見出し画像

【バイクの乗り方】ニーグリップは間違いではないが唯一解ではない

まえふり

私はバイクそれ自体への興味が強く、乗ることにはそれほどでもない。
だからバイクの操縦はうまくない。
この間は峠で、250㏄に抜かされた。
初代隼が、である。
「高速道路で会ったときにぶち抜けばいいや」と自分に言い聞かせたが、スズキの開発陣に申し訳ない。
ただ、安全に走るためにライディング・スキルは身につけたいと思っている。
またいかな私でも、新しいライディング方法を試して効果が出たときは嬉しいものだ。

参考書はユーチューブ

バイクに長く乗っていると「今日は乗れてる」と思える日があって、今日がその日だった。
札幌中心部から支笏湖に向かった。

では、出発前の話から。
今日の出発時刻は午後3時半。
ここまで遅れたのは、眠たかったのと、乗る気がなかなか起きなかったから。

バイクは、乗る気にならないときに乗っても楽しくない。
だからモチベが重要。
モチベを高めるためにバイクのユーチューブをみることにした。

ご存知のとおりユーチューブにはさまざまな種類のバイクものがあるが、このときみたのはライディングの解説ものだった。
これがとてもよかった。

なぜ下半身でバイクを固定しなければならないのか

教習所の教官というバイク系ユーチューバーが、「ニーグリップは無理にする必要はない」と言っていた。
「どういうことだ」と興味が湧いて、じっくりみることにした。

センセイ曰く、ニーグリップが重要なのではなく、下半身でバイクをがっちりホールドすることが重要なのだという。
下半身でバイクと自分を一体化できれば、下半身でバイクをコントロールできる。
それで上半身に余裕が生まれるので、上半身を安全に関する操作に使うことができる。

ニーグリップ至上主義の害悪

ではなぜ初心者は耳にタコができるほど「ニーグリップをしろ」と教わるのか。
それは膝でタンクを押さえつける方法が、最も効率よくバイクをホールドできるからである。
つまりニーグリップは、下半身ホールド法の最有力候補なのである。

しかしニーグリップは、最有力候補ではあるが、唯一の候補ではない。
つまり下半身でバイクをホールドする方法はほかにもあるのだ。

そして「ニーグリップをしろ」という指導は害悪になりうる。
なぜなら、そのように教わると「絶対にニーグリップをしなければならない」と思ってしまうからだ。
実際、「バイクにまたがった瞬間から何がなんでもニーグリップをしなきゃ」と思っている初心者は多いだろう。

しかしニーグリップの状態は、体にとって不自然になることがある。
なぜならバイクの乗車姿勢は、直進時、コーナリング中、低速走行中、高速走行中、気合いが入っているとき、疲れているとき、で異なるからだ。
自然にニーグリップができるときもあるが、できないときのほうが実は多い。
したがって、ニーグリップ至上主義に陥ると、ニーグリップを優先するあまり、不自然な姿勢でのライディングになり、むしろ危険である。
これがニーグリップ至上主義の害悪だ。

だから「ニーグリップしなきゃ」という思いは捨てなければならない。
思わなければならないのは「バイクを下半身で固定しなきゃ」である。

くるぶしでもかかとでも、ふくらはぎでもいいから、とにかくバイクに押しつけろ

膝をタンクに押しつけるのがしんどいなと感じたら、無理に膝を使う必要はない。
その代わり、くるぶしでもかかとでも、ふくらはぎでもよいので、とにかく下半身のどこかをバイクに押しつけるのである。
これが正解だ。

--ということをユーチューブで学んだ。
すると「すぐに試したい」と思えた。
これがモチベになった。
それが午後3時だったのである。

効果絶大、安定するし速い

初代隼をバイク置き場から引きずり出して、支笏湖へ。
峠道に入って下半身ホールド法を試すと効果テキメン。
コーナリングが安定して恐さが激減した。
「バイクを操作できてる」と実感できるレベル。
スピードを上げても問題なし。
そして、走っていてとても気持ちよい。
バイクに乗るのがまた楽しくなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?