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『汝、星のごとく』〜純粋な恋は本当に美しいのかわからなくなった

こんにちは、大西明美です。
最近、Audibleにハマっており、こちら読破しました。

恋愛小説を読んだのは多分20年以上ぶりぐらいです。たまたま人気ランキング上位にあり、何の小説かわからないまま聞き始めましたが一気にその世界にハマってしまいました。

ネタバレしないようになんとか感想を〜!

純粋な恋は暴力的なものかもしれない

舞台は四国のどこかの島で、プライバシーゼロみたいなところで10代の恋がはじまる。

若い心と体での恋愛はまるでぶつかり稽古みたいでハラハラしました。
強い恋愛感情は実は弱いところがありますよね。
相手に恋をしているはずなのに相手が見えなくなるみたいな脆さがあり、ぶつかりあうたびに砕けていく岩石のような感じでした。

「ああ、絶対若返りたいとか思わないわ〜」とある意味現実に引き戻されましたw

婚活にはない恋のスパイス、「優しさ」がそこにあった

婚活では「優しいだけじゃダメだ」と良く言われますが、明らかに恋のスパイスとなる「優しさ」がこの小説にはつまっていました。

女性が書いているというのもあり、女性がキュンとする描写が豊かでした。

「いま女としてカレに優しくされている」感みたいな優しさが、本当に武器になる優しさなんだな〜と実感しました。
打算ではなく目の前の女性を優しく包み込んで、女性を気持ちよくさせたい精神的なセックスみたいな優しさというか・・・。
口説くのがとても上手な男性が持っている武器みたいなものをなんとなく知ることができるので、男性にもお勧めの書籍になりますね。


好きだけではダメで、さらに結婚に必要なものが言語化されていました

好き以外に必要なのは、「生活の合理性」。明確に言語化されていてすごいと思いました。

「一緒にいることで幸せに快適に暮らせるだけの合理性がなければ、一緒にいても結婚が難しい」

逆に生活の合理性が成立するならば、強い恋がなくてもお互いに寄り添い合って暮らすこともできるよな〜だから相談所ってちゃんと結婚できる場所になっているんでしょうね。

でも、合理性だけでは無理です。
愛する人じゃなければ、寄り添うなんて近づき方がまずできない。そういう距離感と感情の複雑さがしっかり描かれていて素晴らしい小説でした。

よかったぜひ読んでみてください。Audibleもありますよ〜^^


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