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大原美術館サポーター メールマガジン 第927号

2020.11.5

*** 今週のニュース ***

ありがとうございます!
大原美術館は、開館90周年を迎えます。

1930(昭和5)年。
世界的な恐慌下の厳しい状況ながら、11月5日に大原美術館は産声をあげました。
大原孫三郎が、前年に逝去した児島虎次郎が収集した西洋美術作品と、児島自身の作品を公開することで、児島の存在を顕彰する目的で設立した館は、それ以来、同時代の新たな表現に向かい合い続けながらの90年が経ちました。

この時間の長さゆえに、大原美術館は、日本の美術館においては、数少ない戦時下を潜り抜けた館であり、その後も、大きく激動する社会と共にありました。

1960年代には、大原總一郎の主導のもと、コレクションを拡大し、それに見合う展示室整備を進めます。
そして日本全体の高度経済成長の波にも乗り、入館者数を大きく増やし始めました。

1980年代は、新幹線が岡山駅まで延び、瀬戸大橋が開通したことを契機に、まさに観光バブルとも言える状況のなかで、年間100万人を超える入場者を数えました。

そのバブルが崩壊した1990年代は、入館者数を下げ、2002年までは、13年間連続で入館者減を記録します。
しかしながら、その間も、大原美術館は、未就学児童を迎え入れる活動や、学校まるごと美術館などの活動をスタートさせ、近隣の地域社会との絆を改めて結び直すこと始めていました。

そして、2002年に高階秀爾館長が着任すると、あらためて自館の所蔵品と歴史を見つめ直します。
そのことによって、常に生きて活躍するアーティスト共にあった歴史を確認し、有隣荘の特別公開にアーティストを招き、児島虎次郎のアトリエを活用した芸術家の滞在制作ARKO (Artist in Residence Kurashiki, Ohara)、そしてAM倉敷(Artist Meets Kurashiki)という3つの事業枠を整備して、現役のアーティストといつも関わり続けている現在の姿が生み出されました。
また、社会連携の活動も活発化し、従来の未就学児童の受入れの他、チルドレンズ・アート・ミュージアムなど新たな事業を開始し、また大原美術館でボランタリーな立場で活躍するアテンダント・スタッフやジュニア・アテンダント・スタッフの受入れも開始しました。
また倉敷にあることをなによりも大切なことと考え、近隣の宿泊、飲食施設との協力や、また倉敷市に協力してのG7教育相会合の公式晩餐会の受け入れなども行ってきました。

こうした積み重ねのうえに、90周年を祝う諸事業も各種準備を進めておりました。
しかしながら、折からのCOVID-19 感染防止の観点から、その大半を延期や中止としたうえ、4月から4ヶ月あまりの休館を余儀なくされたのは、皆様ご承知のとおりです。

ですから、本日の開館90周年の記念日も静かに迎えることとなりましたが、ぜひ皆さまの心のうちで、「おめでとう」と小さな声で祝福していただければ、美術館の礎を築いた大原孫三郎と児島虎次郎、その思いを継いだ大原總一郎はじめ、歴代の美術館運営を担ってきてくださった数多くの職員も、きっと喜ぶはずです。

本日も、現在のスタッフは、粛々とお客様をお迎えし、またこれからの未来に向けての準備にいそしんでおります。
これからも、様々な立場の方にとって、それぞれのMYミュージアムであり続けるよう、大原美術館は頑張ります!


◎運営経費支援のための、クラウドファンディング実施中!

支援募集期間:2020年10月26日(月)午前10時〜12月25日(金)午後11時
目標金額:3000万円 

▼ご支援・詳細はこちら(公開後、下記URLからご覧いただけます)
https://readyfor.jp/projects/ohara
募集ページ、そして応援コメントを、ぜひ、ご一読ください!

皆様のご支援のおかげで、危機的状況は緊急避難的になんとかしのげる状況となりました。ほんとうにありがとうございます。
けれどもCOVID-19 感染状況は予断は許されず、なによりも、コロナ禍「前」への復調には未だ道半ばです。
お寄せいただいたご支援は「作品との出会いを守る」ため、作品保全のための施設整備と、より快適な鑑賞環境を実現することを目指し、大切に活用させていただきます。
より多くの皆様から、引き続きのご支援を賜りますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。


***** 各種お知らせ! *****

◎入館者数制限と、入館時のお願いについて

COVID-19の感染防止のため、現在、館内の混雑状況に応じて、入館人数の制限をかけさせていただいております。

制限のため、入館をお待ちいただくことになるお客様には、当日内での時間を指定した整理券をお配りして対応させていただいております。
大原美術館への入館をご検討の方は、当日、まず大原美術館にお越しください、時間指定整理券を入手されることをお勧めいたします。

入館時には、いずれのお客様にも、入館時には、検温、消毒、そして連絡先のお尋ねをさせていただきます。

また、こうした状況ゆえに、2021年3月末までの、学生団体の受入れは全て休止させていただきます。
なにぶんにも感染防止対策を優先するためゆえ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

もっとも学生の方でも、上記の入館制限に応じていただければ、個々には入館していただけます。
前日までの事前予約は受け付けられませんが、倉敷美観地区での滞在時間に余裕がある学校団体、また小規模な学校団体の方は、入場整理券もご活用いただき、大原美術館でのひと時をご検討ください。

もし遠足や修学旅行など教育的なプログラムで、倉敷美観地区を訪れることとなり、可能であれば大原美術館の見学をご検討いただいている学生団体の方は、まずは、下記アドレスにある入館連絡票をご活用いただき、当館まで事前にご一報ください。
https://www.ohara.or.jp/pdf/group.pdf
詳細な状況などをお伝えさせていただきます。


◎こんな時だからこそ!
WEBサイトでは、各種コンテンツをお楽しみいただけます。
ぜひ、ご自宅で大原美術館をお楽しみください。

https://www.ohara.or.jp/news/3649/


◎児島虎次郎作品 探しております。
児島が描き残した油彩作品の総目録作成作業を進めております。
児島作品に関する情報をお持ちの方は
yangi@ohara.or.jp
まで、ご一報ください。
個人所蔵の作品に関しましては、その情報を当館より外に出すことは(総目録に掲載することも含めて)、その都度、御了解を得てすすめますので、ぜひとも皆様多くの情報をお願いいたします。


◎ 大原美術館後援会へのおさそい
https://www.ohara.or.jp/supporters/

ご入会の日から、1年間、個人会員(1万円)はご本人様、プレミアム個人会員(3万円)はご本人含め3名様まで、何回でも無料でご入館いただけます!
その他、後援会感謝の夕べへの無料ご招待や、各種イベントやミュージアムショップでのお買い物も割引となります。

◎ 大原美術館 旬の話題満載。
FM くらしき 「あーと@オオハラ」
(倉敷市周辺で聴けます。リアルな時間ならサイマル放送で!)
http://www.fmkurashiki.com/program/oohara/top.htm

FM OKYAMA 「ア―ト・美―ト・大原美術館」
(radikoで全国タイムフリーでお聞きいただけます。)
https://www.ohara.or.jp/news/444/


お問合せ
公益財団法人 大原美術館
info@ohara.or.jp