DIALOGUE+のライブが最高だったし確実に売れると思うので推していくことにします

今更だが、4/25(日)TOKYO DOME CITY HALLにて行われた「ぼくたちのかくめい![再]」の昼夜2公演どっちも行ってきたので思ったことを書く。
まとめるなら、やばかった。最高だった。
日を追うごとにこの感動の記憶が遠ざかっていくのが惜しい。

公演の中身は、昨年6月に山野ホールで予定されていながら、泣く泣く無観客配信に切り替えた1stワンマンの再演の位置付け。
わざわざ[再]と付けるだけあって、新曲の追加はあったものの、セトリから演出からMCの台本からほぼほぼ同じ。
しかも円盤化もしている。来ているファンはそこも押さえている層が大半だろう。
かくいう私もBlu-rayは持っていないものの、配信ライブは内容が良かったのでリアルタイムに加え、アーカイブで計2回は流し見した。

「次は何がくる??」からの「そうきたかー!!」とセトリでいちいちアホみたいに一喜一楽歓声をあげる(今は厳しいが)のが、ジャンル問わず音楽ライブ全般の醍醐味だ。
この公演はいわばそれに対するアンチテーゼ。演劇じゃないんだから。

そんな自ら課した謎の障壁もあり、難しくも思えてしまうライブを、彼女たちはこの上なくドラマチックにやり遂げていた。
背景とかパーソナルとかそういうの全く何も知らないのに、いっぱいはしゃいじゃったし、ちょっと泣いちゃった。やられた。DIALOGUE+恐るべし。

個人的な話をすると、DIALOGUE+のライブは去年10月の「DIALOGUE+ JAM vol.2」で参戦したことがあった。
ただあくまで個人的にはだが、そのライブはなんか好みに合わず微妙だった。

そもそもがアニソンの名曲を生バンドをバックにDIALOGUE+がカバーすることをメインとするイベント。雑にたとえるとちょっと良質なアニクラ。
DIALOGUE+というよりもカバーされる楽曲に焦点が当たるので、オリジナル楽曲ファンの私からすると、いまいちピンとこなかったのだ。

あと、諸々環境面も微妙。会場は新宿文化ホールで”JAM"する会場としては少々堅苦しく親和性もない。しかも会場のガイドラインか主催の配慮か、当時は客席で立つことすら許されず着席でのご観覧必須で、観客はほぼ飼い殺し。
(これは私が悪いが)当てた席も昼夜共通2階席。なのにステージにディスプレイもなく姿が鮮明に見えない。ゲストの三森すずこも鬼頭明里も服でしか判別できん。

などなど、なんかいろいろ微妙ポイントが重なったのもあり、こんなもんかーと若干マイナスイメージがついてしまっていた。

とはいえ、DIALOGUE+のオリジナル楽曲はめちゃくちゃ好きだった。
去年春に出た1st Mini Album『DREAMY-LOGUE』は間違いなく2020年で一番聴いたアルバム。
その後も新曲が出るたびに注目はしていた。

だが、あくまで楽曲を楽しんでいただけだ。
アーティストではない、あくまで注目していたのは楽曲。

名曲製造クレイジーマシン田淵がプロデューサーとしてガチガチにバックアップでついて、これだけしっかり高得点の曲を出し続けている。
それにレーベルはおなじみポニーキャニオン。要所でアニメのOpEndもとってくるだろうし、その度にも多少の山は作れるのでアーティストプロモーションには年中事欠かない。
非常に失礼だが、この布陣を構えれば、正直アーティストなんて誰だろうと関係なく売れるだろう、などと思っていた。

そういった余計な冷めた分析とDIALOGUE+ JAMの苦めな記憶も相まってちょっと舐めていた。
アーティストももちろん一要素ではあるものの、メンバーの歌唱は楽器の一つぐらいにしか思っていなかったので、予習も不十分。
2回目(配信入れたら3回目)のライブ参戦にも関わらず、メンバーのカラー、顔、名前もあんまり一致しないまま、4/25を迎える。

とりあえずあの名曲たちを豪華生バンドで浴びられるだけでも十二分に価値がある。それだけを楽しみにTDCホールの席に着く。
引いた席は3Fバルコニーまであるそこそこ大きいホールの中で、なんとアリーナのど真ん中付近。昼は11列、夜は6列。これ以上ない良席。
こんな心持ちのやつがこんないい席いただいてしまい、ちょっと申し訳ないと思っちゃった。

ところが、始まってみたらすべて覆った。

楽曲の良さもさることながら、
目が離せなくなるメンバー一人一人の一挙手一投足や表情、歌声。
身体が自然と動いてしまうグルーブ抜群のさすがの生演奏。
そして何よりこの日を待ちわびていたであろう客席の雰囲気。
すべてに心を奪われてしまった。

