Amazon真贋調査を突破せよ-アカウントスペシャリストとの40日間攻防戦-
Amazonで何らかの商品を販売している人にとって、避けて通れないのが「真贋調査」。
「真贋」というのは要するに「本物かどうか」という話ですが、単に偽物を売っている出品者だけが心配すればいい、というものではありません。
販売店としてメーカーや問屋と契約していない状態での販売についても、「知的財産権を侵害している可能性がある」として、ペナルティーを受ける場合があるからです。
小売店や通販サイトなどで商品を購入して、それを売っている人、いわゆる「せどり」をやっているせどらーの多くは、これに当てはまるでしょう。
せどりと真贋調査のリスク
要するに、Amazonを利用するせどらーは、常にこの真贋調査でアカウントを停止されたり、売上が没収(正確には支払い保留)になるリスクを抱えているということです。
個人が「買い物」をした時に、購入したお店から発行してもらえる書類の種類には、どうしても限りがあります。
例えば、店舗ならレシートや領収書、ネット通販ならそれに加えて、納品書や購入明細書といったところでしょう。
そういうものを提出することで、無事真贋調査をクリアできる場合もあるにはあります。
しかし、それがNGを食らってしまうと、かなり厄介です。
確実に真贋調査をクリアするためには、問屋からの請求書や、正規の販売ライセンスを証明する書類を提出する必要があります。
そんな書類、手に入らない・・・
しかし、せどらーの「仕入れ」は一般的にはただの「買い物」なので、そんなものはまず手に入らないでしょう。
「提出された書類では真贋を証明できません。メーカーからの請求書や販売ライセンスを所有していることを示す書類を提出してください。」
こんな風に言われてしまったら、個人せどらーにできることは非常に限られていると思います。
僕も見事にこの状況に陥りました。
大手通販サイトで購入した家電製品をAmazonに出品したところ、メーカーから「知的財産権侵害」の申し立てがあり、通販サイトから発行される明細を提出しても、全て突っぱねられてしまったのです。
多くの場合、メーカー等からこのような申し立てがあった場合は、すぐにその商品の出品を停止して回収、出品商品の情報を削除するのが「正しい対応」とされています。
その後、申し立て者とAmazonに謝罪すれば事態は収集するようですが、僕の場合は違いました。
「真贋の調査中」という名目で商品がAmazonにロック(一時的な没収のような形)になり、商品登録の編集もできない状態になっていたのです。
Amazonのアカウントスペシャリストからのメールには「必要な情報をご提供いただけない場合、出品情報は削除された状態のままとなり、アカウントは閉鎖される可能性があります。」という、なんとも恐ろしい一文が・・・。
アカスペの対応は機械的
そして、提出した書類の何が不足なのか、どんな書類を用意すればいいのかということを質問しても、Amazonの担当者(アカウントスペシャリスト:通称アカスペ)は、メールの内容を無視して、定型文しか送って来ません。
出品者様のお申し立ては、権利者から受領した報告に対応していないためお受けすることができません。出品者様の申し立てを処理できるよう、次の情報をご提供ください。
-- 商品の真贋を証明するもの(請求書、注文番号、ライセンス契約、認可書など)。出品者様の商品が知的財産権を侵害していないことを、明確に証明できるものである必要があります。
まとめると、
・通販サイトから発行される書類を提出してもダメ
・購入の経緯を説明したり、質問をしても全て無視
・商品も没収されたような状態になり、実物での証明も不可能
という、八方塞がりのような状態です。
意外な方法であっさりクリア
しかし、さんざん頭を悩ませた結果、「ある方法」を使ってアカスペに情報を渡したところ、すぐに真贋調査をクリアできてしまったのです。
僕が実行したのは、経験豊富なせどらーさんや、せどりのコンサルをやっている人に聞いても出てこなかった、ちょっと変わった方法です。
念のために宣言しておきますが、書類を偽造したり、嘘をついたりということは一切していません。
特別なコネを使ったり、法律の専門家に手続きをしてもらったというわけでもありません。
あくまでも、ごく普通のいち個人が、ネットショッピングをしたという状況で得られる情報と、ありふれた条件の中で使える手段だけを使って対応したという話です。
この記事の本編には、その時のやり取りの詳細や、僕が真贋調査を突破するために使った情報収集の方法、送信したメールの文面、提出した書類の書式、Amazonの運営ルールを理解するために役立つ、サポートからの回答などについて、全て詳しく書いています。
もちろん、真贋調査の状況はケースバイケースなので、僕と同じ方法で、全てのケースが解決できるとは限りません。
しかし、「Amazonの秘密警察」とも言われている、アカウントスペシャリストが何を考え、どんな風に仕事をしていて、どう対応すれば真贋調査を乗り切れるのか、そのヒントにはなると思っています。
真贋調査突破のコンサルに申し込むと、数十万円単位のお金を要求されたりすることも珍しくないので「できる限り自己解決できる道を探りたい!」と考えている人にとっては、特に役立つのではないでしょうか。
なお、この記事に書かれていることは、2019年の年末から2020年の年初にかけての出来事です。
すぐに根本的な状況が大きく変わることは無いと思いますが、Amazonのポリシーや方針、アカウントスペシャリストの対応などは、時間とともに変わる可能性があることをご了承ください。
また、ご質問には可能な限りお答えしますが、パソコンやアプリの操作など、真贋調査と直接関係ない内容に関しては回答の対象外とさせていただきます。
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