心の遣い方 天理教学生会委員長 中臺理生之助


○始めに


はじめまして!私は、「立教187年 春の学生おぢばがえり」実行委員長を務めさせていただいております、大学3年生の、中臺理生之助(なかだいりゅうのすけ)と申します。

今回、おはなしバトン春学特別企画のお話をいただき、春学実行委員長として、少しでも春学に、また、道の学生の活動に興味を持っていただきたく、お話をさせていただきます。

拙いお話ですが、読んでいただけると、幸いです。



教会の長男として生まれた私は、周りの家とのギャップを感じながらも、信仰することに対して特に疑問や嫌気はなく、なんとなく親の言う通りおつとめやひのきしんをする、というような幼少期を過ごしました。高校は天理高校に進学させていただき、お道について今までより深く考えるきっかけをいただきました。なんとなくで信仰していた私にとって大きな刺激となり、教えが大好きになりました。しかし、何か物足りなさを感じていた私は、在学中の先輩方の感話で、怪我や病気の大きな節を乗り越えて今、頑張っているというような話を多く聞き、「私も節を見せていただきたいなぁ。」というようなことを思っていました。




○どん底から…


 私は昨年の4月から第60期天理教学生会の委員長を務めさせていただいております。

2年前から学生会に関わらせていただいていた私は、さらにたくさんの人の笑顔のためにと思っていましたが、委員長として通る中で、起こってきたことを前向きに捉えられない日が多くなっていきました。段々と学生会の行事に行けなくなり、会議に行けなくなり、さらにはバイトや学校にも行けず、家に引きこもり、誰とも会わないという生活が2ヶ月続きました。また、毎日行こうと思っていたお参拝も全く行けなくなり、好きだったお道の教えすら信じることができなくなりました。その時は、学生会に関わったことも、委員長になったことも、全てを後悔し、そんな自分が嫌で嫌で仕方ありませんでした。

 そんなどん底な状態からたすけてくれたのが学生会を通して出会えた仲間の存在でした。

自暴自棄になっていた私に、仲間たちは心を遣い、LINEをしてくれたり、声をかけたりしてくれました。また、一緒にお参拝に誘ってくれる仲間もいました。

そんな時に、私はたくさんの仲間に支えられていたことに気付いたと共に、「みんなの笑顔の為に」がんばりたい、という自分が委員長になった理由を思い出しました。それからは仲間に支えられながら少しずつ、学生会や学校に復帰し、お道の教えも信じることができるようになりました。

私はこの節を通して、『人のために遣う』心と、『をやにもたれる』心が大事だということを学びました。




○人のために遣う心


 「人救けたら我が身救かる」これは、諭達第四号にもお示し下されている、私が好きなお道の教えです。私は今まで、信仰は一人でできるもの、と思っていました。しかし、委員長の経験を通して、周りにいるみんなとたすけ合うこと、つまり、みんなが相手のたすかりを願う、『人のために遣う心』が大事だということを学びました。

私は周りの仲間からのたすかってもらいたいという心遣いで、どん底だったところから救われ、今春学に向けてがんばることができています。さらに、しんどいつらいと感じる時こそ、誰かのたすかりを、また誰かの笑顔のためにと思うことで、自然と自分の心もたすかっていくことを実感しました。そしてこれが親神様の望む、陽気ぐらしの姿なのではないかと思いました。




○をやにもたれる心


 何もかもに対して前向きに捉えられなかった時、救われた考え方がもう一つあります。それがこの、をやにもたれるということです。私は根がとてもネガティブなこともあり、身のまわりで起こることに対して、不足してしまうことが多く、それもつらくなってしまう原因

でした。しかし、そう思ってしまった時に、良い意味で「神様のせいにしよう」と思うようにしました。

例えば、風邪を引いたとします。普段であれば、なんで自分が…、つらい…と思うかもしれません。そこを、親神様がしてくださっていることだ!これは何か親神様からの意図があるんだ!しんどい中こそがんばれ!というメッセージだ、と捉えることで、気持ちがとても軽くなりました。教えとは違うことを言っているかもしれませんが、私はこうやって、起こってくることを前向きに捉え、つらい時こそ教えを中心に考えることで心が救われました。




○最後に


 私はこの一年間を振り返った時、比率で言えばつらいと感じていたことの方が多かったような気がします。それでも、心の遣い方次第でいくらでも喜べるし、どんな中でもがんばることができました。

 信仰する上で大事なことを忘れてしまうことも多くありますが、そんな時こそまわりのたくさんの仲間とたすけ合い、教えを素直に信じきって、どんな中も心明るく笑顔で顔晴らせていただきます。



 今年の春学は、道につながる学生同士声をかけあっておぢばに帰り集い、仲間達とたすけ合う中で身のまわりに溢れる有り難いこと、親神様のご守護にたくさん気づいて、春学が終わった後も、自然と笑顔になれてしまう『にこにこになっちゃう春学』を目指します!

一時は2ヶ月も何もすることができなかった私が、道につながる学生の先頭に立つことができるようになった、親神様の教え、教祖が教えてくださった心の遣い方を、一人でも多くの学生に広め、一緒に実践することで、みんなに笑顔が広がっていく姿を、親神様・教祖にご覧いただきたいと思います!

 3月28日、多くの道につながる学生のみんなと笑顔で、おぢばで会えることを楽しみにしています!

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