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女子バスケと緩急

スポーツにおいて「緩急」は大きな要素になる。
バスケで考えても個人プレイでは、止まったと思ったらドライブとか、ドライブからのストップとか。チームのプレイでは、速攻からゆっくりしたペースに、ゆっくりしたペースからスピードアップなど。

実はこのプレイの「緩急」が大きいほどレベルが高いチームのような気がします。

サッカーを例に出すと、J1とJ2の大きな違いは、この「緩急」の差のような。正直、個人技レベルはそう差がでるものではない。
チーム全体の「緩急(リズム)」の作り方で実力の差が開く。
今、強い川崎はその「緩急」の差が大きく相手を翻弄している。
世界レベルで考えてみる。
ある有名なブラジル選手は、「日本のサッカーは曲で言うと、スピードアップしたらずっーと、そのまま。緩急がまるでない」と。
緩急の他の例をあげよう。
2018ロシア大会ラウンド16 日本代表vsベルギー代表戦。
後半残り3分の所で、ベルギーに速攻をくらい、逆転された。
あのスピード感は、日本人が経験したことのないスピード感だった。

女子バスケの話に戻すと、ENEOSとトヨタの緩急の使い方は、目を見張るものがある。これができるのは、単にがむしゃらにプレイしているだけでなく、冷静に状況を把握しているからだ。それでも世界レベルにしてみたらまだまだ「緩急」は少なく、スピード感が続くバスケである。その大きな要因が、もしかするとオフェンス時にかかる曲にあるのかもしれない。どこか皆、あの曲のリズムでプレイをしているような気がする。そうなると、常に一定のリズムでプレイを行い、なかなか「緩急」を付けづらい。じゃあ曲がなければいいかというとそうでもない。皇后杯はオフェンス時、曲がかからないが、何か物足りない。選手ではないので分からないが、どこか気分が乗らないかなと。

それではどうするか。オフェンス時のリズムに乗る、冷静、乗る、冷静というチーム共通のリズム感を練習中にでも共有できたら、「緩急」のきいたプレイができるはず。練習中にオフェンス曲かけてやっているチームはないからぜひ実践してほしい。それだけ、あの曲は重要なファクターになっている。観る方も「緩急」に注目して、バスケを見てみるとまた違う発見があるかも。

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