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人間臭さの研究?!! 行動経済学

何このキノコ?!!って感じの山もりのキノコ。雲南料理のキノコを使った火鍋を食べてきました。生まれて初めてみるキノコばかり。キノコそれぞれの名前は....鍋が煮える頃にはすっかり忘れてしまってました💦鍋のもはや何を食べているかわかりませんでしたが、とても美味しかったです✨

さて、今回の本はこちら!

行動経済学は人間観察の極みといった学問。もともと、人間は優れた生物であり、人間は理性を持ち、合理的に判断できる生き物だという考え方は一般的に浸透しています。一見、この前提を覆す学問です。つまり、人間の理性は完璧とは程遠く、感情にかなり左右されて判断、行動を無意識的に行っているケースがあるということです。

例えば、その不合理性の例をいくつかあげると....

・人間はあらゆるものを相対的に比較して損か得かを判断するが、何を比較対象におくかによって判断を間違うことがある

・何かを予測するときに、最初に提示された数字の影響を強く受け、その後の判断に影響を及ぼしてしまう(アンカリング効果)

・自分が本当に求めているものでなくとも、「無料」だと知る無性にとびつきたくなってしまう

・物事を先延ばしすることで損失を生むことが分かっているのに、自身との闘いにしょちゅう敗れてしまい、物事を先延ばしにしてしまう

・高い価格のものやサービスにはプラセボ効果がはたらき、とても良いものに感じやすくなってしまう

この他にも事例はたくさんあります。私自身にも良く当てはまっていて、物事をしょっちゅう先延ばしにして自分との約束を破ってしまってますし、前述のキノコ鍋の1人前の値段は8,800円(税別)で、「世の中にこんな美味しいキノコが!」と、かなりのプラセボ効果を感じ、気前よくお店に8,800円(税別)を支払ったのは間違いないです。(書いていて耳が痛い💦)このように、世の中によく起こっている不合理な現象が何なのかを解き明かすのが行動経済学なのです。

とはいえ、行動経済学は、ただ「人間は合理的ではない」ということを証明するための学問ではありません。行動経済学は、人間の行動や考え方を実証明し、それに基づいて経済学を再構築することを目的にしています。行動科学や脳科学のエッセンスを取り入れたうえで、人間は結果的に「合理的」であることを証明しようとしているのです。つまり、物事を先延ばしにしてしまうのも、目先の満足を優先したために自制心がきかなくなったためであり、ある意味大変「合理的」なのです。

前回、「結婚の条件」という本を読んだのですが、女性にとっての結婚が、生きてくための手段ととらえてするのであれば、お金持ちとの結婚はその人にとって大変合理的であり、好きな人と一緒に暮らすことが一番大事なのであれば、好きな人と結婚することは大変合理的なのです。他からみると全く合理的にみえない結婚でも、当人にとっては大変合理的、ということはよくあることで、合理的かどうかは一人一人の個体にとっても異なるものであり、その合理性をより一般論化したのが行動経済学なのではないかな、と読んでいて感じました。

実際の私の仕事に置き換えたとき、何故行動経済学を学ぶ必要があるのでしょう?それは以下の2つだと考えました。

① 顧客の判断は合理的な部分で行われていない可能性があることを認識しておく

これは、特に失注した際によく考えるべきことです。以前、法人営業を教えてもらった人に、「加点を狙うのではなく、減点をなくせ」ということを言われたことがありました。商談では会った時のマナー、服装、資料の誤字脱字等でつまらない減点を食らうなということです。ソツなくこなせ、ということです。そんな些細なところで失注になる可能性が潜んでおり、競合他社ができているところで減点をもらわないようにしろということです。営業担当者は提案先の人に好かれるのではなく、最低でも嫌われないことをまずクリアしなさい、ということを教えてもらいました。

機能や価格の面で貴社の製品・サービスではなく他社のサービスを選びました、といわれることはあることだと思います。でも、提案先の方が言っている断りの理由が本当なのかどうか、前向きに疑ってみる必要があると行動経済学を学んで改めて感じました。お客様は当たりさわりのない理由で断ってきます。こちらも、「それなら納得かな。。。」と思えるくらいの理由で。

選定の最大のポイントは何か提案前に伺い、提案後、他のサービスが選ばれた際、その選んだ理由を伺うと、当人がおっしゃった最大のポイントではない点で選ばれている場合も多くあります。(勿論、会議等の多数決で決まった場合など、本人の意向だけで決められない場合もありますが)それだけ、人間の判断基準もうつろいやすく、あやふやなのです。最初に確認したからと言って、安心してそのポイントだけ満たしていれば良いというわけではないということを肝に命じておくべきです。「顧客の本音は今どこにあるのか?」この視点を持って接することで、特に提案交渉力の改善につながると思いますし、その先の、提案先の方の本音を製品・サービス自体に反映させていくためのヒントの収集にも役立ちそうです。

②誰しもが不合理的な生き物に見えるだけ 話せば大体、わかること

他人からみれば不合理にみえても、当人にとってはとても合理的だということはが多く存在することを認識しておいて損はないと思います。見込顧客であっても、一緒に働く仲間であっても。自分からみて不合理だなーと感じることが一定の量、存在するということです。勿論当人は、ヒューリスティックな選択で、意識していなくてそうしていることもあります。「何故そういった判断や行動をしたのか?」と感じたら、話してみて、コミュニケーションをとることでその理由がみえるのだと思います。相手の不合理にいちいち腹を立てないこと!その人の理屈を知ることで分かり合えて応援できたり、同じ間違いを阻止することもできるはずです。相手の気持ちに寄り添い、理解すること。そしてネクストアクションを決めること。人の教育やコミュニケーションにおいても大切な視点だと感じました。

ではまた、次のnoteでお会いしましょう~🌸



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