NETFLIX『サンクチュアリ-聖域-』のラインプロデューサーです。ちゃし!

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最近の記事

『リンダはチキンが食べたい!』ゼネストが起きている理由

今回も映画評風に書きました。 次回からはちゃんと書きます。 映画評『リンダはチキンが食べたい!』:印象派アニメーションの可能性 印象派アニメーションの可能性 近年、アニメーション表現の可能性は大きく広がり続けている。 その中でも、印象派の絵画のようなタッチを取り入れたアニメーションは、独特な魅力と可能性を秘めている。 高畑勲の『かぐや姫の物語』や圧倒的画力の『プロメア』は、 抽象的な設定や色彩を用いることで、 観客が作品世界に入り込みやすい環境を作り出し、 高い評価を

    • 『バービー』とR・B・ギンズバーグ

      Girls Just Want to Have Fun と生きる意味。 これはR指定の作品。 残酷描写はない(バービー創世のシーンは人によっては耐えられない?)が、 テレンス・マリックとか、 ピーター・ウィアー作品他、 映画で扱われる最多命題ともいえる。 扱い方のパターンの変遷も繰り返されてきた。 生きる意味を、 生身の俳優が演じると難解だ、 と言われるのを避ける為に、 仮面やスーツを主人公につけて、 世界観にフィルターを掛ける。 それでも説教臭いと言われるので、

      • 『貴公子』を映画評論家風にレビュー

        またまた映画評風に・・・ 映画『貴公子』レビュー:三冠王村上と大谷翔平 パク・フンジョン監督待望の最新作『貴公子』が、 ついに日本上陸! 期待に違わず、 シナリオ、演出、演技、 全てにおいて高水準な作品に仕上がっています。 まず光るのが、巧妙に練られたシナリオです。 父をたずね(てない)て三千里、 ストーリーは、王道でありながら、 飽きさせない展開が続きます。 特に、貴公子の正体や目的が徐々に明らかになっていく過程は、 ハラハラドキドキの連続です。 演出も文句なしで

        • キース・ムーン、ジンジャー・ベイカー、レジェンドドラマー続々『COUNT ME IN 魂のリズム』

          ジェームズ・ブラウンの言葉。 全ての楽器はドラムだ。 ギター、トランペット、 キーボード、その他すべて。 何故なら、 観客のハートを打ち鳴らすのがドラムだ、 心臓の鼓動こそ音楽の始まり、 ビートの根源、 だから全員ドラムを叩いているように演奏しろ! だそうだ。 本作に出てくる人たちは、 その逆だ。 ドラムでメロディも奏でる、 ソロもすごい、 シャウトもする、 静かに語ることもできる、 扇の要、 というか、 ロックの要だ。 キース・ムーン大王、 ジンジャー・ベイカー博

        『リンダはチキンが食べたい!』ゼネストが起きている理由

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        • プロデューサーOの独り言 映画製作の現場日記と映画レビュー
          49本

        記事

          映像ビジネスのアップデート『フォールアウト』

          1978年に『スターウォーズ』が日本公開された。 オモチャやグッズ、マックシェイクのカップ、 映画ビジネスのステージがアップデートされた。 今となっては当たり前の世界だが未知の領域への開拓の連続だった。 当時は、それが半世紀以上、継続するなんて想像すらしていなかった。 このフォールアウトも未知の領域へいく可能性が高いような気がする。 武器、装備、パーク別、 あるいは、 実在するロケーション等、 グッズにしたり観光地化したり・・・ スポティファイの裏側をスポティファイ

          映画評論風に書きました第三弾『NO.10』

          映画評論風に第三弾→ ■映画『No.10』:緻密な仕掛けと観客を翻弄する内容。 〇ジャンルを超えた多様性:ノワールからメタ視点まで、映画『No.10』は、一言でジャンルを括るのは難しい作品だ。 ノワール、Vシネ、火サス、など、様々な解釈のされ方をするだろう。 現代風に言えばメタ視点を取り入れた作品とも評せる。 オーソドックスな解釈では、ブレヒト風作品と捉えることも可能だろう。 トリアーの『ドッグヴィル』や、 カンヌのパルムドール作品でもあり、 同じ北欧の作品『ザ・

          『哀れなるものたち』ディズニープラスで配信開始!舐める、突っ込む、ランティモス

          娘が××してしまう・・・ 不適切にもほどがある。 ベラ・ルゴシのフランケンシュタイン、 ドラキュラだけでなく、 古今東西、映画の設定で最多である、 比較文化研究。 モンスターと人間、 カッコーとひと、 宇宙人と地球人、 魔法使いとサラリーマン、 昭和と令和、 バービーとケン、 トランプとジョーカー、 クイーンとダイアナ、 king&metoo、 東と西、 北と南、 右と左等々、 we didn't start the fire・・・ 前作は女王と側近の、 王室や側近たち

          『哀れなるものたち』ディズニープラスで配信開始!舐める、突っ込む、ランティモス

          『ゴールデンカムイ』が『もののけ姫』よりも難易度が高い事に挑んでいる事について

          長くなり過ぎるので、 今回は物語の設定やメインプロットに関して、 決めたであろう5つの覚悟を推測する。 杉元、アシリパ、レタラ。 このメインキャラは、 『もののけ姫』の、 アシタカ、サン、犬神を、 考え方の補助線として引用。 そうすると、 金カムの作品自身への、 途方もないチャレンジ、 その覚悟の、 一端くらいは見えてくるような気がする。 メインプロットは、 アシタカは村の未来の為、 杉元は金。 トラジとの約束は、 サブプロットに置いて、 金の奪い合いを物語の背骨に

