見出し画像

117.疑う思考

出版されてすぐに読み終えたのですが投稿遅くなりました💦 岡 佐紀子 さんの著書「疑う思考」を読んで感じた事を書きます。


必須スキル

情報にあふれる現代、何が正しくて何が間違っているのか、それを見極めるスキルが重要だと書かれていました。

それは私自身も強く感じます。ニュース等でも誘導記事のようなものが多く流れていて、何を信じていいのかわからなくなることがあります。

その中でも、特に印象に残っていたのが

「自分とは違う価値観の人とあえて話をする」

でした。これ実際にやろうと思ってもハードル高かったりします。そもそも価値観が異なる人に会いたいって思わないですよね。

でも、それをあえて行うことによって異なる視点を得ることが出来るというのは、理にかなっていますし、この考え方によって積極的に様々な考えの方と交流する動機にもつなげやすいと感じました。今後はこの考えを取り入れていきたいです👍


3つの思考法

重要な考え方として、主に3つを挙げられていました。

  • ロジカルシンキング

  • ラテラルシンキング

  • クリティカルシンキング


ロジカルシンキングは皆さんご存じの方が多いと思います。物事を理論立てて考える思考法で、原因と結果の関係をもとに、論理的に結論を道ぎき出す方法です。

ラテラルシンキングは水平思考ともいわれますが、新しいアイデアや独創的な解決策を見つける思考法です。異なる視点を持つことが重要です。

クリティカルシンキングは、批判的思考で情報や主張を客観的に評価し、その妥当性や信憑性を判断する思考法です。まさに、この書籍で最も伝えたいところですね。偏見や感情にとらわれず事実や根拠に基づいた判断を行います。

これらの思考法を使い、実際に自身のお子さんを通して解決に導いた経験が書かれていました。

経験からの学びって重要で、その時の経験は深く自身の記憶に残ります。その経験をもとに書かれている所が、より伝わりやすい印象を受けました。

ソフトウェアエンジニアだと、ロジカルシンキングは重要とされるのですが、ラテラルやクリティカルが軽視される場合があります。でも、ホントに重要なのは実はラテラルやクリティカルなんですよね。

ソフトウェアのパフォーマンスを上げる時に、小手先の修正ではどうにもできない事が多いのですが、このような時全く異なる思想を基に設計から見直すことで、数十倍のパフォーマンスを実現することも可能なのですが、今の設計に固執してしまい、そこから抜け出せない状況を何度も目にすることがありました。

実生活の上でも重要な思考法ですので、皆さんも取り入れてみてください。


バイアス

この点も強調されていました。人って思い込みが正しい判断を阻害します。その思い込みホントに正しいの?この疑問を常に持つことが重要と表現されていました。

無意識の思い込みの事を、アンコンシャスバイアスと言われるのですが、私はこの言葉の意味は岡さんの投稿で初めて知りました。

この無意識の思い込みって「多くの方の一般的な考え方」これをベースに考えてしまうことだと私は感じています。

なぜこれが構築されるのか、それは「ストーリー」が関係すると書かれていて、これはビジネス・政治・メディア・マーケティングなどで利用される「ナラティブコントロール」を指します。

架空のものであっても「ストーリー」があることで、あたかもホントの事であるかのように思い込ませる効果があります。そこに疑いを持つことが重要ということですね。

また、成功体験が思い込みを形成する一つの要因でもあると書かれていました。

これはまさにそうで、どのような行動が最適かを考える場合、最も大切な視点としては

「今、もしくはこれから先」

があるのですが、成功体験があるとそこに固執して考えてしまいがちです。ですので、時にはそれを勇気をもって手放すことが大切ということですね。


情報の扱い

一次情報の扱いについての注意が書かれていました。ネット上では様々な情報が閲覧できますが、その情報がホントに正しいのか、この検証が重要です。

多くのネット上の情報は、誰かの書いた記事のコピーであったり、少しだけ変えただけ、もしくは何のエビデンスもないまま推測で決めつけたような記事が多く存在します。

これを何の疑いもなく受け入れてしまうと、先に書いた「ナラティブコントロール」されている状況となります。

グラフ表記等もそうで、一見すると主張通りに見えるグラフだったりするのですが、そもそも切り取り方次第で良くも悪くも見せることは可能ですので、グラフだからと簡単に信用してはいけないということも、書かれていました。

誤った理論を見抜く方法も興味深かったです。

  • 早まった一般化(チュリーピッキング)

  • 間違った二分法

  • 論点のすり替え(「おまえだって」論法)

  • ストローマン(藁人形)論法

  • 多数派論証


様々な、方法でうまく誘導される場合があるのですが、誰にでもわかりやすい形でまとまっていて「ああ~あるある!」と思いながら、楽しんで読ませていただきました。


見抜く力

これを鍛えるために、SNSでの発信をあげられていました。

確かに、発信する場合の情報って適当なことを書けないですよね。かなり入念に調べ上げた上で書きますので、これを繰り返していく中で、自然と正しい情報の見極め方や収集の仕方が身についていくと思います。

SNSの違いによって、どのような視点での発信が望ましいのか、異なる部分があると書かれていました。書き方、表現の仕方次第でインプレッション数につながるのは感覚的に感じていましたが、プラットフォームの違いも大きいというのは大変勉強になりました。


まとめ

岡さんの普段の投稿も、思考を深掘りした内容が多く、楽しく読ませていただいています。

私は元々人間観察が好きだったので、自然と深く考えることが習慣づいていたのですが、それでも今まで知らなかった視点等もあり、興味深い内容でした。

書籍ということで、ストーリーも織り交ぜて表現されているので、読んでいて楽しかったです。書籍の良さってやっぱりストーリーですよね。Web上の記事だと長すぎると読んでもらえないですし、短くするとストーリーを入れることは出来ないというジレンマが発生します。

書籍はその点、多くはストーリーがちりばめられていますので、そこが読みさすさにつながるのだと感じます。極まれに読み進められないものがあるのですが、それはストーリーが無いためです。

もちろん小説等は別ですが、ビジネス書だと架空ではなく現実のストーリーが引き込まれます。

岡さん、書籍の執筆おつかれさまでした。そして、ありがとうございます🍀

これからの投稿そして、ご活躍を楽しみにしております🌈

#岡 佐紀子 #疑う思考 #アンコンシャスバイアス #見抜く力


お気持ち感謝に尽きません🙇‍♂️