「出場したレースの1割で八百長てw」 ボートレーサー八百長事件に見る日本のギャンブル犯罪への甘さ

10回に1回八百長する驚異のボートレーサー!

競馬好きとして何とも恐ろしいニュースが目に入ってしまった。

つい先日、八百長行為(順位操作)を行い、その見返りに金銭(約3,400万円)を受け取った事が発覚して逮捕されたボートレーサーがいたのだが、捜査が進むにつれて、なんと2019年度の全出走レースの1割で八百長行為をしていた事が分かったというのだ。

どうしてそれがバレたのか、詳細はニュースを読んで頂きたいが、掻い摘むと 「共謀して八百長行為をしていた相手とのLINEのログが全部警察にバレた」 という超マヌケなもの。
という事は、LINEにログが残っていただけでその数だというだけで、実際にはもっと多いのかもしれない。出走レースの1~2割で八百長するレーサーなんて、券を買う人間からするとたまらんものがある。

公営ギャンブル全てに飛び火するのでは?

しかし、この事件には恐ろしい点がいくつもある。競馬などと同様に、ボートレースも選手の携帯電話の持ち込みなどは厳しく制限されており、レース直前には外部とのやり取りは原則として出来ないようになっている。
ところが、この選手は携帯電話を2つ持って行き、1つを預け、残った1つで八百長のやり取りをしていたというのだ。

そんな簡単にヤレてしまうなら、他にもやってる奴いるだろ?

いくらなんでも、中学生の修学旅行とかじゃないんだから、そんな簡単なカラクリでいとも簡単に八百長できちゃダメだろうよ。

で、この手の疑わしい話はボートに限らず地方競馬などでもよく聞く。例えば特に有名……というか悪名が知れ渡っているのは金沢競馬だろう。「金沢競馬 八百長」 なんてキーワードで検索すると、ウソかホントか知らないが(保険)実に詳細に八百長の手口や、それに関係している馬主や騎手の話が出てくる。

何だったら「これが八百長の証拠だ」と言わんばかりの動画も山ほど出てくる。

ちなみに個人的に大好きなのは下の佐賀競馬の心温まるゴール前の連続落馬だ。いくらなんでもあんなドリフのコントみたいな落馬があってたまるかw

また、ついこの間は岩手競馬で禁止薬物祭りが起き、事実上何か月も開催できないという酷い状況になったばかりで、地元のヤクザ者が絡んでいるとしか思えない闇に次ぐ闇というのが、地方競馬の名物となってしまっている。

このような公営ギャンブルにおける選手や関係者による八百長は、なかなか証拠が出て来ないというだけで、実際には今回の競艇のようにいくらでもあるのだと思う。
ただ、その多くがブラックボックスの中に入ってしまっていて、外部からはうかがい知る事が出来ないというだけだろう。

今回はたまたま競艇で発覚したが、この件はあらゆるギャンブル業界(特に公営ギャンブル)に飛び火しておかしくない大事件と考えるべきだろう。

ここから先は

2,652字

¥ 200

皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。