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自民党総裁選を洗って観る

いきなりだが、僕は昔、書道をかじっていたことがある。けっこう、まじめに取り組んでいて、それなりの活動をしていたのだけれど、仕事のストレスと体調を崩してしまい、一線から離れてしまう事になってしまった。

このことについては、僕の中では今でもかなりのトラウマになっていて、当時、お世話になった自分の先生には、今も申し訳ない気持ちでいっぱいである。

そんな僕がちょっとおふざけでやる心理カウンセリングがある。これは、僕の目の前で自分の氏名を書いてもらう。それを見て、その人がどんな人かを推理するというもので、ちょっとしたお遊びである。

その昔、老人ホームで書道をボランティアで教えたこともあったのだが、これが本当に面白かった。毎回、その日のお手本を書いていくのだけれど、これが本当に自由というか、その人の個性が存分に表現される。

半紙という決められた余白に書く文字が、その人の性格やその時の気持ちによって、驚くほど変わってくる。筆の運び方、字の大きさ、書く位置、筆圧などを見ていると、その人の性格などが見て取れるのだ。

特に、自分の名前というのは、人に見られる前提で書いてもらうと、他人からどう思われたいかという心理が、より強く働く。

そんなわけで、いろんなことを踏まえて、その人が書いた氏名を見てみると、何となく、その人のことがわかるようになってしまった。わかるような気になっているだけかもしれませんがね。もちろん、当たらないこともありますし、似非占い師程度の僕の見立てということで、楽しんでもらえればと思います。

まぁ、そういうシチュエーションというのは、あえて作らないと出来ないこと。日ごろ関わり合う人たちに、わざわざお願いしてまで、この技?を駆使して、その人のことを理解したり、探ろうなんてことはしていないので、怪しい人なんていう風に警戒しないで下さいね。

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ご覧の通り、今回の総裁選の候補者4名の座右の銘と氏名入りの色紙を持った写真だ。これ見た瞬間、すぐに見入ってしまいましたよ(笑)

あくまでも、僕の感じた事ですからね。その人が、そうだという訳ではもちろんありません。誰にも会ったことないし(笑) また、この中に、僕が推す先生もいらっしゃいますが、依怙贔屓なしに文字だけを見たニュートラルな感想です。

だけど、これ、素人のひとが見ても、見て取れることってあるんじゃないですかね?ある意味わかりやすー!って気もします。

正直、この中に字がお上手な方はいませんね(笑)
でも、だから、その人なりはよく出ます。
そこには文字を書く技術があまりありませんから、個性がもろに表現されることになります。

まず、全体を見て、誰が誠実に色紙を書こうとしているか。

一目瞭然だと思いますが・・・。

色紙などを書く時に必要な事は、とかく「きれいな字」や「美しい字」「格好良い字」を書くことのように思うかもしれませんが、自分の名前が入ったものを見てもらう作品に求められることは、誠実さです。

書家さんが揮毫する色紙ならともかく、候補者4人がこの色紙に求められることは、自分が有権者に伝えるべきことや想いになります。それをはき違えてしまっている人もいるように思いますし、自分の志をしっかりと色紙に表現して出来ている人もいます。

上手く書けているとを感じ取り、適切に行動できる人というのは、人の上に立つにはとても大切な能力です。

文字を見ていれば、丁寧に心を込めて書いているな、という風に感じることが出来る色紙が一枚確実にあります。4枚を見比べてみると、かなりわかりやすくそれが見て取れます。

あえて、誰かは言いませんけど。

さて、前置きはこれ位にして、僕の中の感じたことを一人ずつ述べていきたいと思います。

1、岸田文雄 天衣無縫
天衣無縫とは、自然で完全で美しい様をいう。これは政治家として、きれいごと過ぎないかと、自分は思う。自然で自分らしくというのは、逆に言えばはっきりしない感じもするな。エリート気質というかお坊ちゃま体質なんかな。泥臭くないというか、綺麗で華麗な上級な意識を言葉からは感じます。

文字的に言うと、一番濃い墨で書いていて、天衣無縫の字も大きめ。意外に自意識過剰で、プライド高く、自信家のように見えます。氏名も堂々としていて、自信が感じられます。映像のイメージよりも、男らしい性格のように思います。選んだ文字とは逆の性格が書体から伺えますね。書も見栄えを意識して、かなり技巧的に書こうとしているように見えます。うまくはないんですけどね。大胆さがあります。

僕の岸田さんのイメージからすると、ちょっと書体から受けるイメージは違ったものでした。良さも悪さも含めて、政治家らしい政治家さんかもしれません。それくらい、書は上手くはないんですけど、悪くないんですよ!

