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尾身会長、首相を批判して激怒と、日経が暴露(昔の話題)


2021年3月18日付け日本経済新聞の「収束見えぬ宣言全面解除」記事に、尾身会長が菅首相に対する不満を爆発させたというエピソードが紹介された。

■変異ウイルスを懸念

尾身会長とは、政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂氏である。
記事によると、尾身氏は、緊急事態宣言が3月22日に全面解除されることに賛成していないそうだ。
それもそのはずで、政府が3月22日にこだわるのは、なんと、感染者数が増加傾向にあるからである。
増加傾向にあるなら緊急事態宣言は延長しなければならないはずである。
しかし、政府は「とにかく解除したい」というのが本音なので、感染者が増えて宣言を解除できなると困る。
つまり、安全だから宣言解除するのではなく、危険だから宣言解除するのである。
尾身氏が宣言解除に賛成できなかったのは、変異ウイルスの流行が始まっているからだ。
今こそ緊急事態宣言が必要であると考えるのは、科学者であれば当然である。

■「首相は判断できない」

尾身氏が激怒したのは、2020年12月31日。非公式会合で「知事に頼るからこうなった。首相は判断ができない」とぶちまけた。
尾身氏は、政府と東京都が連携できていないことを憤っていた。
尾身氏の見解とおり、その連携不足が2021年1月の感染拡大につながった。

■小さく暴露は日経の品か

この、尾身氏の首相批判と、それに伴う激怒は、この記事のなかで小さく書かれているだけである。
なかなかのスクープだと思うが、日経としては、そんなことで、尾身氏と首相の仲を裂きたくなかったのだろうか。
ただ、やはりなかなかのスクープだったので、記者としてはどこかで暴露したかったのだろう。
とにかく、味わい深い記事であった。

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