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扇田裕太郎『僕のブルース・ロック道』Vol.9

【今週の目次】
1.今週の序文
2.ライブレポート&近況報告
3.最近聴いた音楽/オピニオン(洋楽ファン御用達)
4.とっておきのお店紹介:第9回「恵比寿/山本商店」
5.シリーズ/記憶と残像:第7回「Super Lemonade」
6.「英語でギター」の近況と案内
7.今後のライブスケジュールなど
8.今週の動画(メルマガ限定動画)
9.編集後記


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1.今週の序文

人生は即興演奏のようなもの。インプロビゼーションだと思う。

人生にレールは無いし、あったように見えてても、いつしか誰もが決断の分岐点を迎える。

即興は決断の連続とも言える。

即興には2つの側面があって、1つは何もないところに何かを生み出すという側面。真っ白なキャンパスに最初の筆を入れる瞬間の決断力は並大抵のものではなくて。想像力と勇気、そして謎の確信みたいなものがどうしても必要で、謎の確信は自分を信じる強さみたいなものだったり、逆に鈍くて太いノー感なマインドの産物だったりするときもある。何もないところに何かを生み出すというのは現在を生きるということと未来を描くという第一次的創造からくるもので、崇高な輝きを誇ってると感じる。

もう1つは何か生み出されたものに対する理由づけというか、落とし前のような側面。自分で質問して自分で答えるというようなことを即興音楽家はよくやる。連続したストーリーを構成するためには過去(質問したという過去)へも目を向けなければならなくて。例えそれが良くない過去だったとしても、その過去を受け入れてそこにある種のストーリー性を与えて未来へと繋がる何かを表現しなければならない。これは過去に対する第二次的創造と言える。音楽も人生も、時間軸に対して存在するものなので、これはこれでとても大事な要素だ。

1曲は大体短くて2分。長くても10分。10分の即興ともなれば、最初に何を描いたか思い出せなかったり、理由付けに理由付けを重ねるうちに落とし前をつけられなくなってしまったりする。そういう時は身体に染み込んでいるはずの過去の体験に右脳的な感覚のみで寄っかかって、何も考えずに第一次創造を繰り返すしかない。全ての考えから解放されて、ただ感じるモードに入ると、不思議と過去も未来も辻褄のあった第一次創造を迎えるときがある。

そう思えば、もう考えたって仕方ないじゃん。
どんな過去があったって良いじゃん。って最近思えるようになってきた。
美しいストーリーじゃなくても良いじゃん。凸凹でも良いじゃん。

今を生きる。今を感じよう。って思ったらまた音楽にトキメキが戻ってきたような気がする。
最近あまり体調が良くなかったのは精神的な部分もあったのかもなぁ。

1ミリ前の過去はもう過去。たった今新しく生まれたばかりのような景色で世の中に筆を入れていきたいな。

与えられた命に応えるのだ。


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シンガー・ソング・ライターとして、大橋隆志(聖飢魔II)のソロプロジェクトのメンバーとして、木暮”shake”武彦率いる原始神母のベーシストとして、独自のブルース・ロック道を歩む扇田裕太郎の日常を発信!近況やセットリスト、新曲の歌詞などに加え、読者への限定動画や特別対談なども。SNSには書けない、より踏み込んだ表現でお届け。

扇田裕太郎のアーティスト活動情報の核、そして思いやメッセージをダイレクトにお届けする親しい距離感のnoteダイアリー。(不定期発行)

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