ウェアラブル完全解説~健康管理ができちゃう
ウェアラブル端末という言葉をご存じでしょうか?パソコンやスマホのことを端末と呼ぶことがあるように、ウェアラブル端末とは、ヒトの体に身につけて使うコンピュータのことです。この記事では健康管理ができるウェアラブル端末を紹介します。
ウェアラブル端末とは?
健康管理機能のあるウェアラブル端末を紹介する前に、ウェアラブル端末の定義を紹介します。ウェアラブル端末とは、手首や腕、頭などに装着するコンピュータ・デバイスのことです。コンピュータの重要部品であるCPUやメモリなどが小型化したことで、身につけても邪魔にならないコンピュータができ、ウェアラブル(身につけられる)になりました。
腕時計型が多い
最も有名なウェアラブル端末は、Apple社のApple Watchではないでしょうか。Apple Watchはその名のとおり見た目は腕時計なのに、時間や日にちを知るだけでなく、さまざまなことができます。買い物の支払い、道路検索、照明のON・OFF、カメラといった機能がついています。
もちろんApple以外のメーカーも腕時計型のウェアラブル端末を出していて、日本製ではソニーのラインナップが充実しています。
腕時計型ウェアラブル端末のことをスマートウォッチといいます。
ウェアラブル端末には腕時計型以外にも、メガネ型や指輪型もあります。
ウェアラブル端末でできる健康管理とは?
「ウェアラブル端末で健康管理ができる」と聞くと画期的な発明品のように感じるかもしれませんが、健康をチェックする医療機器にはウェアラブルなものが多いことに気がつきます。
例えば血圧計はバンドを腕に巻いて測定しますし、体温計は体に密着させます。脳波を測る機械もヘッドギアを装着します。
つまりウェアラブル端末と健康管理は元々相性がよいのです。
ウェアラブル端末でできる健康管理の例をこの先で詳しく紹介します。
歩数計測で運動を促す
歩数を数える機能は、多くのウェアラブル端末に搭載されています。いわゆるガラケーにも歩数計測機能が搭載されているものがあるくらいなので、これをウェアラブル端末に取りつけることは難しくないのでしょう。
歩数計測は健康管理上とても重要で、1日の歩数がわかると「もっと歩こう」という気持ちにさせてくれます。
歩くことは厚生労働省が推奨するほど、健康づくりの基礎になります。
活動量計で運動量がわかる
活動量計は、歩くことを含むすべての活動を記録することができます。人は仕事をしているときも家事をしているときも遊んでいるときも動いていて、活動量計はそれらの動きも計測します。
活動量計をウェアラブル端末に搭載すると、運動量がわかります。これも歩数計と同じで、運動量が数値化されると「もっと運動しよう」という気持ちにさせます。
血糖値測定で糖尿病予防
血糖値を測定できるウェアラブル端末もあります。
正確な血糖値は採血して検査機関で調べる必要がありますが、ウェアラブル端末でも大体の血糖値がわかります。おおまかではありますが、血糖値の変化がわかるので、糖尿病予防に役立てることができます。血糖値の測定といっても、ウェアラブル端末では針を刺しませんし、もちろん採血もしません。特殊なセンサーを使って血液成分を測定します。
血圧測定で高血圧予防
血圧を測ることができるウェアラブル端末もあります。
こちらも、本物の血圧計と比べると精度は落ちますが、日々の血圧の推移を把握できるので高血圧予防に貢献するでしょう。
消費カロリー計測で肥満予防
ウェアラブル端末で1日の消費カロリーがわかれば、運動不足かどうかがわかり、肥満予防につなげていくことができます。
心拍数計測で心臓をチェック
心拍数とは、一定の時間内に心臓が拍動する(動く)回数のことで、通常は1分間の回数を数えます。
心拍数を計測すると、心臓や血管、神経などの状態がわかります。
ウェアラブル端末で心拍数を継続して測定することは心臓の状態をチェックすることにつながります。
睡眠計測で生活のリズムを改善する
ウェアラブル端末のなかには睡眠時間を計測できるものがあります。
