沼と親子(玉子)丼
この記事は、Tamagodon 2nd Anniv. Advent Calendar 9日目の記事です。
この世界は狂っている
そう思ったことはないか。
まさに私は今、その思いに直面している。
Tamagodon 2nd Anniv. Advent Calendarの親子丼担当になったわけなので、親子丼を作ろうと思ったわけだが、しかしそれによって私はいつもより深く親子丼のことを考えさせられることになった。
その過程で
「親を切り刻み、それに子供をぐちゃぐちゃに混ぜ、親子丼だとのたまう人間は狂っている。」
と思ったのである。
たぶん誰もは一度は思ったことがあると思う。
確かに親子丼は猟奇的な名前だ。
しかし、おそらくだが命名した人間にとってこの名前はとてもまともだと感じられたに違いない。そこには私と命名した人間の間に
感覚のずれ
があったのである。
そう、私がこのキッチンをまともだと思うように。
汚い、確かに汚いかもしれないが、この雑巾の上で調理をするわけではない。もちろんまな板や、皿の上で調理をするのだから、その下がいくら汚くても問題はないのである。
親子丼を作る
早速作っていこうと思うのだが、材料がこれしかない。
これでは残念ながら親子丼を作ることはできない。
なので材料を買ってくることにした。
モモ肉とたまご、これで親子を蹂躙する準備はできた。
幸い、玉ねぎは何故か家にあったので用意できた。
親子丼の玉ねぎは細いイメージがあったのでできるだけ細く切ってみることにした。玉ねぎは素早く切り終えれば目は痛くならない。
モモ肉も切り終えたら、フライパンを準備する。
こういった味付けは目分量が一番いい。下手に測ったりすると洗い物は増えるし、なにより頭を使う。
めんつゆと水。
具材を入れて、
フタ。
さて、次は玉子だ。
玉子と言えばやはり玉子丼だろう。
日ごろお世話になっている、玉子丼の方々には感謝しかない。ありがとう玉子丼。そしてこれからもよろしく。
話がそれたが、実は私の家のキッチンにはこういったものがある。
青の着色料。
今回はこれを使って、親子丼で玉子丼の三色カラーを表現してみようと思う。
サッ....
まずはひとさじ。
毒沼かなぁ????!!!
玉子の黄色と中途半端に入れた着色料で毒の沼のような色になってしまった。
これはまずいと思い、もっと入れてみる。
なかなかいい感じの色だ。
そしてこちらもいい感じに煮えてきたので
いざ投入....
ちなみにご存じの方も多いと思うが、青い色は食欲減退効果がある。
ダイエット用に青いレトルトカレーやふりかけが販売されているほどだ。
これ以上食欲減退してはいけない。私はそっとそれに蓋をした。
ちょうどよくご飯が炊けたのでよそってきた。真ん中やろなぁ。
自然界にこういった色の食べ物が存在するだろうか?
あまりにも禍々しい色と迫力に直視ができない。
それでも私の玉子丼愛が作業を進ませる。
よし。
これで白と青はそろった。後は黄色だが、ここは原作に忠実にいこう。
完成してしまった。
これが、食べられる玉子丼(親子丼)である!!!!!!!
どうだろう、玉子丼らしく見えるだろうか?そのへんはみんなの判断に任せるとして、
いざ、実食。
これは....
自分で作っておいてなんだが、
ここまでスプーンが進まない玉子丼は過去にあっただろうか
しかし食べ物を無駄にすると罰があたる。食べ物で遊んではいけないというのは、あれは嘘である。正しくは、「食べ物で遊んだ人間は、それを最後まで食べる義務が発生する」である。
黄身をくずして....
いただきます!!!
む......
これは.....
むちゃくちゃうまい!!!!!!!!!!!!!!!
無茶苦茶出汁が効いている!!!!もも肉が柔らかく、玉子に良質な脂を溶け出して、見た目からは想像もできないくらい滑らかなおいしさになっている!!!!
これはもう、ぺろりである。非常においしかった。
物事は見た目では決めつけてはいけない、そう改めて認識した。
しかし、次回はぜひ着色料をいれずに作りたいと思う。
おわり
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