ノリノリで踊りながら”ダイアローグ!”とグループ名を叫ぶだけの楽曲「かいかいせんげん!」で幕を開ける。
シンプルであるがゆえにメンバーがおのおのの動きで個性が際立つ。
一曲目にして確信した。これはやられる。
名前とかわからんけど、楽しそうなパフォーマンスが輝く。一目惚れしてしまう。

そして続く「はじめてのかくめい!」で一気に会場のボルテージは上がり、フロア中のこぶしやペンライトが力強く高らかに突き上がる。
(声には出せないけど、、届け!!俺たちはこれだけこの時を待ちわびていたんだ!!)みたいなファンの声なき声がひしひしと伝わる。
それに呼応するようにステージのパフォーマンスも熱が入る。相乗効果。

無意識のうちに、シンバル持った猿のおもちゃみたいに、頭上で大きく手拍子しちゃっている自分がいた。めっちゃ楽しい。

衝撃を受けたのは、目まぐるしく陣形の変わるダンスだった。

楽曲がいいんだからそんなに動かなくても、その場で申し訳程度の振付だけでもそれなりに楽しめるとは思うが、その完成度では満足しないグループの気合や工夫を感じる。

8人というなんともいえない中途半端な人数感を逆手にとったような、ステージの幅と奥行き大きく使う巧みなパフォーマンスは飽きさせない。
他のメンバーにちょっとでも目移りするものなら、推しのメンバーをかんたんに見失ってしまう。
気を抜いたら置いていかれてしまう。楽しい。
特に前後の被りで起こる見切れを生かした動きが、非常にバリエーションに富んでいて良い。要はシンプルないないいないばぁなのだが、メンバーの可愛さがそれぞれのポジションで際立つ。

少人数のアイドルって確固としたセンターを立ててある程度固定の陣形をベースに組む方が、グループ全体としては映えるものだと個人的には思っていた。
グループ内の優劣とかそういう話は置いといて、センターはセンターのスペシャリストとなるし、脇を固めるメンバーもそれぞれのポジションのスペシャリストとなるため、いかにそのポジションで自分の魅力を出せるかの研究をする。グループ全体が専門家集団となる。
奇数のグループでセンターを軸に、死ぬほどきれいにシンメトリー移動するのとかよく見るし。

だが、そんな私の古くて雑魚い団体芸的な固定観念をあざ笑うかのように、DIALOGUE+スタイルを見せつけられた。
メンバー一人一人がどのポジションにいようが確固たるオンリーワンの魅力をアピール。8つの異なる魅力の集合体こそがDIALOGUE+だった。

適度に振りの自由度も高く、あらゆるポジションへ移動するため、文字通り会場の端から端までレスポンスを届けようとする姿がとても眩しい。
多分ちゃんと全員と目が合った。

そして歌だ。

おのおの特徴的な声質が素晴らしいのは言わずもがな、その魅力的な歌声をメロディや歌詞の文脈によって器用に喜怒哀楽をコロコロと変化させる。
明るいとか激しいとかそんな大味なものではない。言葉の節々、一音一音力強く繊細に表現しようとしているのがわかった。
新人声優集団だろうと舐めていたがプロそのものだ。

同じステージの上からでも、
時には、高い場所から声高らかに鼓舞するように。
時には、隣で寄り添い優しくささやくように。
そして時には、意図せず感情があふれ出しありのままをさらけ出す。
そんなたくさんの姿に胸を打たれ、ますます目が離せなくなってしまう。

上の方で書いたように、ライブに行く前はDAIALOGUE+本人などどうでもよい、楽曲聴いていただけだ。と再三片意地を張っていた私だ。

だが思えば、繰り返し繰り返し聴くことで無意識のうちに間違いなく、私は彼女たちの歌声の虜になっていたのだろう。
田淵の素晴らしい楽曲をDIALOGUE+が歌っていた、だけでは説明不足。
DIALOGUE+が担い手として歌うことで素晴らしい楽曲として完成していたのだ。
この8人でしかできない、この8人だからこそのパフォーマンスを注視することで、恥ずかしながらやっとその事実を痛感し、悔い改めた。

眩しすぎるくらいにポジティブな歌詞と、儚くて繊細なメロディが調和し心地よく絡み合った楽曲「あたりまえだから」はちょうど1年前に発表された。
危うい情勢で誰もが先行き不安な中でも、歩みを止めずに進み続けたことで”また笑って会えた”。とあらためて咀嚼することで、昼夜ともに自然と涙が出てしまった。
”あやふやな未来”はまだまだ続くが、いつか誰もが気兼ねなくDIALOGUE+に会いに行けるようになったときに、大観衆の前であらためて歌ってほしいと強く感じた。

