同音ライム第二次ブーム
概要
2019年頃から、同音ライムを再評価する機運が高まっている。
これは同音ライム第二次ブームと呼ばれている。
世の中全体としてそのような傾向があるかのように語っているが、SIXの気持ち面の話である。※1
2005
第一次ブームは2005年から2007年頃。
2004年の「韻フルエンザ3」あたりを皮切りに、子音一致率を追求した終着点として発掘にのめり込む。
同音ライム縛りの作品も実験的に数本書いた。※2
同時期の拙作における同音ライムは内容の破綻が大きく、また容易に発掘できるものばかりだった。
個人的にはほとんど低評価ライムとなる。
しかし、その発掘難易度と、踏めた時の達成感には他で得られないものがあった。
2010
2010年前後、レーベルJ.D.S.の時期には一致率100パーセントの同音ライムは鳴りを潜める。
同音ライム冬の時代と呼ばれている。※3
この頃は同音ライムが抱える弱点(破綻なく踏むのが難しい点、シリアスな雰囲気を損なう点)が気になっていた。
その結果、一致率90パーセントがベストであるという仮説を立てる。(コラム“音の一致率と90%の法則”)
たしかに作品の完成度やバランスとしては、2010年頃が最も優れているかもしれない。※4
2910
J.D.S.消滅後、冷凍睡眠により2910年まで活動停止。
ライムマシンとの決戦。※5
時空変換装置により2017年へ移動。
2017
2017年頃、音源作品を中心に活動。
日刊SIXの中でさまざまな踏み方を研究した後、やはり同音ライムが技法として最も面白いのではないかという結論に至る。
同音ライム第二次ブームである。
2019
2019年、“同音ライム四連打”というコンセプトの「証人喚問」およびスピンオフ「マイルストーン」制作。
そこから派生した「予定調和」「squeezer」にも同音ライムの連打を一部盛り込んだ。
第二次における重要キーワードは、これまで同音ライムと縁遠いものと思われてきた“連打”である。
2021
同音ライム大全が開設され、すべての同音ライムのデータベース化が進められる。
M.C.Zに同音ライム専門MC“ロビンソン”が登場し、M.C.Z内で好評を博する。
ゴオウイン「Re:証人喚問」、ぺーた「Re:Re:証人喚問」(※6)が矢継ぎ早にリリースされ、世界的に“同音連打ライム”のブームが到来。
現在に至る。
所感
大きな盛り上がりを見せている同音ライム第二次ブーム。
ライマー達が死力を尽くして挑むこのゲームの行方に今後も注目したい。
(文/SIX)
脚注
※1 こうした振る舞いにいちいち戸惑っているようなら、まだまだ君のSIXスコアは低いといわざるを得ないね
※2 「ジャッジメント」「回転寿司」「Revolt~反乱~」など
※3 もちろん呼ばれていないことは分かるな?
※4 「孤独のララバイ」「フリークライミング」「B.B.弾」など
※5 単行本29~36巻、ライムマシン編参照
※6 「Re:Re:」における同音ライム8連打は、2026年「魑魅魍魎」の10連打に匹敵するハイスコア
関連項目
コラム“破綻ライムの是非”
コラム“終着駅の先にあるもの”
コラム“同音ライムはロマン”
コラム“21世紀同音”
コラム“同音ライムの難易度と評価指標”
「虞美人草」解説
「証人喚問」解説
変更履歴
2021.12.7 メールマガジン用に書き下ろし
2022.9.26 note用に改稿
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