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今日は台湾総統選挙の結果が出る日となります。

台湾なんて小さいところの選挙なのにこれが世界に影響あることなの?と思うそこの貴方。実は結構重要なんです。

本当はもっと複雑で色々な情勢が絡み合ってることなのですが、ほんと大雑把に解説します。
(我々含む)外国からみた台湾の主な主題は「中国とどう付き合うか?」が争点となり、選挙が行われています。台湾の中から見たら、中国とどう付き合うかも大事ですかそれ以外の内政部分も重要です。

このnoteでは外国から見た、主に日本からの視点で見ていきたいと思います。

台湾の現与党は中国の圧力に対抗し、このまま現状維持、あわよくば独立をしたいという方針です。日本、アメリカが強力にサポートしています。

対抗馬の野党は、中国と協力し、接近して融和姿勢を見せています。


我々日本としては、現与党の勝利を願っているところです。主な理由は下記

日本は中国勢力とは直接面していないので、このままこれを維持したい。これは勢力図が直で接してしまうと対応に注力しないといけないから。日本から見ると中国との緩衝地帯として、韓国、台湾があります。もし、韓国、台湾が中国勢力に下ってしまうと日本は中国勢力と直で面してしまいます。
韓国との関係は過去最悪の状態でしたが、台湾有事の可能性が飛躍的に高くなったことで、韓国の緩衝帯としての価値が高くなり、アメリカ主導でのいきなりの関係改善になったという見方もあります。

台湾はTSMCという世界トップの半導体メーカーを保有しています。現在半導体は全てにおいて欠かせない存在となりました。いま貴方がこれを閲覧しているのに使っているデバイスにも使われています。アメリカは中国に対する制裁で、この半導体を制限しました。西側から見たら中国が台湾を制圧し、TSMCを手中に収めるようなことがあれば制裁が効果なくなってしまいます。そしてTSMCは台湾有事に対応するため、工場を分散することにしました。それがあの熊本工場に繋がります。アメリカにも工場を新設する予定だそうです。
中国がTSMCを手に入れなくても、その地帯が戦争になってしまうと生産物が輸出できなくなってしまいます。つまり、どちらにせよTSMCで生産している超高品質のものが西側に供給されなくなってしまうということに繋がります。これを避けるため、全力で世界にTSMC工場を分散させているところになります。

日本としては中国勢力と直接面したくないので、「このままの状態が良い」というのを頭に置いてもらえるとスムーズにこの話題を噛み砕けるかもしれません。

中国の視点からだと、一つの中国という大前提があります。一国二制度ではなく、一つの中国がスローガンです。これを達成するにはどんな手段でも使うという姿勢です。
台湾への武力行使は戦争ではなく、統一するための内戦であるという考え方をしています。アメリカも南北戦争を経験し、統一されUSAができました。これと一緒だという理論です。アメリカがして良いのだったら中国だってしても良いだろという感じです。

実は台湾有事が発生する可能性が高くなる、につれて日本への投資が増えます。中国への投資は、戦争行為に対するアメリカの制裁リスクがあります。台湾や韓国も中国と近すぎるため、リスクが高い。そうなると投資資金が日本に流れてくるという構図になります。日経平均が空前の高値を記録しているのも、こういった一部背景があるからかもしれません。

新NISAの開始、東証の上場企業への是正勧告と様々なプラスなことも相まっているのが今の状態です。
今の現状維持がこの株高演出の土台にあると見ているので、少しでも武力行使が発生したら、一気に株式市場は冷え込む可能性が高いと見ています。

結果:与党の勝ち

これでひとまず日本はちょっと安心。

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