2、河野太郎 温
今回、一番、色紙的にないなと思ったのは、河野さん。YouTubeなどで世間話をしている時は気さくな良い人なのかなと思いましたが、そのまんまの感じですね。つまり、割と楽観的な印象を色紙から伺えます。

言葉選びとしては、コロナ担当大臣として、この厳しい緊急事態宣言禍、国民が苦しい生活を仕入れられている現状。また、それを先導してきたリーダーとして、「温」という字はあまりにも呑気。温もりのある社会なんていう未来像は、今の日本をどこか他人事のように捉えている様にも思えます。

書自体にも、残念ながら、熱い想いを感じることが出来ません。一文字というのは、それだけでインパクトを残すようなパワーがないといけません。それなのに、その一文字に気合いを入れて書いたという感じがないんですよね。何か、書かされている感じ。想いが全然こもっていない。

名前も岸田さんの豪快さとは違って、一画一画がフラフラしてて、頼りない。見られているという意識がなく、自分が思っていることを口に出したり、思い込んだりしてしまうような性格が伺えます。呑気。ほわーんとしている。

英語が堪能で頭のキレるエリートかなと思ったら、意外にこちらの方がお坊ちゃまな他人に興味がない呑気な感じがしちゃいます。

3、高市早苗 崇高・雄渾【すうこう・ゆうこん】
今回、台風の目になっている高市早苗さん。100代目の総理大臣が初の女性総理大臣になるか?という事で、注目を集めています。言葉ですが、これは2文字の組み合わせ。決して、4字熟語ではありません。2つの言葉を詰め込んだという事で、アピールしたい気持ちが誰よりも強いです。しかも、崇高であり、且つ、力強い様というのは、今の日本に物足りないものとして、暗喩しているような気がします。

高市さんは4候補の中で一番保守と言われていて、靖国神社参拝も表明していますが、天皇に対する考え方なども、この「崇高」という言葉に込められているように思います。また、雄大で勢いがあるという意味の「雄渾」は日本というアイデンティティを堂々と世界に示していこうという、日本というものに一番目を向けた言葉を選んでいると思います。

これを自然にやっているとしたら、かなり頭いいひとですね。

文字はというと、上手なわけではないですが、一番色紙に対して見やすく、丁寧に書かれているように見えます。豪快なイメージとは打って変わって、氏名も丁寧ではあるけど、技巧的でなく、虚勢を張っていない自然な書体です。この人、自分のことをどう見られるかという事より、自分がどういったことを考えているかをアピールすることしか考えていないように思います。すごく素直なひとなんじゃないかな。

あと、氏名の部分の墨が最初の4文字に比べて濃いですね。これは意図的でしょうか。とにかく、チャンスを生かそうとありとあらゆることを考えて行動しているように思います。

書体から、いろんな所に意識配られているように思います。これは自然にということではなく、がんばって、何とか伝えたいという想いを持ってやっている感じ。文字の大きさ、位置、見やすさ。バランス感覚もあって、ユーモアもある。女性らしさは幾分乏しい感じが書体からはしますが、総理大臣を目指す人ですから、女性らしさよりも、男性に負けない強さを意識しているのかもしれません。

4、野田聖子 愛
愛という字は、これ使っておけば間違いないでしょう!という、ビックワード。しかも、抽象的過ぎる言葉です。愛があれば何でもできる。は、政治家が口にしてはいけない言葉。各々の問題を抱えた、世界の国々と駆け引きをしていかなくてはいけない総理が、「愛があれば何とかなる」なんていうんじゃ話になりません。

愛という感情は、そもそも人間として備わっているもので、わざわざ人にアピールすることではないんですよね。女性進出を日ごろ説いている人が、いかにも女性らしい「愛」という言葉を使うのは、あまりにもあざと過ぎですよ。

書体から言うと、氏名の部分は一番うまいです!衆議院議員、氏名、日時の文字の大きさがそれぞれ違いますね。氏名を補足する文字をちゃんとメリハリつけて書き分けています。これは書の心得がかなりある人ですかね。知らずにやっていたとしたら、かなり芸術センスが高い。

名前からは自信家であることと、プライド高さを感じます。見られていることに対する意識が高い人のように思います。ちょっと、キザというか、虚栄心が強いかな。もしくは、けっこう天才肌なひとかもしれません。だけど、性格にムラがあるように思います。

肝心な理念心情を表す、愛という文字が小さく、自信なさげというのは良くないですね。一文字なのに!自分でも、なんか違うなーと思って選んでしまった文字ではないでしょうか?でも、名前が良く書けてるもんなー(笑)

とにかく、選んだ言葉が良くなかったですね。「愛」以外の文字で、適切な言葉を浮かぶことが出来なかったのなら、ボキャブラリーがないということになってしまい、その人の中に備わっている情報量や知識の少なさを表すことになります。知識がない人が声高に叫ぶ「愛」ほど怖いものはありません。

と、僕の見立てはこんな感じですかね。

書いている所を見ることが出来たら、もう少し細かく分析するのですが、書体から見て取れる、僕の感覚です。

でも、面白いでしょ?

政治的にはいろいろ僕も思う所がありますけど、この稿ではそこにはあまり触れないようにしたいと思います。そこは思いっきり素人なので(笑)

それにしても、誰になるのだろうな。

今、候補者の政策を見てきたけど、やっぱり面白いというか、こういう日本になっていくべきというビジョンが明確な人はひとりだけな気がします。

この歳になると、政治がおもしろいな。

って、他人事じゃだめだね。

だって、ここ日本は自分が生まれて、ずっと暮らしてきた国なんだから。

日本人が日本のことを考えなくてどうする。


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