睡眠時間は眠る時間と起きる時間から算出できるので、わざわざ計測する必要がない、と感じるかもしれませんが、ウェアラブル端末の睡眠計測は継続的に記録できるところがポイントです。
体調が思わしくないときに睡眠の記録を確認すると、「よく眠れていないから調子が悪いのかもしれない」という見当がつきます。
もし病院にかかることになったら、医者に、最近よく眠れていないことをウェアラブル端末に残された記録を示しながら説明することができます。
病名がわかる
Apple Watchには心電図機能が搭載されたものがあり、異常を検知すると「心房細動を示唆する不規則な心拍」などと表示されます。
この機能を利用すれば、病気の早期発見に役立つかもしれません。もちろん診断まで下せるウェアラブル端末はまだ開発されていませんが、それでも自分の健康が害されている状態は把握でき、通院の動機づけになるはずです。
ウェアラブル端末の選び方
ウェアラブル端末はもちろん自身の好みで選んでよいわけですが、種類があって選ぶのに困る方のために、選び方のコツを紹介します。
計測できる機能で選ぶ
ウェアラブル端末の機能は多種多様なので、自分が必要な機能から選んでもよいでしょう。
高度な機能が搭載されているほど、搭載されている機能の数が多いほど、ウェアラブル端末の価格が高くなる傾向があります。要る機能と要らない機能を決めておくとよいかもしれません。
一般的な機能で選ぶ
ウェアラブル端末選びでは、一般的な機能もチェックするようにしてください。
例えばバッテリー容量はとても重要です。
普通の腕時計では何年も電池を交換しないことも珍しくありませんが、ウェアラブル端末は電力消費量が多いので、小まめに充電することになります。バッテリー容量は使い勝手に大きく影響します。
また、通知機能や防水機能といったスマホなどでよくみられる機能も、機種によって異なるので確認しておきましょう。
通知機能があることで、知りたい情報や測定値を確実に知ることができます。健康管理では、情報や測定値を確実に入手することが重要です。
またウェアラブル端末は身につけるものなので、水場や水回りに近づいたときに濡れてしまうことがあります。アクティブな方は特に防水機能に注目したほうがよいでしょう。
デザインで選ぶ
ウェアラブル端末は身につけるものなので、ファッションの要素も無視できません。そしてメーカーもその点は承知していて、格好いいものや美しいものをつくっています。
デザイン選びは好み次第となりますが、普段使いかビジネス・ユースかでデザインを決めてもよいでしょう。
価格で選ぶときは注意を
ウェアラブル端末の価格は、数千円から数十万円と幅広い特徴があります。
高額のものを買うときも、リーズナブルなものを買うときも購入する前に必要な機能を確認しましょう
高額のウェアラブル端末を買ったものの、搭載されている機能をほとんど使わないことになったらもったいないでしょう。
その逆に、リーズナブルなものを買って機能が少ないと感じたら、上位機種が欲しくなってしまいます。買い直すことがないよう、価格と機能を吟味して購入しましょう。
健康管理ができる腕時計型ウェアラブル端末を紹介
それでは健康管理ができるウェアラブル端末を紹介します。
ここでは、Apple、ソニー、ギャラクシー、ファーウェイ、ガーミンの製品を解説します。
ここで紹介するのはすべて腕時計型、つまりスマートウォッチになります。
Apple(アップル)
AppleがつくっているApple Watchの健康管理機能には「血中酸素測定」「心電図」「心拍数計測」「皮膚温測定」などがあります。
価格は約4万円から十数万円です。
価格は高めですが、その分、機能が豊富でデザイン性が高いといえそうです。機種によりますが、50メートル耐水のものもあります。
さらに炭素排出量を80%以上削減した部品を使うなど環境への配慮も忘れていません。
SONY(ソニー)
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