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110.神速時短

ヴィランティ 牧野 祝子 さんが執筆された書籍を読んで感じたことを書きます。多くの方にとって、気付くことが多い内容だと思います。全部は書けないので自身が改めて大切さを感じた部分だけに絞ります。


周りを巻き込む

最も印象に残っている点はここでした。日本人って真面目なので一人で何とかしないといけないと思い込んでしまいがちですよね。私自身もそうです。

しかし、それを周囲と分かち合うことで、助言やアイデアをいただける場面が多く存在する、であれば積極的にその機会を作り、本来の目的に向けて進み続けていくこと、これが重要であるとまとめられていました。

関係する自身の経験についてお話しします。


巻き込めなくなった

学生の頃の出来事ですが、私自身は元々壁を作らず周囲を巻き込むタイプの人間でした。しかし、ある出来事がきっかけで人に頼るのをやめる決断をします。

高校の部活で足を故障して長らく休むことがありました。復帰後明らかに、自身が浮いている雰囲気があり、何を話しても煙たがられるような扱いを受けました。

この時、部活以外でも同様のことがあり、普段直接関わりのない人からも同じような扱いを受けたことから

「あぁ、これは何も話さない方がいいか」

と感じ、同じ学校の人とは深入りせずに距離を置くことにしました。これが、周りを巻き込めなくなったきっかけです。今考えてもその理由は理解できないままです。

その代わり、大学生と交流を深めることになったのですが、そのことについてはまた別の機会に書きたいと思います。


巻き込まざる負えない

社会人になった時にそうしなければ、何も進まない環境に身を置くことになりました。そこでは、毎晩日が変わってから帰るような日々を過ごしていました。

周囲の方はシステムを理解されているので、黙々と進めておられたのですが、私だけが大阪から出向している環境で、聞かないと進められない状況でした。

しかし、聞いても「忙しいからまたあとで、これみておいて」と取り合ってもらえずだったので、結局プログラムを読み解いて仕様を理解するしかない状況で、それに多くの時間を費やします。

ここでも、周囲を巻き込む難しさを感じたのですが、実際に現場でシステムを稼働させるとき、多くの方の協力を仰ぎ協力して頂いたことで、再び周囲を巻き込む大切さに気付きました。

このことから、当時は周囲を巻き込む場合

「信頼関係を構築しているか、教育の素養がある人が居なければならない」

この前提条件が必要でした。当時はSNSやメールもなく、直接話す以外に手段が無かったためです。しかし、今であればそうしたものを活用し、周囲にいないならば外部で探せば良いですね。


行動する

考えすぎて動かないより、まずは行動に移すことの大切さも印象に残っています。この書籍のタイトル通りで、短い時間でどのように結果をだしていくのか、行動することの重要性について強調されていました。

これも日本人独特なのかもしれません。ことわざにも「石橋を叩いて渡る」がありますよね。でも、正直なところ叩きすぎて壊れて前に進めなくなる状況をよく目にします。

個人であれば、この書籍に書かれている考え方がとても参考になります。しかし、グループでの活動の場合は少し複雑になります。ボランティアで指導者活動をしていると、以下の状況を多く経験しました。

  • 企業のような上下の関係が明確ではないため、意思決定権が少ない

  • 配慮しすぎて決めきれない

  • 責任を持つことを避ける

  • 無責任な発言をする人がいる


このような状況の場合、表立って行動しても裏目に出ます。それは強い決定権がないため、実際の行動に移せない状況となるためです。

この状況では調和を作ることをベースに行動することで、結果として時短になる傾向があります。「調和を作る」ですが、表立って行動するのではなく、この書籍に書かれている「根回し」に近い行動が必要でした。

先に各々との対話で情報収集し、全体としてどのような考えかを把握しておきます。そのうえで発言すると共感を得やすく、例え反対意見があったとしても、覆すだけの説得力を持つことを経験しました。


まとめ

全体を読んでみて「時短」にフォーカスされているので、ビジネスに限らず日常でも適応できる非常に勉強になる内容にあふれていました。

ただし、注意点があります。なんでも「時短」にすればよいのではなく

人との関係性 > 時短

このように表現するとわかりやすいと思いますが、人との関係性が重要とされる場合は「時短」を求めすぎると、期待した結果が得られない状況となります。その最たるものが「教育」です。重要なこととして以下

  • 信頼関係

  • 寄り添う(見守る)

  • 自立させる

の3つが主だったものですが、これらを構築するには関わりの長さも重要となります。

また、「モノづくり」の現場でも同様です。モノづくりの場合は「仕組化」が重要で構築に十分な時間をかける必要があります。また、作るモノによっては技術が求められますので、これも一朝一夕には習得できません。このように考えると、「思考・行動の時短」がこの書籍で最も伝えたいところだと感じました。

最後に、私が最も難しいと感じるのが「休む」ですね。仕事が好きなので、公私の境目が無いですし、ついつい頑張りすぎてしまい「思考のループ」に陥り睡眠不足になりがちです。

電車の中でぼーっとしているときに閃きが多いのは今までも経験しているので、改めて「頭を休める」ことの大切さについても、理解を深めることができました。

学びにつながる書籍を作っていただき感謝に尽きません。会社の本棚に置いて、皆さんに読んでいただける形にしておきます。

ヴィランティ 牧野 祝子さん、ありがとうございました。

お気持ち感謝に尽きません🙇‍♂️