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【対談】「個の熱狂」大久保友博×遠藤怜

① はじめに

祝!「そして紺碧の空へ×紺碧の空」コラボ記念!

と、いうことで、今年早稲田を背負って闘った#SHARP代表の遠藤と対談してきました。今年の早稲田を象徴する男・遠藤の語る言葉にご注目~

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② 背負うということ

大久保
「えーと、どこから話そうか?(笑)」

遠藤
「そうだな、じゃあ早稲田祭のエンディングの学注からで。マジで私感動しちゃってさ。今年早稲田を背負って闘ってきた人間を挙げるとしたら、大久保か運スタ代表の福島陽だと思う。そうなってきたときに大久保の学注の『見ろ、これが早稲田だ!』って表現がマジで響いてさ。で、それを言えるのはあの空間で陽と大久保だけだったと思うの。闘ってる人にしか言えない言葉だなって。」

大久保
「なるほどね。俺からしたら遠藤もその一人だよ(笑)それなら、裏話しちゃっていい?(笑)」

遠藤
「いいよ(笑)聞きたい。」

大久保
「実は早稲田祭には俺は行かないはずだったのよ。同日の早慶戦で俺の神宮は終わりだから。しかもその後の優勝報告会の実行委員長もやってたからね。でも、それでいいのかなと。『早稲田祭成功!やったね!』『神宮で優勝!やったね!』って分断されてて、本当にいいのかなと思った。で、気付いたのね。『俺ならここの架け橋になれる』って。優勝の瞬間を見れなかったのは本当にどうでも良くて、神宮の熱狂を早稲田に持って帰れて良かったなって。」

遠藤
「それ聞くとまた別の感想が生まれるわ…。そして、この我々に共通してるのは『個人で動いた』ってところ。背負う物こそ違うけど、自分の名前をリスク覚悟で全面に出してた。」

「もう状況関係なく完全に個人の熱量だけで走る人たち。私にとってはそれが大久保。で、あの学注はそういう動きをした奴にしか言えないと思うわけ。重みが違った。」

大久保
「でも、俺、生まれ変わってもう1回早稲田入っても、今の逆境で全然良いと思ってる。4年間で1番楽しかったし、勉強になったのはコロナ禍での取り組みだった。」

遠藤
「それはどういう?」

大久保
「俺って今まで自分は主体的にやる奴って思ってた。でも応援無くなりましたってなると目標を見失うのよ。そのときに自分はどこかの誰かが定めた『早慶戦が応援部の晴れ舞台』ってゴールに向かってたことに気付いて。」 

「で、考えるよね。『俺だけにとってのゴールはどこにあるんだ?』『何をもって俺は引退するんだ?』って。この1年間で自分だけの哲学が出来た。」

遠藤
「なるほどね。そう思えるのが凄いよ。」

大久保
「俺は紺碧のうたに懸ける遠藤の気持ち聞きたいな。」

遠藤
「私はその人にしかない『個の表現』が好きで、それが掛け合わされたらどうなるのかってのが見たかった。紺碧のうたプロジェクトは正にその想いの現れでさ。この表現ってそれぞれあると思うんだけど、例えば逆境で動ける人には何らかの思想があると思うのよ。私の周りで言うなら、早稲田王の岡田とか。あいつは完全に個の人間。」

大久保
「あいつは凄いね。1階話したけど、1発でわかり合えた。」

岡田
「岡田君が早稲田王獲った時の学注も凄くて。彼はそもそもデブだし、右肩も手術してるから片腕だけってハンデもある。それでも全てを乗り越えて早稲田王になった。それで、学注の最初の一言が、周りの選手達への感謝だった。自分には迷惑を掛けてきた人たちが沢山いる。その人達の想いも背負ってここにいる。だから絶対に負けられなかった。というもの。」

