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女子バスケと分析

2021年8月4日(木)、夕方。
日本代表女子バスケットチームは、東京オリンピックでベルギーを86対85で破り、見事勝利しました!パチパチパチ。
残り16秒での林咲希選手の劇的3ポイントシュートは鳥肌ものでした。

それにしても今回、最後の最後までベルギーペースで試合が進んでいました。これはほぼほぼベルギーが勝利すると思った人も多かったんじゃないでしょうか。じゃあ、なぜこれほどまでにベルギーに苦しめられたか。  

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それは、個の力はもちろんですが、「分析力」にほかなりません。

 2021年7月15日(木)に埼玉県で行われた壮行試合で、ベルギーは、84対76で日本に敗れました。この日は、三好南穂選手の3ポイントや町田瑠唯選手、宮崎早織選手のスピードに圧倒されている様子でした。
 試合後のインタビューでトム・ホーバス監督は「ベルギーは、すごくいいチームだけど、今日は日本のペースで試合が進んでいました。これを自分達のペースで進められればもっと変わってくると思う」と。
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 この試合でベルギーは、日本選手の動きのデータはたっぷり取ることができました。
 「どんなディフェンスをしてくるのか?」「3ポイントは誰がキーパーソンになるのか」などなど。

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準々決勝でベルギーとあたると分かって、「なんか嫌だなー」っと一瞬頭をよぎりました。そりゃ、直前の練習試合で勝ってるし、そこまでやられた感じもしなかったし、日本とは相性がいいと誰もが思ってしまったからです。少なくとも選手達、スタッフ陣も中国と当たるよりかは、やりやすいと思ったはずです。

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 ここに大きな落とし穴があったんです。
それは誰もが分かっている落とし穴だったんです。
「いやいや、ベルギーは強い!」って思いつつも、「勝ってる」という安心感があったはずです。



 
 ベルギーは、予選リーグ、ナイジェリア戦で、3ポイントが爆発した林早咲選手にシュートを打たせないように徹底的にマークにきました。1人を2人でマークする日本代表のディフェンスも打開策を見出してきました。「あれ?おかしい」と思っている間にどんどん得点されていきました。約1ケ月前の壮行試合のベルギーよりは、はるかにレベルをあげてきて、別チームのようです。

 Wリーグでもよくあるのですが、土曜日と日曜日ではまるで違うチームのような戦い方をしてきます。土曜日にやられた部分は調整され、日曜日には修正できています。「同じようなミスは繰り返さない」というのはバスケの世界では当たり前になってきています。

 8月5日(木)、フランスチームも徹底的に日本のデータを洗い出しているはずです。
 予選リーグのデータはもちろん、昨日のベルギー戦のデータも。
 日本も負けていません。アシスタントコーチの恩塚亨氏が、あらゆる角度から分析しているはずです。
 
8月6日(金) 20:00 対フランス
予選リーグで74対70で勝ったことは、あくまでも予選リーグのフランス。
ベルギー戦と同じようにペースを握られないように注意したい。
だってめっちゃ分析してくるんだから。
それにしてもベルギー戦で出場しなかった、宮崎早織選手、三好南穂選手がどう起用されるのか。林早希選手はスターターで起用されるのか。
気になるところです。

ただ1つやっきになってデータ分析しているフランスに言いたいのは、
キャプテンの高田真希選手を筆頭に、日本人選手は、データでは表すことができない火事場の馬鹿力と世界のどの国よりも熱いファンが後押ししていることを忘れないでほしい。

明日、勝利の女神はどちらに微笑むか!?

 

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