優れたライマーの条件
概要
共通的に利用できるライマーのスキル評価指標を検討。
発端
昔、司がネットラッパーのスキル評価資料を作っていた。
そこでは“押韻・リリック”“フロウ・メロディ”“声”“アイデンティティ”“未来性”という五つの要素があり、それぞれ十段階でステータスが表されていた。※1
SIXの評価がどうだったのかは割愛するが……。※2
作詞家やライマー向けに考えるなら、どんな要素になるだろうか。
五要素の検討
まず発掘力と編集力は必要だ。
“センス”という言葉はあいまいな感じがして、あまり使いたくはないが、これも欠くことはできないだろう。
センスとは自ら選んだ表現を客観視して、取捨選択する力。
つまり、編集力に含めてもいいかと思う。
また、過去にコラムで“優れた韻の条件”を考えたことがあるが、これも参考になる。
そこで挙げたのは、“意外性”“連鎖性”“明瞭性”“独創性”“演出性”。
今回は韻単体の評価ではないが、通じる部分は多いと思う。
連鎖性・独創性は、それを生み出せるまで継続する持続力か、精神力によって生まれる。
意外性・明瞭性・演出性は、エンターテインメント精神や企画力。
そして、これらを組み合わせて使いこなす応用力。
完成
ということで、暫定版“優れたライマーの条件”は次の五要素となる。
発掘力
編集力
精神力
企画力
応用力
使用例
自己評価は以下のような感じ。
発掘力 ★★★★
編集力 ★★★★★
精神力 ★★★★★
企画力 ★★★
応用力 ★★★
“協調性”みたいな項目がなくてよかった。※3
まとめ
発掘力や編集力という概念が韻以外のジャンルについても当てはまるとしたら、汎用的な“優れた創作者の条件”として流用できると思う。
(文/SIX)
脚注
※1 年一回集計されていた
※2 シャーリーズ・セロンもいっていた通り
※3 自覚はしているらしい
関連項目
優れた韻の条件
変更履歴
2021.1.7 メールマガジン用に書き下ろし
2021.10.25 note用に改稿、脚注追加
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