大久保
「うわあ、すげえな…。ライブで見たかった。」

遠藤
「震えたよね。自分を超えたもののために闘うと、人間はここまで強くなれるんだと。色々なものを背負ってたんだなと。大久保もそうじゃん?(笑)」

大久保
「俺は結果論だよ(笑)ただ神宮が好きだったってだけ。実感はないなあ。周りからは背負ってる様に見えてたかもしれないけど。」

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③ 個の表現

大久保
「遠藤からそして紺碧の空へのダンス出演の依頼来たとき、断ったじゃん?個人的には学ランで出たくなかったからさ。」

遠藤
「断られた。」

大久保
「遠藤が振ってくれた企画だから義理で出ようと思う自分もいた。でも、逆なのよ。遠藤が『個の表現が好き』ってのは知ってたから、俺の個人的な気持ちを捨てて義理で出演するのは逆に遠藤の気持ちを裏切ることになるんじゃないかと。ぶっちゃけ死ぬほど悩んだわ。」

遠藤
「なるほどね~。でも私からしたら『大久保』に出て欲しかった。2020年に死に物狂いで闘ってきた人たちの表現を爆発させて、今年を締めくくりたいって気持ちがあった。それに大久保がいないのは違うかなと。」

大久保
「それは嬉しいね。言う通りで、いかに『大久保友博』として価値を出せるかが勝負だと思う。だから遠藤は凄い。俺からすれば『SHARP♯代表の遠藤』じゃなくて、『遠藤伶』だもん。まじで遠藤はもう個人で闘えると思う。」

「遠藤の行動は組織とか立場じゃなくて、個人の想いが先に来てる。たまたま手札に持ってたカードがSHARP♯だったってだけ。1つ1つの行動から思想を感じる。」

遠藤
「大久保もそうでしょ。神宮大好き、応援大好き。たまたま入ってたのが応援部ってだけで。」

大久保
「遠藤とは価値観合うけど、俺普段はこんな話せないよ(笑)皆と本当はぶつかりにいきたいんだけど、んじゃあぶつかりに行きましたってなると、俺が強すぎて皆逃げちゃうの(笑)伝え方ミスったなって反省を何度したことか…最初の方は気付いてすらいなかったなあ」

遠藤
「私はそういうとき隠しちゃう(笑)会って話した時に分かり合えるかは分かる感覚があって。で、その人の良い部分を何とか引き出して、自分に出来ないことないかなあって探しに行く。」

大久保
「遠藤伶という男の本質を見た気がするよ。そりゃデカいプロジェクトも成功するわな。」

遠藤
「大久保とか『この人はいける』って人と話す時は、一気に自分を出しに行く。」

大久保
「なるほどね。そうやって人を巻き込む時どんなこと意識してた?」

遠藤
個人として接する。(即答)」

大久保
「うわ~、これは皆付いてくわけだ。」

遠藤
「立場や組織の色はもちろん出てくるなんだけど、最終的には『あなたが必要』って伝え方を必ずしてるかな。必要でないなら適材適所を見出せない自分の責任でもあるし。」

大久保
「『個人』って関連でいくと、個人として向き合うだけじゃなくて、個人として生きるってこともしてみたいよね。要は『学ラン脱いだら自分に何が出来るのか』ってことが大事で。」

遠藤
「それめっちゃ分かる。私自身その発想が根底にあるから『個人に向き合う』ってことをしているのかもしれない。撮影の時に感じたのは『責任』なのよ。必ず『これを更新し続けなければならない』なと。だから大久保の『更新』って発想には死ぬ程共感できる。『感動』ももちろんあるけど、それ以上に『これは大変なことになったな』と。何よりそういった視点にこの1年間で気付けたのは有難かったかな。」

大久保
「それ、すげえ分かる。俺にとってコロナ禍って『極悪人』というより『先生』なのよ。病気で苦しんでる人の前ではこんなこと言えないけどさ。」

遠藤
「その表現は凄く好きだな。」

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④ “紺碧”

遠藤
「改めて『紺碧の空』ってどんな曲なのか、大久保の目線から思うところを聞かせて欲しい。」

大久保
『繋がりの象徴』。俺の中ではね。」

遠藤
「あーー、なるほどな…。」

大久保
「神宮の何が面白いかって、応援席に色々な人がいるところだと思ってんのね。OBもいれば、学生もいるし、何なら早稲田は全く関係ない人が常連客として神宮にきてくださるわけよ。そんな何も関係ない、色々な背景をもった人が紺碧を歌うだけで『同士』になってしまうわけよ。」

「こういうのって、どこの応援席にもないって思ってる。高校野球とかは同じクラス、同じ学校のある程度『狭い』コミュニティで応援しているわけで、早稲田みたいな4万を超える学生を一瞬で繋げるのは『紺碧の空』しかないと思ってる。」

