初めて送ったラジオメール
昨年、某界隈に降り立った私。間もなく推しのラジオを知り、聴き始めた。最初は完全に聞き専だったが、少しずつメールを書くようになった。どこかでラジオメールが多ければ多いほど良い、反応の良さがラジオの存続に関わってくると聞き、これは何が何でも送って応援せねばと思ったのが事の始まりだった。
今まではラジオを聞くたびに「ここまで聞いたから」と、忘れ防止の時間をメモ代わりに「58:48」などとツイートし、感想も壁打ち。
そのスタイルを変えたのは送ったメールが初めて採用された日からだった。
初秋の暑い日。
採用されるはずもないな、ただただ賑やかしになればと思って初めて大阪のラジオ局の番組コーナーに一件送ってみた。
その週に偶然にも大阪に行き、当該推しに会いに行っていた。残念ながら推しているコンビの片方が体調不良のためにライブは休演。
気落ちしつつ電車を待っている間、Twitterのタイムラインでフォロワーのツイートを追っていると「○○さんメール採用おめでとうございます!」と採用を教えてくれた優しい方の投稿が見えた。
「やった」とガッツポーズで大阪の街の中でひとりごちた。
ホテルに帰って採用されたというラジオを聴いてみた。推しは私のラジオメールに対して優しくコメントし、初めてのメールは温かく番組に迎えられた。そんな気がした、と思ったのだ。
自分の目に映ったことを創作に落とし込んだ言葉の連なりが、どこかで誰かの心に触れたのかと嬉しくなった。
それから少しずつ、メールを書くようになった。
推しがパーソナリティを務めるラジオを、毎週嬉々として聴いて、その後すぐに気分が乗ったら(ほとんど乗らない)短いメールを打ち、送信する。
送信待ちの微妙な時間がもどかしく感じられるが、送信済みの文字が見えてほっとする。その繰り返しである。
日常の中にラジオがあること。
今ではわかる。世界が少しはっきりして、ちょっと人に伝えたいことを文字にしたくなる。
ほっこりとしたこと、悲しかったこと、楽しかったこと、誰かと共有できたらなと今日もメールを送る。
そんなことを日々感じながら今も過ごしている。