アニカフェ感想2

初めてアニカフェに行った日のことを記録しています。1の続き。

前回は初めてのアニメイトでトキヤを見て叫び、暴れる心臓を抑えながらアニカフェに入り、飯の写真を撮り、味のしないブロッコリーを咀嚼したところで終わりました。

スタッフのお姉さんが特典の確認をしに来てくれるところからスタートです。

※腐女子ワードがチラッと出てきますので苦手な方は自衛よろしくです。

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「では特典の確認をさせていただきます!」

女性のスタッフさんがフードメニューについてくる特典に間違いがないか確認をしてくれるらしい。一人一人の名前を呼んでいきながら、わたしたちのテーブルに置いていく。

「瑛一さんのブロマイドがひとつ」

ここで意図せず「えっ」と小さく声が漏れ、友人と顔を見合わせた。

顔が良すぎてびっくりした。

店員さんも何か間違えたのかと驚いたようにこちらを見る。いえ、続けてください。顔が良すぎて驚いただけです。


それ以降も確認は続いたが、店員さんの発する人名とテーブルに置かれていくブロマイドの人間が一致しているという事実しか頭に入ってこない。意識の上層が「はい」「合ってます」と意味を持った相槌を打つ。

「鳳瑛一、顔が良すぎる」
「びっくりして黙ってもうたな」
「うん。怖い…」

改めて手元に来たブロマイドやコースターを見る。ガラガラであやしてくれる嶺ちゃん。うん。来てよかった。

(ガサツなオタクなので、食事中もテーブルの上に特典を置き眺めながら食べていたが、相愛トロイメライの寿嶺二と神宮寺レンのブロマイドは一度見つめてしまうと目が離せなくなってしまうため、裏を向けた。)

この辺りでわたしたちは、鋭い目でテーブルを見渡しながら店内を歩くプリンセスの存在に気づいた。
友人は先に物販で買い物を済ませていたので、「2000円以上でランダムでコースター貰えるから、それの交換ちゃうかな」と教えてくれた。何やらキラキラした天草シオンがテーブルの上にいるとは思っていたけど、そういうことだったのか。シオン欲しい人のところに行って欲しいね、と見えやすい位置に天草コースターを置き直す。

さらに、わたしたちはまた気づいた。アクリルスタンドをテーブルに立てておき誰が好きかを示すことで、交換にありつきやすくなることに。
てっきりアクリルスタンドは、作業をするとき机に置いてアイドルに応援してもらうためのものだと思っていたが、なるほどそういう使い方もあるんだな。買う予定はないけれど、持っていれば何かの役にたつかもしれないということだな。またひとつ賢くなった。

最近綺羅と瑛一のカプがいいと言い始めた友人と、アクスタって誰と誰が一緒にいて欲しいかで選ぶものなのかもしれないね、などと言いながら、ご飯を食べていると、なんだかそわそわしてきた。

どうしよう…レンくんのコースター欲しいかも…。こちらに向かって投げキッスを放ってくれる神宮寺レンの顔の上に置ける飲み物などこの世には無いのに、不思議なものだ。あの投げキッスを浴びると人は誰しもそういった気持ちにさせられてしまうのかもしれない。 幸いまだ、ちょっとなら食べられるくらいはスペースあるよと、自分の胃も言っている。

「ウルトラブラスト、半分なら食べられるよ。いっとく?」
友人は優しい。とても優しい。
この日既に、「私をキングダムに連れて行ってくれたお礼だから受け取って」とカルナイの銀テープまでもらってしまっている。わたしが彼女に渡したものといえば、誤って持ち帰ってしまった彼女のキャミソールだけだというのに。

お言葉に甘えてウルトラブラストを注文した。提供までに15分くらいかかるとのことだった。この時点で制限時間までもう残り少なくなっており、ちょうどウルトラブラストを食べ終わる時点で制限時間が来るくらいだった。

「一応ちょっとグッズ見てくるわ!」

そう言って、わたしは、一応財布を持ち、席を立った。

はじめての物販

思えば、友人のスマホの中に可愛らしくおさまる鳳瑛一と黒いオムライスの画像を見た頃から、様子がおかしかったような気がする。

率直に言うと、わたしは、アクリルスタンドが欲しい気がしていた。

その場の雰囲気に流されて何かを買ってしまうのは、テーマパークで経験済みだ。楽しい思い出の記念にと買って帰ったキーホルダーは、3日後にはただの派手な小物に成り下がってしまう。記念など、この目で見た景色や、撮った写真くらいで十分なのだ。そもそも持ち物はこだわりたい方だし、飽きの来ないものをじっくり時間をかけて選ぶ性質だ。

