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101.サッカー指導者講習会

3/19に参加したJFA主催の指導者講習会に参加した時の出来事を書きたいと思います。


ライセンス消滅の危機

ライセンスの関係で今年の4/30までに規定ポイントを取得しないと、ライセンスが無くなることに気が付いて慌てて講習会に申込しました。

JFAには私の名前でチーム登録している事から、自動的に20ポイントをもらえるのですが、3/19の段階で残り20ポイントが足りない状況です💦

本来であれば4年間の猶予があるので、慌てることも無いのですが丁度3年前に代表になって以降、講習会をさぼっておりました・・・

今回5ポイント、3/29の講習会で5ポイント、そしてギリギリの4/21の指導実践で10ポイント、4/30までに40ポイントたまる計算です。

私は兵庫県サッカー協会に属しているのですが、講習会は全国どこで受けてもポイントを獲得出来ます。とはいえ、短期間で身近な場所で行われているわけでもないので、今回は偶然申し込みが出来たことがラッキーでした。


ワークショップ

今回の講義の内容ですが、最初は試合の動画をみてどのようにトレーニングに落とし込むのか、それを小さなグループでまとめ発表する形でした。

私の座っていたデスクには私一人でしたので、後ろのデスクの若い方2人とグループを作って考えることにしました。

実際に選手の指導を行っていた時であれば、いくらでも練習メニューが湧き出てきたのですが、既に3年以上離れていたため、思いつかない・・・😢

ちなみに、サッカー協会が推奨している練習方法は、次の4つから構成されています。

ウォーミングアップ → TR1 → TR2 → ゲーム

TR1は、ポイントを絞った基礎的なトレーニングと解釈出来ます。TR2はそれをより発展させたもの、と考えて頂くとイメージしやすいと思います。

今回のグループだと私が一番年上なので、やっぱり自分が発表しないといけないだろうなと思い考えてみるも、なかなかまとまらずで時間が来ました。

私のグループが発表するまでに、他のグループの発表があったのでその時間を利用してまとめてみたのですが、正直な所グダグダでした💦

今まで行った練習メニューは全てノートに書いて置いているので、それをみれば思い出せたかもですが、何もない状況ではうる覚え感が強く、正しく落とし込めませんでした・・・改めて実際に指導に関わることの大切さを実感しました。

ちなみに、私のグループが提示した課題は「予測」でした。ゲームの内容を見た時に、守備でボールを奪ってもそこからのビルドアップがうまく機能しない場面が散見されました。もちろん、技術的な側面もありましたが、結局の所「予測」が正しくできていれば、より余裕を持ったプレーが出来たはずです。


Empowering/Disempowering

次の講義の内容がこれです。何かというと

Empowering:人に寄り添ったコーチング、動機づけの促進Disempowering:人を軽んじたコーチング、動機づけの阻害

このように表現されていました。今回の講義で私が特に注目したのがこの講義です。

今まではサッカーの技術的な側面にフォーカスすることが主だったのですが、メンタル的な部分に関心が向いてきたことが、個人的に嬉しく感じました。

ボランティアで構成されているチームの場合、指導者自身がそうしたスキルや経験を持ち合わせた人ばかりではないため、指導者自身が学びながら指導に関わるため、選手の精神面についてのサポートが難しい現実があります。そうしたことから、選手の悩みを聞くことが幾度もありました。

これが有料のチームであればコーチングの質を高めることが集客につながりますので、指導者に対して一貫した教育や管理が可能です。

そのようなことから、時には不適切な指導も散見されることがありました。しかし、ボランティアでお手伝い頂いていることもあり、伝えにくい側面があります。

今回のように、JFA主導でそうしたメンタル的な部分の意識改革を推し進めて頂けると、指導者全体に理解が広がります。その結果、不適切な指導が減ることが期待できます。

今回の講義の中で特に印象に残ったのは

「選手が最も苦痛な時間は、試合が終わった後の車の中」

と、言われていたことです。つまり、親が子供に対してダメ出しをしてしまうんですよね。特にサッカー経験者であればなおさらその傾向が強くなります。

これは私が実際に自分の子供に対して行っていた事でした。私の場合は子供から指摘を受けたので早い段階でその事に気付きました。

今回の講義を聞いて同じような思いをされている選手がどれだけ多くいるのか、その事を改めて認識させられました。

もし他のご家族も直接自宅に帰るのであれば、他のご家族の車に乗って帰ることをお勧めします。すると、自分以外の子供がいるのでダメ出しになりにくい状況となります。

それが難しい場合、極力試合のことは話さないのが適切だと思います。私は自分の子供以外の選手を連れて帰ることが多く、帰りはサッカーとは違う話をしたり、選手が楽しそうにはしゃいでいる時は沈黙していました。


選手によって異なる対応

自立型の選手の場合、逆に指摘を好む選手が多いことも知りました。自立型の選手とは、サッカーが好きで上達意欲の強い選手のことです。

このような選手は、その日のパフォーマンスがどうであったのか、どのような点を改善すべきか、これらを知りたい気持ちを強く持っています。これは上達することを願っているためですね。

往々にして、そうした選手はチームの中心選手であることが多いです。

そうした選手には感じた事を率直に伝えます。このように個々に目を向けて対応することが重要です。

技術レベルの低い選手に合わせるのでもなく、高い選手に合わせるのでもない。個に向き合うことが大切です。

例えば、同じトレーニングであったとしても、選手によって要求を変える必要があります。練習メニューを考える場合、要求を変えられることも重要な要素となります。


まとめ

今回急遽申し込んだ講習会でしたが、大変満足のいく内容だったと感じます。子供であれ、大人であれ指導方法の根幹は共通部分が多くあります。

人に向き合うこと、声を聞くこと、そうした雰囲気を自然に作れること、これらが指導をする上で重要となります。

サッカーの指導者として活動している間、選手に怒ったことは恐らく一度もないと思います。もちろん、他の選手に迷惑のかかる行動をする場合もありますので、事前に

「練習をしたくない時は、帰ってもいいからね」

と、伝えていました。もちろんそうしたことを伝える必要のない学年もありました。

私が受け持った学年については、自立心を持ってほしいと感じていたので、試合前のウォーミングアップも選手主体で行えるように、3年生以降は伝えるようにしました。

もちろんミスや不適切な場合もあります。しかし、それを注意するのではなく適切な方法を伝えるだけで、選手は自身で学び、考え、行動ができるように変化します。

選手が自立して動けるようになった時、様々な面が変わります。例えば指導者の声に耳を傾けることの大切さも自然と学んでいます。

技術も確かに大切ではありますが、最も大切なのは自立心の育成だと今は自信をもって言えるようになりました。これは、子供でも大人でも同じです。これを理解できたことが指導者として一つ成長できたと感じる所でもあります。

多くの選手や保護者に関わらせて頂けたこと、感謝しかありません。

今の自分があるのも、そうした経験があるからこそだと感じてます。今はサッカーの指導者としては活動出来ませんが、学んだことを生かして社会人、エンジニアの育成に関わっていくことが、私の務めだと強く感じます。

お気持ち感謝に尽きません🙇‍♂️