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13_「TRIBUTE TO TRICERATOPS」なぜ発売まで、まだ1か月弱ある今、【リリース前の事前予約】を必要以上に推奨するのか

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たくさんの素晴らしいアーティストが参加してくださる「TRIBUTE TO TRICERATOPS」の制作製造の最先端かつ最末端で日々作業をしている現場から「なぜ今現在、通販サイトでの予約を必要以上に推奨するのか」を、こっそり⁈レポートをさせていただきます。

CDが小売店(通販サイト含む)に納品される時は、必ず「音楽商品専門の流通会社」から卸されます。その会社は、僕ら音楽業界全体でも圧倒的シェアでお世話になっているJAREDさんという物流屋さんで、僕らはその会社に出来上がった商品を納品するのです。納品された商品は、通販各社や大手レコード店の物流倉庫、専門の卸業者などへ指定数を振り分け納品され、さらにECの大型倉庫、それぞれの会社のハブ倉庫などを経由し各レコード店舗に納品となります。

しゃかいか これ、とっても面白いサイトです。(あ、社会科見学は好きでした。その話は今日は止めときましょ)この記事の後半がJAREDのお話ですね。

で、今回のリリース。設定されたリリース日は、年の瀬、押せ押せの12月30日_水曜日。(なぜCDのリリースって基本水曜日かは、きっとネットに誰かが書いてるはず。てかたくさんありました。すげー。これは勉強になりますぞ)物流が、どのように進行するかと言うと上記のJAREDさん(静岡)から、年内の最終出荷日12/28月までに各所へ出荷されます。会社ですから、年末年始は冬休みがあります。年明けは今年は1/4月からになりますので、次回の納品は最短でも店着は1/5火になるんです。つまり売り切れた場合は1/5迄お店への物流止まり、入荷いたしません。ECサイトもおんなじです。

昔はお店もドーンと入荷してお客様の御来店を手ぐすね引いて待ってたものですが、今は足りなくなったら

「てんちょー、〇〇〇〇が結構売れててザイコ少なくなってきましたよー」
「おーおー、(パソコンで(専用サイト)経由で)注文すれば翌日午前中に届くべよ。品番教えてくれい」
「嫌ですよ。タイムカード切っちやったから自分で調べてください。帰ります」

な時代。在庫を持つには置き場も必要。でもバイトさんのロッカーも必要なわけで、みんな大変なんです。仕入れにはお金も必要ですし。(それでも品切れを起こさないのがメーカーセールスマンと店舗バイヤーの腕の見せ所でもありますが、時代は変貌しつつあります)

あともう一つは、物流事情もあります。商業各社の仕事納め(今年はコロナもあって、在宅勤務天国。当然、クリスマス明けは、もう仕事納めへ突入する会社多いかもしれません)以降、年末年始は毎日走る宅配各社の定期路線便は通常よりも減便になります。するとリリース近くの年末に、ECサイトで、ポチっても、翌日には届かない可能性も出てきます。

アマゾンは、プライムで今、申込すると【「TRIBUTE TO TRICERATOPS」は、12/29の店着日には配送】となっています

というわけで、音楽に包まれた素敵な年末年始を送るための1アイテムとして本作をご所望してくださる皆様にきっちり発売日にお届けするために「是非、お早めに予約を」と申し上げさせて頂いておるわけです。

では、なんでこんな日にリリース?

では、「お前、くそじじい(ひどいじゃないか!はじめて言われました。涙)、なぜそんな日にリリースするんじゃい!」とお思いの皆様。そうなんです(くそじじいではないぞよ)。本来は全くその通りなんです。

今年の12月30日水のリリースのアルバム作品を調べてみました。

https://www.oricon.co.jp/release/album/p/4/ おお、確かに少ないです。(元旦は相変わらず多いですね。これは縁起ものです)では、うちの場合、「なぜ12月30日にリリースするか?」というと、2020年という年号にどうしてもこだわりたかったからです。 

トライセラのシングルに「2020」という曲があります。2002年5月1日リリース。ビクター移籍第一弾のシングル。担当になった直後だったので、鮮明に当時を覚えています。

2020年の夜明けに映る僕ら どんなんだろう 
流行りの服で 君に変わらず歌って聞かせるような
そんな僕でいたいのさ

1975年に生まれた和田唱。歌詞は、27年間生きてきた彼が、変わりゆく街並みを見ながら、さらに18年後の近未来を想像し、「自身ががこうありたい」と描くことで、「で、大切にしなきゃいけないものって、何だっけ?」と結果問いかけた(と俺は思っている)、トライセラらしいメロウでおされなミディアム曲。(今、上記の引用歌詞コピペしてを、『少なくとも彼は、「そうなってる」』気がする。さすがである)

当時、この曲がフォーカスしたのが、近未来のまさに今年、2020年だったのであります。僕自身当時は、2020年なんて何やってるか想像もつきませんでしたが、こうやって未だにメンバーとツアーの準備をワイワイ(でもないか、そろりそろり…くらいかも。困った時代です)としているわけで。なんとも感慨深いものです。

というわけで、僕らスタッフは、このトリビュート盤は「何としても2020年に」と思ったのであります。ところがその2020年は、コロナが猛威を振るい、当方のみならず御参加の各アーティストの皆様もスケジュールを大きく変更せざるを得ない、音楽業界激震の2020年となってしまいました。(まぁどの業界もそうですが…)それでも関係各所の大きな大きなお力添えを頂き、年内のリリースを模索した結果、この2020/12/30というリリース日を設定することができたのです。各締め切りを考慮した製造行程上、もうこの日しかありえませんでした。

長くなりましたが、というわけで「事前にポチっと是非」を推奨しているのであります。今年春には和田唱のCDとBlu-ray、吉田佳史のCDの3タイトルをリリースし、コロナ自粛要請でリリース日に「店舗が開いていないではないですか!」を経験しました。相変わらず先の読めない毎日ですが、御参加してくださったアーティスト&スタッフの皆様、流通会社、販売店舗、そして郵便屋さんや宅配会社など物流に関わって下さる皆様に、そしてこのCDを楽しみにして下さっている皆様に、感謝しながら、まずは、製造の流れに身を置く毎日です。

そこそこ長く音楽業界にいさせて頂いておりますが、今作は「一生に一枚作れるかどうか」のCDです。

応援して頂けたら幸いです。

https://eplus.jp/sf/live/triceratops-tribute


見出しの写真は、今作の膨大なDATAのやり取りで溢れそうな僕のPC。バックアップは完璧なので、あふれるものならあふれてしまえ。

【12/9_1800追記】

全11組の素晴らしいアーティストが遂に発表になりました。御参加の方々、スタッフの皆様、ワクワクしてリリースを心待ちにして下さっている皆様に御礼申し上げます。



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