なのに気づけば「一応…」と下ろしてきたお金がまあまあな厚みになっている財布を握りしめ、グッズの棚の前に佇んでいる。スタリとカルナイは在庫がないので、注文書にチェックを入れて、後日引き取りという形になるらしい。

一旦テーブルに戻り、友人に相談する。アクスタ欲しいかもしれない。

「QOLが上がるよ」

友人は買えとも買うなとも言わなかったが、そっか!そうやんな!と納得し、注文書の元へ走るわたし。

見慣れたメンバーたちの名前の羅列を目で追う。誰が欲しい?誰をわたしの生活に迎え入れたい?正直全然わからない。わからないのに無性に、あの透明の、彼らが印刷された板が欲しい。

実際に展示されているアクリルスタンドを見に行ったりテーブルの友人に助けを求めに行ったり、とにかく店内をぐるぐるぐるぐる無駄に歩いたが、一向に考えが固まらない。やっぱり無難に、嶺二さんとレンくんにしておこう。間違いない。短いオタク人生だけど、今までもそうしてきたじゃないか。
呼吸を整え「寿嶺二」「神宮寺レン」の名前の横に丸をつけ、列に並ぶ。並んでいる間も、1600円、馬鹿にならない金額、と思い直しチェックを消したり付け直したりしたので、注文書はぐちゃぐちゃになっていた。

現在のわたしが納得している買い物なのだから、きっと後悔はしない。今お金を出してしまえば、後のわたしはもう、入荷され次第、受け取りにくるだけなのだ。

悟ったような顔つきで店員さんに注文書を差し出す頃には、べったりとした汗をかいていた。

丁寧に丁寧に注文の確認をしてくれる店員さん。
「寿さんと…、神宮寺さんで!お間違いないでしょうか?」

突如、さきほど自分が友人に向けて放った言葉が頭をよぎった。

"アクスタって誰と誰が一緒にいて欲しいかで選ぶものなのかもしれないね"

それでは足りない。嶺二とレンのCPは私の中でまだ確立されていない。圧倒的に足りない。嶺二とレンを家に招き入れたとして、2人は誰とイチャつけばいいのか。目がチカチカしてきた。

また言葉がよぎった。最近密かに気になっている文字列である。

"御曹司"

「聖川真斗も追加でお願いします。」


残ったのは謎の清涼感と、やたらと好景気な気持ちのみ。

キラキラしたコースター2枚を手に持ちテーブルへ帰ると、ウルトラブラストが届いており、なんだか酸っぱいなあなどと思いながらなんだかんだ完食、お勘定。
2000円単位からあぶれた端数は、物販でのお会計も含め合算することができ、また2000円超えていた場合は追加でコースターがもらえる。(とにかくずっと気持ちが落ち着かなかったので殆ど話を聞いておらず、この制度も友人が教えてくれなければ知らないままだった)

細かいやりとりは覚えていないが、推したちのコースターは確保していたので、それ以上持っていてもなぁということで彼ら以外のコースターを配り歩いて帰った。
お姉さんに「いいんですか?!」とあんなに言われることは、この先ないと思う。

きっとフリマアプリに出店すればちょっとした小銭になって返ってくるのかもしれないけれど、とにかく楽しかった気持ちで胸がいっぱいで、素晴らしい時間を過ごしたので、それだけでよかった。


はじめてのアクスタ

先日、アニメイトカフェに、届いたアクスタを引き取りに行った。

アニメイトカフェのツイッターアカウントがあることを知らず、ずっとアニメイトのツイッターを見て入荷情報を探していたけど、フォロワーさんに教えていただいて入荷していることを知った。
つくづく、人はひとりでは生きていけないと思った。(教えてくださってありがとうございました。)

受け取ったアクスタは思っていたよりも重く、大きかった。

あっ、小さい寿嶺二と神宮寺レンと聖川真斗だ!やったー!と思った。あとは払い損にならなくてよかったな、という気持ちと、今なら買わないな、という気持ち。

言ってしまえばそこまでの感動はなかった。払ったお金の対価が来たという感じ。

でも、ああ、これでわたしたちのアニカフェは終わった…そう思うとなんだか寂しくて、まっすぐ帰らずに、とにかくうろうろして、うたプリのグッズと、プリンスキャットのための洋服を探した。本当にいろいろなグッズがあって勉強になりました。

その日の夜、迎え入れたはいいもののどうすればいいかわからず、布団の上に正座して3人と向き合った。考えど考えどわからなかったので、とりあえず見えないところに仕舞い込んだ。

それからかれこれ数週間経ったが、未だどう楽しめばいいのかわからず一度も出していない。

わかったことは、アニカフェとうたプリが、どう楽しめばいいのか、どれだけ考えてもわからない透明の板に数千円注ぎ込んでしまわせる力を持っているということだった。


次アニカフェに行く時は、彼らをテーブルの上に立てようと思う。

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