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『ねむさう』−野暮な人の前では私はねむねむ−『風俗三十二相』

体調も回復して部屋の大掃除をしました。

四ヶ月前に掃除をしたにもかかわらず要らないものがたくさん出てきました。
こんなにも物が増えていくのに買ってしまうのを来年はやめたいなとヒシヒシと感じました。

必要なものを必要なときに、長く使えるシンプルな質の良いものを選ぶ、
これを来年からの消費における目標にしていきたいなと思います。

さあ、実行できるかな?笑
もうすでに欲しい化粧品があるからなあ笑。

そうすればお金貯まる気がするからねえ。
来年は使わないもの、例えばガチャガチャ、ぬいぐるみ、汎用性のないものは買わないようにしよう!

シンプルで上品な生活!
これを目標にする人はこの世に何人もいるだろうけどそれを実行できる人は何%いるんだろうと思ってしまう、、。その中の一人になれるように頑張ります、、。


そんな目標をたてた今日も月岡芳年

今回は『風俗三十二相』第三十「ねむさう 明治年間 娼妓の風俗」です。

女性がうつらうつらした顔をして微睡んでいます。
なんだか「むにゃむにゃ〜」と言っているかのようなほにゃほにゃした感じ。

この女性は副題にある通り娼妓、つまり遊女ですね。
ただ遊女が一人で眠そうにしているのではなく、客と添い寝をするところだと言います。
吉原の遊女の特に花魁は江戸の男性たちの憧れの的でした。
いくらお金を持っていても、権力があっても花魁に気に入られなければすぐに二人きりになれるなんて甘い世界じゃありませんでした。

和楽さんには欲しい情報がいつでもある。感謝感謝。

1.まずは引手茶屋(遊女と客を仲介し、酒宴の場を提供する店)へ行く。
2.遊女を指名して待つ
3.遊女が花魁道中をしてお客を迎えにくる
4.遊女の部屋に行く
これを数回繰り返し、だいたい3回目で枕をともにすることができました。残念ながら初回でふられることも……。高級遊女を指名するのは莫大なお金がかかり、豪華な料理や高価なお酒、チップなども用意しなければなりません。現代の価格に換算すると、一晩でざっと300~500万円ほどかかったのだとか!高級遊女と過ごすのは、この上なく贅沢な遊びだったのです。

「行けば遊べる」なんて甘いところじゃないようですね。
そんな価値のないもんじゃねえと楼閣から門前払いをくらいそうな気の強さ。

絵の女性と共に添い寝をできるまでに至った男性も相当踏ん張ったのでしょう。
けれども添い寝できます。となった男性でも遊女の気分次第なのが大変なところ。

約束をしていても花魁がなかなか部屋にやってきてくれなかったり、きたとしても枕元で他の男性への手紙を描いていたり、男性にとっては「うそ〜、、、、泣」となってしまうような態度を取られることがあったようです。

でもそういう態度を取られるのには理由があって、粋ではないからなんですねえ。
粋ではない男性は野暮な男性として煙たがられていました。
そんな男性はいくらお金を持っていても好まれません。

今でもそうですよね。
よく喋る男性はカッコよく見えないし、ブランド物持っているとかお金持っているアピールをしてきたり学歴や職業をひけらかしてくる男性は好まれません。自分の自慢したいところは人に気づかれるまで言わないでおくのがスマートですからね。

江戸幕府公認の遊里として発展した吉原(よしわら)。ここでスマートに遊ぶ男は「通人(つうじん)」と呼ばれました。今でも「通(つう)」という言葉がありますが、この美的感覚は吉原で育まれ、江戸特有の美意識として発展したのです。
通人が集まる吉原では、スマートに遊ばなければなりません。特に上級遊女と過ごす際は、かなり厳しいルールがありました。

やはりいつの時代も野暮なのは好まれません。

絵の女性はなぜこんなにも素の状態で寝そうになっているのでしょうか。

スマートで粋な男性の前では緊張して素の自分を出せないものですよね。
きっと男女の場が冷めるような行動を取ったのでしょう。


来年の私はスマートになることを願います。

今日はここまで!

#月岡芳年 #風俗三十二相 #ねむさう

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