神宮に来る人に共通の目的ってないのね。新歓の一環として使ってくださる団体もいれば、単純に盛り上がりたい人もいる。応援部が好きな人もいれば、野球部を見に来たって人もいる。そういう人たちと肩組んで紺碧歌うという行動だけで繋がれるのは、早稲田の応援席にしかないよ。」

遠藤
「なるほどなあ。これは震えるわ。私なりに捉えるとしたら、やっぱ『象徴』って言葉は外せないなと思っていて。早稲田文化ってなったら真っ先にでてくるのが『紺碧の空』で、この繋がりを超える物は今後現れないと思う。それはこの100年が証明している。『そして紺碧の空へ』って曲名が決まる前に感じてたのは、コロナ禍で薄れてしまった早大生の繋がりをこの曲で再び濃くする。そういう気持ちが強かった。」

大久保
「うわ、それメッチャ良いな。」

「SHARP♯の何が凄いって、自分達が大学生活の全てを懸けて取り組んだプロジェクトで『紺碧の空』をリスペクトして、最後はそこに譲るっていう懐の深さ。普通無理だよ。『私が作りました!』っていうのを出したくなるって。そこで紺碧の空を立てられるってのは本当に凄いことだと思う。俺自身、多分『私たち頑張ってますよ』風の曲調になると思ってたよ。『そして紺碧の空へ』ってことはあの曲の本当の価値は『紺碧にいくぞ』ってことでしょ?それが本当に凄いなと。」

遠藤
「作詞・作曲された杉山勝彦さんが本当に天才なんですよね。」

大久保
「マジでやられたなと思ったもん(笑)ヒット曲を作りまくってるのは、偶然じゃないんだろうなって。」

「正直さ、俺の心の中には『紺碧のうたプロジェクトが紺碧の空を超える企画になったらヤバい』って思ってる自分もいたわけよ。そりゃ応援部だからさ(笑)だから本当にビックリした。こんな形で俺らの予想を超えてくるのかと。」

遠藤
「この2020年をどこかに繋がないといけない。繋ぐといったら早稲田だ。じゃあ早稲田といったらなんだ。それは紺碧の空だから、それをタイトルに…。っていう発想で考えていらっしゃった。」

大久保
「曲名が発表されたとき、『#SHARPはどう思ってんのかな』って思ったのよ。自分達が主役の曲が、これでいいのかと。どう思ったん?凄く気になってたんだよね。」

遠藤
「むしろ喜びの方が強かったかな。早稲田を象徴してるのはやっぱ体育会や応援部だと思ってる。それなら、応援部に、紺碧の空に最大限のリスペクトをしなくてはならない。だから、その気持ちを表現出来る歌が出来たのは、本当に良かったと思ったよ。」

大久保
「遠藤にそう言ってもらえるのは有難い。感動。今ほど応援部入って良かったと思ったことも中々ないな(笑)」

遠藤
「いやいや(笑)もっとあるだろ(笑)」

大久保
「いや、まじめにな。これ程の情熱を持ってる奴に認められている団体にいるってことが誇らしいよ。」

遠藤
『集まり散じて人は変われど』と校歌の歌詞にあるように、紺碧の空は早稲田の誰もが持っているものだと思う。それを考えたとき、どこに向かったら1番強い力が生まれるかといったら、やっぱ紺碧の空なんだよね。」

「大久保の言うような歌詞を作ったとして、『パフォーマンスサークルの無念を歌にしよう』って言ったって、それを突き詰めても『パフォサー』にしか辿り着かないじゃん?だから最後に辿り着くのは『紺碧の空』だよねっていう。」

大久保
「凄いな遠藤は。ア式のフィールドでMV撮ったんだから、もう体育会とサークルのことを繋いでるじゃん。この時点で遠藤の踏み出した一歩って、本当に大きなものだったと俺は思う。」

遠藤
「早稲田スポーツ新聞会にも入ってたし、個人的に野球部や体育会にも仲良い人多くて。だから、体育会が出せる早稲田って色も知ってるし、一年の時パフォサーやってたから、サークルにしか出せない早稲田の色があることも知ってる。何よりメインで音楽サークルやってきたから、そこでしか表現出来ない早稲田の色があることも分かる。」

