沖縄のやちむん - 陶器 [デザインの観察日記]
沖縄では、焼物のことを「やちむん」と呼び、食器や泡盛の容器として永く愛用されてきた。古くは、城の瓦などを主体に作られていたと推測されているが、14世紀頃から始まる海上貿易によって南方諸国の陶磁器が大量に持ち込まれたことが、焼物としての質を高め技術の向上につながったと言われている。
デザインの観察
1. 食べ物を引き立ててくれそうな色合い
食器の分野では、食べ物を美味しそうに見せてくれるかがとても重要なポイントになってくると思う。青色が食欲を抑える色というのは、有名な話だ。しかし青色が食器に適してない訳ではなく、沖縄の陶器にはお刺身やトマトなど、赤が映えそうな透き通った青の食器が並んでいた。
今回は器ビタミンカラーのような青みの黄色。でどんな食べ物を入れても合いそう。食卓に置いてあるだけで、元気になれそうなカラーです。
2. 使う人の用途に合わせる大きさ
お茶碗のような、でもちょっとお茶碗にしては大きいような、そんな持つ人によって使い方は様々なようなサイズ感。名前もフリーボウルと自由を謳っている。
沖縄の焼き物は壺(小)や大皿みたいな、あまり用途を明確には示していないものが多い印象だった。(あくまでも私の印象。)器を選ぶ時からどんなものを入れようか想像を膨らませるとこができ、またユーザーが使い方を選ぶ楽しさを兼ね備えたサイズ感だと思う。
ちなみに私は、お茶碗として使っている。
3. 手に持つことを考えたボディ
器の外観をボディと呼んでいいのかわからないのだが、他に呼び方が思いつかなかったので許してほしい。日本人なら器を手に持って食べるのは常識だと思う。
この器、内側から外側の黄色い部分にかけてツルツルとした質感になっているのだが、下部の黒いストライプになっている部分は土の質感が残ったザラザラという肌触りになっている。
ザラザラしているので滑りにくく、安心して食事ができそうな感じがする。可愛いだけではなく、ちゃんと食事のし易さ・安全も考えられていると思う。
以上!
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