二酸化炭素を空気中から回収するオキシデンタル(OXY)

オキシデンタル・ペトロリアム(Occidental Petroleum)のDACに注目

空気中の二酸化炭素(CO2)を回収する技術「直接空気回収(DAC)」の大規模な導入計画が相次ぐ。米石油・ガス大手オキシデンタル・ペトロリアムなどは年最大100万トン回収するプラントを、2035年までに70基つくるなど以前の予測を上回るペースで拡大する。ロシアのウクライナ侵攻後、欧州などで石炭利用が増えており、DACへの期待は大きい。(2022年9月1日)

出典:大気からCO2回収急拡大 米社が100万トン処理70基計画 - 日本経済新聞 


炭素回収・貯留ハブを開発する

2023年3月2日に発表されたオキシデンタル社のリリースで、子会社の1PointFiveがテキサス州南東部で炭素回収・貯留ハブを開発する計画を発表している。

二酸化炭素の回収・利用・隔離を行う1PointFive社は、テキサス州ガルフコースト沿いの55,000エーカー以上の土地を関連会社を通じてリースし、約12億トンの二酸化炭素(CO2)を貯蔵する能力を持つ二酸化炭素回収・隔離ハブを開発すると発表しました。1PointFive社は、親会社であるオクシデンタル社の炭素管理の経験を活用しています。

出典:オキシデンタルHP 1PointFive Announces Plan to Develop a Carbon Capture and Sequestration Hub in Southeast Texas (oxy.com)

このプロジェクトは、オフサイトで捕獲されたCO2を、石油・ガス生産とは関係のない、塩分の多い地層に貯蔵する

スケジュールとしては、1PointFiveは、CO2を安全に貯蔵する能力を評価するための層序試験井の掘削と地下評価を完了し、2023年に2つのクラスVI許可を申請する予定です。2026年の稼働を予定している。

1PointFiveとEnterprise Products Partners L.P.の子会社は、地域の排出事業者(製油所、化学工場、製造施設など)からCO2を集め、1PointFiveのハブに配送するCO2輸送ソリューションの開発を進めている。


1PointFive社社長のJeff Alvarezのコメント
「我々は、炭素集約型産業が排出量を削減するためのソリューションとなる隔離ハブを建設する計画を進めている。このハブは、テキサス州で最も大きな2つの工業地帯の間に位置しているため、回収したCO2を効率的に輸送し、安全に隔離することができる。企業は、個別の回収・隔離プロジェクトをゼロから始めるのではなく、このハブに接続して、共有の炭素インフラにアクセスすることができる。」

直接空気回収(DAC)を進めているオキシデンタル等は、今後二酸化炭素を貯留する場所が必要になるが、自社以外の排出企業にも二酸化炭素の貯留地を提供することを考えており、産業地域のカーボンニュートラル、脱炭素に貢献できる非常に有意義なプロジェクトだと思う。

引き続き、オキシデンタルのDACをウォッチ

以上

オイルウォッチ
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