「マルチバース」(仮)構想メモ

概要

「マルチバース」(仮)は、現在制作中のソロ作品。
「rosetta stone」「underground requiem」などの複数パートで構成される。

⚠ネタバレがあります

これ以降の文章で「rosetta stone」「underground requiem」のギミックに一部言及しています。
未読の方はご注意ください。

ギミック

  • この作品は複数パートで構成される

  • テンポは統一しておく

  • 各パートには「rosetta stone」「underground requiem」のようなタイトルが付いている

  • 各パートには複数のバージョンが存在する
    例として「rosetta stone」の場合、繋ぎ音数を変更したAllegro、Moderato、Adagioの3バージョンがある
    「underground requiem」の場合、韻面積を変更したShort、Tall、Grande、Ventiの4バージョンがある

  • 「マルチバース」は、各パートごとに一つのバージョンを選択し、繋ぎ合わせた作品である
    たとえばパート1「rosetta stone」でAllegroを選択、パート2「underground requiem」でShortを選択し、それらを連結する

  • 「マルチバース」は、組み合わせ可能な全パターンの集合体である
    どのパターンが正しいということはなく、すべてが同じ可能性として存在する

実装案

  • ボーカルトラックは各パート・各バージョンで個別にアカペラデータを用意しておく

  • 再生時に、各パートから任意のバージョンを選ぶ(あるいはランダムに決める)

  • 選択されたボーカルトラックを結合し、トラックにミックスしてダウンロードあるいは再生する

  • テキストも対応するものを結合して表示する

類似企画1

過去の企画書“歌詞の自動構成システム”と少し似ている部分がある。
そちらでは選択肢のリストは常に同じだが、順序がランダムに決定される。
オンデマンドでミックスダウンするところが共通。

リスナーがダウンロードあるいは再生を要求すると、32個のパーツが自動選択される。
32個の音声ファイルから16個を無作為に並べ、これをverse1とする。
同様にverse2を生成する。
選ばれた音声はトラックと自動でミックス、オーディオデータが書き出される。
テキストも、対応するものを結合して表示する。

企画書“歌詞の自動構成システム”

類似企画2

「rosetta stone」「underground requiem」といった各パート内で試みている比較実験について。
類似例に、2018年2月制作「上の空」「空の上」がある。
こちらは一致率の高低と、声の高低を変えて比較している。

verse1は母音一致率が低く子音一致率が高い韻、verse2は母音一致率が高く子音一致率が低い韻を意識している。
このような歌詞を用い、ボーカルが交代した別バージョンも作成した。

「上の空」「空の上」解説

今後の予定

現在「rosetta stone」「underground requiem」が完成済である。
3パート程度用意できた段階で「マルチバース」の試作品を作る予定。

(文/SIX)

from 韻韻

誰も知らない作品で誰も知らない実験をしている

関連項目

  • 企画書“歌詞の自動構成システム”

  • rosetta stone

  • underground requiem

  • 世界押韻倶楽部

  • 上の空

  • 空の上

  • 録音やりたくない

変更履歴

2023.12.6 メールマガジン用に書き下ろし
2024.6.6 note用に改稿

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