あえて余計な補足をすると、現状、正直生歌のうまさはまだまだ発展途上な感じだ。
だが、そんなのファンからすればマイナス要素でもなんでもない。
見るたびにだんだん歌が上手くなっていく、その成長を感じられるなんて冥利に尽きる。プラスしかない。

魅力的で感情豊かなDIALOGUE+だけの歌声、パフォーマンスを武器にステップアップしていく様を追いかけたい。

客層が幅広かったのもとてもエモかった。

楽曲ファンなのか彼氏面なのかで腕を組みながら、ニヤニヤとリズムに乗るタイプ。

アニソン系のライブによくいるtheオタクのサイリウムを最大限駆使して、色とスティック裁きで感情を表現するタイプ。

そしてサイリウムも構えず裸一貫で感情をむき出すタイプ。
目立つからかもしれないが、このタイプが結構多い印象。アイドルのライブというより、激しめのバンドのライブに近いものを感じた。
曲の出だしで高らかに両手のこぶしを掲げる。
キラーチューンのサビでは頭のネジを2,3本外してぴょんぴょんと飛び跳ねてはしゃぎまくる。バラードやエモ曲ではメンバーと一緒に涙を流す。
そして時には彼女たちのダンス振付を完コピする。
感情豊かでめちゃくちゃ楽しそう。

なんかこういう、オタクのサラダボウルみたいな感じがたまらなくよかった。長らく忘れていたが、ライブってこういうことだ。

一席ずつ空けられた席や、足元の印の立ち位置から動くことを許されず、ディスタンスとか周りの目とかいろいろ気を遣って、みんなでお行儀よく見る、というのはライブの本質ではない。

好きなアーティストの好きな音楽を好きなものが同じ同士とともに肌で感じて、楽しみたいように楽しむ。まさに理想的な空間だった。

公演の中身に関しては語りつくせないところもあるが、見るものすべてが素晴らしかった。

公演の中身以外のところの部分にも少し触れたい。
緊急事態宣言発令と被っての開催ということもあって、気を遣い過ぎて過ぎることはないようなシチュエーションだったが、従来の感染対策に加えて、隅々まで配慮が行き届いていたのが非常に印象的だった。

特にそれを感じたのは、開場時間ちょい前にTwitterの公式アカウントからの連絡先事前登録の呼びかけの発信をしたこと。

現在ライブ開催する際の風潮として、もしも感染者が出た際に主催者サイドでも接触者を追跡可能にするために、COCOAとは別で来場者の連絡先を集めておくのがベターとされている。
だが、この事前周知が不徹底のために未回答の来場者が続出し、いざ開場しても入場時にその確認がぐだってしまい、かえって人が溜まって密に。みたいなことはジャンル問わず最近のイベントではありがちなのだ。
会場周辺で呼びかけても、特に客層が若いとみんなイヤホンしているので届かない。表記を貼ってアピールしたところで風景過ぎて目に入らない。

そういったことを知ってか知らずか、まさに多くの人が公演を楽しみにTwitterを眺めているであろう開場ちょい前に、公式から連絡先事前登録のリマインドのツイート。タイミングはベストだと思う。
効果があったかは正直あんまりわからないが、少しでも防疫できればという運営サイドの意図が見えて好感が持てた。

そして、緊急事態宣言を受けて来場を自粛した方に向けても、事後にしっかりと希望者払い戻しの受付も行っている。当たり前なのかもしれないが、コロナ期間中の公演としてはしこりを一切残さない、一貫して理想的な運営を行っていた。さすがである。

なんかそういうちょっとしたこととかまで色々含めて、この日だけで一気にDIALOGUE+のファン、ログっ子へと染まってしまった。
夜の部に「ぼくらは素敵だ」で浴びた桜吹雪のかけらが、家に帰ってきて脱いだパーカーのフードから落ちてきたときは、残り香チックで非常にエモかった。

この素晴らしいグループ陣営に少しでもお金を落とさねばということで、全然いらないのにランダムの缶バッジを買ってしまった。
うすいピンク担当、エースの天然記念物ゆりにゃが出た。
この日だけでは推しが決められなかったので、次に缶バッジ買うまでは推していこうと思う。超!CUE&A!の月曜日も聴きます。

彼女たちのライブはどのようにステップアップしていくのだろうか。

会場選びさえ間違えなければ、おそらくライブのたびに私のような楽曲ファン→DIALOGUE+ファンもどんどん増えていくだろう。
あくまで個人的にはだが、あの激しめにぴょんぴょん跳ねる同志たちを見るに、行儀のいいホールよりも、ライブハウスでフロアを揺らす方が似合っているように思える。COAST、PIT、Zeppツアーそして夏の日比谷野音あたりで見たい。エモいMVの聖地フォーラムAは、着々と力をつけた2年後ぐらいに満員のファンの前で泣きながらやるのだろうか。

