21_TRICERATOPS Acoustic Live’21 “Cin! Cin! Cin!”

※2021/3/21_0：00追記_アーカイヴ配信が終わったのでセットリスト掲載します　　　　　　

3/19金、渋谷duoでのTRICERATOPSのアコースティックライヴ“Cin! Cin! Cin!"。

いいライヴだったなぁ。メンバー同志のステージ上での呼応があの距離で手の届きそうな客席から見て取れる。これまでも何かと行われてきたトライセラのアコースティックライヴだが、彼らの通常のエレクトリックのワンマンライヴと、実はあんまり変わんないようにすら見えるのは、コーラスワーク含めた歌唱力、考え抜かれたバンドアンサンブルと演奏力、緩急付けて魅せる、飽きさせない構成力の賜物、とでも言えばいいのだろうか。そして予定調和ではないところがライヴのいいところ。速いボールと遅めの変化球を使い分けるベテランピッチャーのように、その日の客席の空気を感じ取りながら、時に予定外のアドリブを差し込みながらライヴを組み立てる3人。リハーサルで仮組みした設計図はあれど、現場の空気感によって微変更を即座に決定し、それを目と音で3人が会話して、涼しい顔（のように見える）で実演する。この辺は、ロックバンド数あれど、このトライセラが群を抜いてライヴの評価が高い、ならではの真骨頂の部分といえる。

そして、コロナ渦（しかも勝手に終盤だと解釈している）に於ける今、そんなステージから感じたのは「こんな世の中だけど安心しなよ。君にも仲間なんてすぐそばにいるはずだぜ。こんな俺らみたいに」なとこ。MCで脱線しながらいたずらっぽく笑い合うメンバーを見ながら（あくまでも主観だが）ステージ上のこのトライアングルが、「人間同士の繋がりの深さみたいなもの」を表現してるようにも思えた。ライヴを見ながら「俺にとってのこういう仲間って、例えば誰なんだろうか？」などと探ってみたりもして。こういうライヴ中のトリップ（空想）もライヴならではの醍醐味。

敢えて今更言いますが、やっぱりお客さんがいるライヴがいい。たくさんの笑顔とたくさんの想いが会場を埋め尽くした、キャパ半分のライヴでした。

次への目印として、アンコールで発表されたのは、6/20日大阪なんばハッチ、7/10土東京EX THEATERの次回のライヴスケジュール。こちらもご期待あれ。