大久保
「遠藤って『東西古今の文化の潮』だね。校歌の2番の歌詞から取って。色々な視点と、色々な言葉が遠藤の中に積み重なってる。」

遠藤
「(笑)。面白いなその表現(笑)」

大久保
「今、遠藤という男の凄さが分かった気がしたわ。」

遠藤
「コロナって『ボーダーレス化』してくれたなって思ってるの。全てがオンラインになったからこそ、それを繋げる事が出来るし、境界線がなくなる。だから、私が作りたかった世界が作りやすい環境にはなったんだよね。」

大久保
「なるほどね。深いわ。」

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⑤ “怖い”

遠藤
「大久保って早慶戦が終わろうが何しようが『未だ終わってない』って言ってるじゃん?それにはどういう想いがあるの?」

大久保
「正直早慶戦までは『しゃー!早慶戦で燃え尽きたるで!!』って思ってたよ。考えが変わったのはその後。」

遠藤
「何があった?」

大久保
「優勝報告会かな。学注したとき。」

遠藤
「それ観てないわ。なんて言ったの?」

大久保
「『俺たちは悲劇の代じゃない、俺たちは最強の世代だ。この熱狂が本物なのかどうか、神宮で答え合わせをしてくれ!』ってことを言った。それ言ったときだな。『俺、ここで終わりにして良いかな』って思ったのね。これが俺のゴールなの?って感じかな。」

「確かに野球部の試合は終わったけどね。でもア式やバレー部や他の体育会はまだまだ本番これからじゃん?なんで俺は勝手にエモい気分になってんだ?って思ったよね。で、その日にア式の知り合いの人は俺に『おめでと!』ってメッセージを送ってくるわけよ。その時に『俺、この人達のことを何も応援してねーな』ってことに気付いたんだよね。アイツらがそのアクションを求めてるか否かは関係なくね。」

遠藤
「アスリートだね。広告のトップクリエイターの古川さん*が『ずっと怖い』ってことを言ってたのね。その不安を自分の中で解消するために様々な努力をすると。」
※古川さん:代表作はポカリスエットCM等

大久保
「中日の元監督の落合博満さんも同じ事を言ってたわ。『不安だから練習する。練習するから上手くなる』って感じ。それなら、不安を感じなくなったときが『大久保友博としての死』なのかもね。その意味で言うなら、俺の感じてる不安は正しいのかもしれない。」

遠藤
「そうだね。怖さしかないんでしょ?」

大久保
「うん。ぶっちゃけ遠藤もプロジェクトを展開してる時はそうじゃなかった?」

遠藤
「怖さしかなかった。杉山さんとか色々なトップを走る方、様々なサークル団体に協力してもらって、その顔を潰すことも出来れば、活かすことも出来る。その『怖さ』は凄かったね。」

大久保
「言われてみると、その『怖さ』が自分を突き動かしてくれたのかもしれない。」

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⑥ 100人に1人へ

遠藤
「この1年でだいぶ考え方も変わってきた。今年の最初と今考えてることは全然違う。」

「とにかく杉山さんに色々なことを学ばさせてもらったよね。というのも、あの方は毎日ほぼ寝ずに自宅で曲を書いて…ってことをこの2,30年の中でずーっとやってるのよ。ここまで突き詰めないと人の心は全国には広がっていかないんだなと。それを考えたら自分なんて甘すぎるって思った。この人と自分では見てる世界が全然違うなと。」

大久保
「本当にそうだと思う。『誰が言うか』ってのが1番大事だよね。」

遠藤
「正直杉山さんにご協力頂けるってなった段階でいい作品ができることを確信したよね。『杉山さん』の名前が強すぎるから、これなら何があっても大丈夫だなと。」

大久保
「そうだよね。遠藤、モンハンやったことある?感覚としては、G級武器で上位クエストを突破する感じじゃない?(笑)」

遠藤
「そうそう!!(笑)全部薙ぎ倒せる(笑)『レコード大賞』だもんな。」

大久保
「正直、作詞とか恋愛や夢とか、誰もが持つ悩みに照準当ててけば余裕なんじゃ…って思ってる自分もいた。その大変さが今分かった。レコード大賞とか関係ないわ。成功して当然で、うらやましいとも思えない。むしろそう思ったら失礼な気さえする。」