          『ゴールデンカムイ』が『もののけ姫』よりも難易度が高い事に挑んでいる事について

          『SHOGUN 将軍』日本の太平洋側の津々浦々を、ディズニーFXのプロデューサーチームとロケハンしました。

          日本の太平洋側の津々浦々を、 ディズニーFXのプロデューサーチームとロケハンしました。 日本各地の城や合戦シーンの撮影可能な広大な場所もロケハンしました。 様々な湾、浜での網代の街のセット構築のシミュレーション、 日本での実話であるリーフデ号の遭難、 愛の不時着のようなお話しのリアリティに関して、 ロケーション撮影時の注意事項等々の議論、 三浦按針の三浦半島も周りました。 1980年版で実際に網代の街のオープンセットを建てて、 撮影した場所にも行きました。 長期間一緒に

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          キャラが立つってどういうこと?『虎に翼』

          ちょっと待ったー! 吸って吐いて吸って吐いて ふざけんな! 吸って吐いて吸って吐いて 法律は規則か、 武器か盾か暖かい毛布か。 あの光景があたりまえにならにゃあかん。 闘えタイガー負けるなタイガー よねもー 開拓者たちよー あの光景? だれもが虎穴に入らなくてもいい世の中に。 躊躇なく、沽券、を蹴り上げるんだー! ん? 股間? いや、 沽券。 【蛇足】 共同親権等、 現代ににもつながるテーマの置き方や考え方も、 もちろんすばらしい、 が、 難易度的には中の

          ダースベイダー級のヴィラン【ダミアン】の誕生物語、これは難しい『オーメン:ザ・ファースト』

          『オーメン3 最後の闘争』の時の話しは下記蛇足へ。 ダミアン誕生までのストーリーを作る事に正しく向き合おうというスタンスはよく伝わってきた。 正対できているシークエンスと、正対ゆえに大事にし過ぎている所があった。 良い所は教会が恐怖政治に手を染める物理的ロジック。 ローマの人々の意識も高くなり、 教会の信用も落ち、 信仰する人の数も減少、 教会としては要対応、 人々に恐怖を与え、 教会に人々を戻す、 物理的ロジックの描き方は現代への問題提起含めて、 丁寧といえば丁寧。

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          60秒以上の長回し!その意図とは『アイアンクロー』

          おもてたんとちがうー。 父フリッツが、 悪役レスラーらしく、 極悪非道、傍若無人、 そんな父を子どもたちが乗り越える・・作品、 まったく違った。 家族思い、 子どもたちへの深い愛、 ゆえの、 厳格さ、 からの、 悲しい実話ベースのストーリーだった。 作る側の愛情も深く、 長い鎮魂カットに、 心を震わされた。 長い鎮魂カットとは。 昨今の映画では、 5秒以上の長いカットは、 基本的に少ない、 周知の事実なので、 理由はここでは触れない。 本作では、 60秒以上の長

          60秒以上の長回し!その意図とは『アイアンクロー』

          映画評っぽく書いてみましたその2『リンダはチキンが食べたい』

          今回も映画評風に書きました。 次回からはちゃんと書きます。 映画評『リンダはチキンが食べたい!』:印象派アニメーションの可能性 印象派アニメーションの可能性 近年、アニメーション表現の可能性は大きく広がり続けている。 その中でも、印象派の絵画のようなタッチを取り入れたアニメーションは、独特な魅力と可能性を秘めている。 高畑勲の『かぐや姫の物語』や圧倒的画力の『プロメア』は、 抽象的な設定や色彩を用いることで、 観客が作品世界に入り込みやすい環境を作り出し、 高い評価を

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          映画評っぽく書いてみました『プリシラ』ソフィア・コッポラ監督の新手法

          映画評っぽく書いてみた。 ■ソフィア・コッポラ監督、 あえてのアウトサイドワーク 『プリシラ』レビュー 〇エルヴィスとプリシラ:華麗なる栄華と陰影 ソフィア・コッポラ監督最新作『プリシラ』は、エルヴィス・プレスリーとプリシラ・プレスリーの波乱に満ちた人生を描いた伝記映画。公開前から注目を集めていた本作は、これまでのコッポラ作品とは一線を画す、新たな側面を見せる作品となっている。 〇あえて距離を置く客観的な視点 本作でコッポラ監督が選択したのは、エルヴィスとプリシラの

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          サッカーの試合に例えると0対0のドロー、技術は高いが・・・『ザ・ミル』

          撮影、照明、演出、芝居の技術は高い。 プロットやシナリオの展開ではなく、 それら技術の高さは楽しめる。 サッカーのゲームに例えると、 オフェンス、ディフェンス、 共に技術は高く、 締まった好試合、 点数は0対0、 そんな感じか。 ミルを回し始めるまで、 起承転結でいうと、 起、 時間にして約20分。 承に行けるかどうか。 息子の話し、 JJに興味を持てるか、 出された課題ゲームを、 楽しめるか、 ジョーが楽しむかどうかよりも、 観客が楽しめるか否か。 音楽も、 ビ

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          WWⅢを招く感覚のズレor感覚のズレと見せかけて・・『グレート・スクープ』

          ロジャー・エイルズを追い込んだ実話を映画化した『スキャンダル』 ワインスタインは『SHE SAID』 本作はJ・エプスタイン関連で、アンドリュー王子のインタビューまでの【非常事態】を追う側視点で描いている。 インタビュー後の王子の【上手くいった】 この【感覚のズレ】こそが、 世界中の非常事態の諸悪の根源のひとつなのかもしれない。 ロジャー・エイルズに関しては、長いスパンで、 ドラマ化もされた 『ザ・ラウデスト・ボイス アメリカを分断した男』のように、追われる側にフォーカス

          WWⅢを招く感覚のズレor感覚のズレと見せかけて・・『グレート・スクープ』