長文おじさんって何?

いつもお世話になっております。
最近ね、長文おじさんとか刀使ノ巫女長文おじさんとか呼ばれたりするわけですよ。
これに関してはその通りだし否定する気もない。
ただちょっとこの言葉だけが独り歩きしちゃってるかなーっていう節があって、その辺を長文おじさんらしく長文にしようかなと。
これを書こうと思ったのはちょっとこう、腑に落ちない感情があったというのと、その感情にぴったりはまる曲があったからというわけで、
やることと言えばいつもと同じ楽曲の深掘りなんだけども、
どちらかというと学会よりも自分の主張っていう面が強いので今回はタイトルに刀使ノ巫女っぽいものは入れないようにしました。
それでもいいよって人だけ続きを読んでください。


さて、円盤5巻特典の「Happy Cookie Holic」を皆さんはもう聞きましたか?
僕は基本的に音楽はまず音だけで聞いちゃうので、感性と合わないものに関してはちょっと後回しにすることが多いのだけれど、この曲に関しても初めて聞いたときはあんまりピンとこなくて、「まあ軽く歌詞を見た感じ楽しそうなお菓子作りってだけっぽいし学会的にもスルーかな」っていう判断でしばらく聞いていなかったのね。
それで先日アニソンHOLICで行われた刀使ノ巫女の1日ジャックの時に久々に聞いてみたところ、まあなんて素敵な歌詞だことと感心してしまったのだな。
最初はダラダラ聞いていたのだけど、2番冒頭で、「お手伝いしマショウか?」と聞くエレンに対して「味見係でしょうか…」と返す舞衣のやり取りで「なんだよお前ら冗談も言えるくらい仲良しになったのかよ」なんて微笑ましく思ったりしたのだけど、ふとその前の歌詞を思い出すと「少し不格好」って言っちゃってることに気付いたわけ。
「ああ、これ冗談じゃなく事実なんだ…」
そう思ったとき、「じゃあなんで2人は一緒に作ってるんだろう?」って思ったわけさ。
だってそうでしょう舞衣が1人で作ったほうがおいしくできるに決まってるわけですからね。
そこでちょっと思い出したのが、円盤2巻に付属しているドラマCDに収録されていた8.5話「舞衣ちゃんのクッキー教室」なんですよ。
訓練で失敗した沙耶香を慰めるために舞衣がクッキー作りに誘う話なんですけど、沙耶香も同じ疑問を持つんです。
「舞衣一人のほうが上手く作れるのに…」って。
「なんで役に立たない私なんかと一緒に作るんだろう…。」って。
でもね、舞衣は最初から沙耶香と一緒に作るつもりだったんですよね。
誰かと一緒に話したり何かをしたりするのが苦手な沙耶香のために、
自分なりにコミュニケーションをとろうとしたんですよ。
可奈美が剣を通して対話を行うように、舞衣ちゃんは自分が得意なお菓子作りを通して上手く言葉を紡げない沙耶香と対話しようとしたんです。
「武器は泡だて器デス」という歌詞も、御刀に準えられている気がしませんか?
勿論沙耶香はそんなことは知りませんから、自分が作った「少し不格好」なクッキーを見て、自分は役に立てなかったと悔やむわけですが、
そこで舞衣ちゃんが返した言葉、なんだと思います?

「役に立つとか立たないとか、私たちには全然関係ないことなんだから。」

そうなんですよ。舞衣はただ友達と話したかっただけなんです。
上手なクッキーが作りたかったわけじゃないんですよ。
別に形が崩れたっていいんですよ。
「おしゃべりして焦げたハート」を「あはは」と笑い飛ばすんですよ。
そしてそのちょっと失敗したクッキーを友達に振舞うわけですけど、
可奈美はその「少し不格好」なクッキーをみて、「ちょっと変わった形」と称するんですよね。
皆クッキーと言えば想像する形は大体同じでしょうけど、それだけが正解じゃないんですよ。
沙耶香の作ったクッキーは「不格好」なのではなく、「個性」があるんですよ。
それにね、誰かが一生懸命作ってくれたクッキーがおいしくないわけないんです。
実際、そのあと沙耶香のクッキーを食べた可奈美は屈託もなく「おいしい!」と言ってくれるんですね。
「最終兵器は愛情 おいしくできマシた!」の通りなんですよね。


さて、本題に入りましょう。
最近ね、ありがたいことにこの糞みたいな長文を読んでもらえることが多くなって、なんなら感想とか褒めてもらったりとかするんですよ。
元々は自分のために書いているものですけど、やっぱり褒めてもらうと嬉しいもんです。
でもね、あなたも長文を書いてみてはどうかっていうと、大体断られるんですよね…。
それが僕の文章からは何も感じなかったということであれば仕方ないんですよ。
それは僕の熱が足りなかっただけだから。
でもね、文章が上手くないからっていう理由で断られると「何言ってんだこいつ」と思ってしまう。
「長文おじさん」っていう名前がついてしまっているから、何かちゃんとしたものを書かないといけないと思い込んでるんでしょうね。
別にただの感想でも考察でもいいじゃないですか。
なんか書きてえなと思って書いたらそれだけでよくないですか?
ここまで読んでくださった方は皆分かってるはずですよ。
僕は別に文章が上手いわけではない。
もしそう思ってくださるのであれば光栄ですけど、それは刀使ノ巫女という作品が素晴らしいだけなんですよね。
作品の作りこみがすごいから、それっぽいことを言っているだけでよさげな文章に見えてしまうわけです。

唐突ですけど、作文ってお菓子作りに似ていませんか?
「届けたいもの 伝えたい何か カタチにしましょう!!」
その気持ちだけで書き始めるんです。
「熱くなっちゃって止まれない」感情を頼りに、
「何が正解で、間違いかって レシピのない」文を紡ぐんです。
それは自分にしか書けないものなんですよ。
不格好でもいいじゃないですか。それも個性じゃないですか。
書かない理由が熱ならいいですよ。
でも書けないことを書かない理由にしてほしくない。
柳瀬舞衣が衛藤可奈美に勝てなかったとして、
「絶対追いつけないからやめておけよ」なんて言えますか?
言えるわけないだろ。
正直に言ってしまえば、僕の文章を褒められるのは嬉しいですけど、
それを引き合いに出して自分の文章を貶める人が嫌いです。
書かない理由を僕に押し付けないでほしい。
別に綺麗に書けなくたっていいだろ僕が読みたいのは綺麗な文章じゃねえ熱量はあって、それしかなくて、お前にしか書けない文章が読みたいんだ。
いいから少しでも書こうという気があるなら長文を書け。
今回は、そういう話。
(もし仮に僕に文才があって、文才のない人間の気持ちは理解できないという事であれば、それは普段僕が主張している何もかもを持っている真希さんと寿々花には持たざる者である夜見や結芽の気持ちは理解できないという話になってしまうのだけど、僕はそこまで自惚れじゃないよ…。)


ちょっと乱暴になりましたが、最後は糸見沙耶香の一言をもって文章の結びとさせていただきます。

「きっとあなたにも、この熱はある。」

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