遠藤
「かなりの『杉山教信者』なんだけど、あの方が言ってたことに『100人に届けようとしちゃダメだよ』てことが残る。『100人に1人でいい』と。で、日本の100人に1人に届けられればそれはミリオンヒットになるんだよって。」

遠藤
「しかもみんながその『100人に1人』を想像することが出来るから、その創造性が働いて、多くの人の心に届くんだよと。」

大久保
「なるほどね。確かに大久保に刺さる作品は遠藤にも多分刺さるもんな(笑)」

遠藤
「そうそう。『大久保ってこういう人間だからこのコンテンツが刺さってんだろうな』って思わせたら勝ちっていう思考回路。」

大久保
「広告やビラに通じるね。以前応援部でビラを作った時、単純に『この日にこれがある』ってだけなら『プリントが1枚増えたなー。捨てよ。』で終わりじゃん。それで何とかしたいと思って英語のビラ作って留学生に渡しまくった。そしたら神宮に20人くらい留学生来たわ。これも『たった1人に届ける』ってこういうことなのかなと。自分の経験でしかないけど。」

遠藤
「私も同じ様な感じで行くと、サークルを巻き込むよりもサークルの代表を巻き込む方が話は早かった。代表の方々が賛同してくださったら、自分の熱は伝わりやすいから。」

大久保
「確かになあ。巻き込むって言うと、円の真ん中に立ってるのを想像するじゃん?でも、俺の場合はピラミッドなんだよね。」

遠藤
「おお!どういうこと?詳しく聞きたい。」

大久保
「例えば大久保が何か企画をやるとして、組織の全員が納得する企画になったら誰にも刺さらない企画が生まれるわけよ。そうじゃなくて、1人でも2人でも賛同してくれる人を見付ける。で、次に意思決定権を持ってる人を落としに行く。そしたら次は『あいつもこう言ってるから』って落とす領域を広げてく。最終的にピラミッドの下段に行くと、『みんなやってるから』って理由で落とせる様になる。ここまで来たら、勝ち(笑)」

遠藤
「なるほどね。その表現は本当に面白い。」

「それだと、サークルの子がめちゃ面白い話をしてて。その子はギター弾いてるんだけど、ギターサークルの中ならどんなに上手くてもそれほど重宝されないんだって。『また上手いのが来たな』ってくらい。でも、音楽の『島』を出て全く違うフィールドに行くと、抜群の価値を発揮するのよ。『凄いですね!知りたいです!』って新しい感動のムーブメントが起こるんだって。で、自分の価値を再確認してまた頑張って、輝きが生まれると。」

大久保
「なるほどね。俺、応援部の魅力を人に伝える技術は持ってる自信あるんだけど、何でって言ったら外の人間と絡んでるからだと思うのよ。『ウチの部員にはこれあるけど、この人にはないな』『逆にこの人にはこんな所があるな』ってのが分かってくる。その話で思い出したわ。自分が当たり前の様にやってることって他の人からしたら価値のあることだったりする。この感覚はギターの子みたいに、外に出ないと分からないよね。」

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⑦ 感動は当事者には分からない。

大久保
「後から気付く事って多いよね。コロナ禍の渦中は『なんでこんなことに』ってブチ切れてるんだけど、今思うと、それが良かったなあって。」

遠藤
「8月くらいの悩みが『感動出来ない』ってことだった。感謝されても感動出来ないし、応援されても気持ちが動かない。ヤバいなって思ってた。で、感動ってなったら、感動ってその瞬間は感動してるって気付けない。後からくるもんだなって。その『感動の数』を増やせればいいんだなって。」

大久保
「うわ~、その通りだわ。確かに学注してるときとか、感動してるかわかんねーもん。必死だから。『感動したよ!』って言われても、心の中では『そうですか』とスルー気味な自分もいる。その温度差の正体ってそれなのかもしれない。」

遠藤
「そうだね。当事者にとっての感動は、後からやってくるものなんだなと。」

大久保
「多分今やってることに俺が自分で感動出来るのって、1ヶ月後なんだろーな(笑)遠藤はもっと色々な感動を作れると思うから、杉山さんを超える様な男になって欲しい。」

遠藤
「いや、それは大久保もな(笑)」

大久保
「お互い、高みへいきましょう。」

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