デカ箱のフロアでもみくちゃぐちゃぐちゃになりながらのライブが早く見たい。今後の展開が非常に楽しみである。

少し視点を変えて気づいたことも語りたい。
ライブが終わりDIALOGUE+というグループに惚れて、あらためていろいろ調べて率直に感じたのは、新規にめちゃくちゃ優しくて抜かりがないということだ。

アニメのOp/Endきっかけ、CUE!伝いの文化放送きっかけ、アニサマ出演など、アニメ界隈で言えば、無視できないほどのきっかけがちりばめられていてリーチが広いというのはまず大きい。

そしてその先の話だが、何かきっかけでDIALOGUE+の「人生イージー」を初めて聴いたとする。
1番Aメロいい声だな。なんて人が歌っているんだろー?と思えば、

広く聴かれるであろう楽曲には、公式でめちゃくちゃ丁寧なうたいわけの動画が上がっていて、すぐにゆりにゃこと内山悠里菜だと知ることができる。

また別の状況で、ライブで一緒に振付できたら楽しいだろうけどどんなだっけ?とか、かわいいダンスTikTokで踊ってみた上げたいなーとか思ったら、

表題曲であれば公式で本人たちのダンス動画が上がっている。

きっかけを掴んだ初見さんに対して、興味を持たせて調べさせることができればそれだけで1つ勝利なのだが、それがパッと調べても出てこないとなると、深く調べるのもめんどくさいしやっぱいいやとなってしまうこともある。
そんなファンになりかけたのに離れちゃう現象を限りなく減らし、漏れなく掬う工夫に抜け目がない。

そして、この”Dance Practice”シリーズに限れば、(あくまで私が思うにだが、)もう一個ポイントがあって。

”Dance Practice”と銘打つ動画はBTSとかTWICEなどの超トップK-POPアーティストや、ジャニーズグループなどがよく上げているシリーズなのだ。
このタイトルを上手く活用し、たとえばTWICEの”Dance Practice”を見ている視聴者の中で、運よくセグメントがハマる層に対してはおすすめにDIALOGUE+の”Dance Practice”動画を表示させることで、多少かもしれないがさらに網を広げられる。やらないよりは新規の獲得が増えるかもしれない。巧みで非常によい試み。

そして、曲とかいろいろ聴いてハマったらハマったで、多様なライブ映像に加え、月1回の生放送番組「DIALOGUE+BOX」や、かつてInterFMで放送していたラジオ番組「DIALOGUE+ONLINE」の過去のアーカイブが第1回からすべてYouTubeにあがっている。

DIALOGUE+の楽曲やパーソナルの大半を知るのに、無理にいろいろ探す必要もなく公式のYouTubeチャンネルだけで完結してしまうのだ。なんと新規に優しいことか。
ちょっとした手間を惜しまず、できることすべてをやっている運営サイドの姿勢には頭が上がらない。

提供されている数多のコンテンツたちを駆使して、これからDIALOGUE+のことをより深く知っていけると思うと楽しみすぎる。
社会人にもなってこのワクワクした感覚を味わえるとは思っていなかったので、このワクワクを思い出させてくれたDIALOGUE+には感謝しかない。

そしてさらに気合が感じられるのは、5月~7月にかけて月1でharevutaiでの定期公演。

キャパが制限されていてチケット収入も限られる中、会場の大小問わずライブ一本やるだけでも結構ハードルが高い。現地に来られない人向けに配信をもやるとなればなおさら費用面ではしんどい。
だが自社の会場を活かして、また補助金も活用してなのか、堅いかたちで積極的に強かに公演を打てるのはさすが。
ファンにとってみれば動員可能な人数も制限されている現況では、ライブなど数あればあるほど嬉しい。そういった需要にもきっちり応えている。
5月6月が行けないのが惜しいが、7月は仕事に風穴空けて絶対に行くので、どうかチケットが当たってほしい。

最高の楽曲と最高のパフォーマンス。それらをプロモーションする最高のバックアップ体制。すべてが整い過ぎているといってもいい。
この強固に整備された階段を着実に上がれば、DIALOGUE+が売れるのは折り紙付き。

似たような境遇で言えば、Wake Up, Girls!の後釜となるのか。はたまた、随所でリスペクトが感じられる全盛期のももクロをひとまずの目標としてやっていくのか。

上手くいけば既存の枠では説明できない、DIALOGUE+というカテゴリーの新たなアイドル像、アーティスト像を開拓していきそうな気がする。
今後も期待して推していきます。

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