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楽しかった時間をただただ継続したくて。 【2】

私が鬱抜けすることができたのが「人と話す」という行為でした。
コロナになって一番つらかったことが「会話する相手が限られる」ということだったのです。当時は実家にすら行くことはありませんでした。

自分のことを知ったきっかけ。

コロナ禍の鬱状態(3度目の経験なので抜け方はなんとなく自覚はしている)の時から主人は在宅勤務となり、世間的にみると少し早めに定年退職を迎えた感じになりました。しかし、主人がいなかったら今頃この世とはお別れしていたに違いありません。

私自身は感情の浮き沈みがかなり激しく、ストレスを自分ひとりで抱え込み、処理することがとても苦手です。
2度目の鬱を発症したときに、病院ではHSP/ADHDという診断を受けましたが、環境適応できない大人の自分を否定されたような気がして、認めたくなかったのです。だから最近までこのことを話すことはありませんでした。

この頃から毎日1冊の本を読むようになり、中でも心理学本を好んで読み始め、自分の持つ気質について深く学ぶことになりました。

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)は、感受性が高く、環境刺激に敏感に反応する人々を指します。情報処理が深く、感情や環境変化に強く影響を受ける特性があります。共感力が高く、細部に気づき、洞察力が鋭い。刺激による過負荷を感じやすく、適切なストレス管理と自己ケアが必要です。

大阪メンタルクリニック梅田院 より

日本では、5人に1人はHSPであると言われているそうです。
「共感力が高くて細やかで相手を思いやれるちょっと疲れやすい人。」
そう思うと特殊なことではないと思えるようになったのです。

私が見つけた大切な場所

なぜ私が、音声SNSアプリ・Clubhouseにハマったのか。
それは、そこに多くの理解者がいたのです。

少しストレスを抱えている人。
相手に対して気配りが出来る人。
一生懸命共感してくれる人。
そして、「また明日ね!」と言ってくれる人。

浮世離れしている人もいれば、常に笑っている人もいて、顔を見たこともないし、どんなふうに話しているのかもわからない。それでいても自分の素を受け入れてくれる場所だったのです。

顔が見えないからこそ少し相手を気遣えて、想像できて、人の良い部分をたくさん見ることが出来る適度な距離を持ち合わせることができたからこそ良かったのかもしれません。

私が話すきっかけをもらった「ルーム開いたよ!」

少人数のコミュニティなら誰かと話すのも容易かもしれない…そう思ってルームを探していたところ私が見つけたルームが「ルーム開いたよ!」でした。

当時、一般社団法人・医療法人・株式会社の代表としてご活躍の嘉山惠さんが、みんなにアプリの使い方を教えてあげようと毎日開いてくれたのです。
彼女が教えてくれたことをわからない人に寄り添って教えてくれました。
私たちは学び、教える側になり…そんなことを繰り返しながら少しずつコミュニティは大きくなりました。
性別も、キャリアも、年齢も違うけど「誰かと何かを話したい」というただそれだけの想いで毎日集まっていたのです。

Clubhouseアプリの使い方、昨日見たテレビの話、自分の周りのコロナ患者の話、おいしい食べ物の話…まるで学生時代をやり直すかのように、たわいもない話に明け暮れました。

毎日10人くらいで集まって話していた大切な場所。
終了を告げられたのはそれから1カ月と少し経ってからでした。
嘉山さんが最初から3月でやめようとゴール設定をされていたことと、ご家庭の事情ということがルーム終了の理由でした。

彼女は、みんなが集まっている時に「ねぇ、誰かが引き続きやってくれたらいいんじゃないの?このまま引き継いでくれたらいいし。」と言いました。
誰も手を上げない中、「もし誰かがやってくれてたら私もまた遊びに来られるし。」と言った後に、「じゃあ私がやろうかな。」とつい口に出してしまいました(笑)

何をするなんて全然決めていないのに。完璧に教えるなんて程遠いのに。
それでもせっかく集まった仲間との時間を継続したかったのです。

「めぐちゃん(嘉山さん)は明日から不定期になるけど、私が責任もって開けますので、明日からも来てくださいねー。」
ここから、私の長い長いクラハライフが続いていくことになるのです。

続きはまた次回に。



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