表記ライマーの優れた点

概要

コラム“音読ライマーから見た表記ライマーの問題”のつづき。

長所探し

表記ライマーの優れた点だが、すぐには思い浮かばない。

表記にこだわって考える視点は、“表記回文”など古来の言葉遊びに通ずるものがある。※1
そういった様式美のような目線でとらえると、彼らにとっては良さがあるのかもしれない。

また読者が韻の成立を確認する際、通常は発音して確認するものと筆者は考えている。
そのため、発音ベースで合わせなければ認識されにくく効果は弱まるように思う。
これは音読ライマーの思い込みなのだろうか。

なお、ここまでに挙げた内容は、韻の認識に聴覚が重要であるという前提に基づいている。

表記ライマーは他者の韻を評価する際も、音読せず表記を分析して優劣をつけている可能性が高い。
だとすれば、彼らは聴覚に頼ることなく読むだけで韻律を解するスキルが高いのかもしれない。

(文/SIX)

脚注

※1 筆者は表記回文も高く評価していない(座右の銘“検算の面倒な言葉遊びは低評価”参照)

from 韻韻
偏見と辛辣のあいだ

関連項目

  • コラム“音読ライマーと表記ライマー”

  • コラム“音読ライマーから見た表記ライマーの問題(前編)”

  • コラム“音読ライマーから見た表記ライマーの問題(後編)”

  • コラム“子音保有音と母音単音を区別したリズム合わせ”

変更履歴

2021.12.1 メールマガジン用に書き下ろし
2022.8.3 note用に改稿

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