打つ。とにかく走り回る。「背番号0」の選手が、100番にも思えるほど記憶に残るプレイの連続だった。

2019年10月4日(金) 大田区総合体育館 東京羽田 VS 山梨QB
この日、初の開幕戦勝利で歓喜に湧く、山梨クィーンビーズ選手達の中、1人嬉しさの反面、悔しさを滲ませている選手がいた。それが内堀選手だった。この日は、出場時間も15分、得点も3点と思ったような結果をだせなかった。納得いく結果が出せなかった自分自身に不甲斐なさを感じていたんだろう。この経験はきっと彼女を大きくしたと思っている。

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伊與田HCが、山梨に来て、内堀選手は大きく飛躍した。それはディフェンス面。明らかに前からのディフェンス、リバウンドへの飛び込みが変わった。それが顕著に現れたのが、 2019年12月1日 皇后杯2次ラウンド 4回戦  
東京羽田vs山梨QB。ラスト5秒、1点差を守り切り劇的勝利をした試合だ。とにかく前から相手との距離を詰め、しっかりとしたディフェンスでプレッシャーをかけていた。両手を広げた時、そのスイッチは入る。このディフェンスがなかったら、恐らくもっと得点を取られていて、負けていたかもしれない。愛知学泉時代の恩師でもある伊與田HCとの出会いは、内堀選手にとっては大きな財産になった。

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そして何より内堀選手の一番の味方、ママちゃんの存在だ。山梨の体育館に響き渡る声で応援するママちゃん。応援というかHCばりの厳しい声援も。
その声援には本当に愛を感じ、内堀選手もかなり力をもらったはずだ。オールスターに出た時もMCに「内堀選手のお母さんは面白いんですよ」と話題にされるほど(笑)。あの声援が聞けなくなるのはちょっと寂しいからぜひ山梨戦は応援にきてほしい。

とエピソードを書き出せばきりがない。4年という長いようで短い時間。20代という青春時代を過ごした山梨での日々。仕事とバスケの両立は本当に大変なことだろう。両手を挙げて喜んだ試合、涙が出るくらい悔しい試合、いろいろあったかもしれない。でも一番忘れることができないのは、練習終わりに体育館を出た時の空気の匂いとか、そんなたわいのないことかもしれない。その時は気づかなかったけど、たわいのない日常が後々、たまらなく懐かしく思える。

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4年間、本当にありがとうございました。

アイシンでも活躍を期待しています!


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