人生いろいろ
和牛さんが解散した。
イチお笑い芸人として、お笑いオタクとして衝撃だった
アキナ牛シュタインのツアー中止がトレンドに入っていて、和牛解散説が浮上してたけどまさか現実のものになってしまうなんて
悲しいとしかいいようがない
和牛さんのすごいファン、影響を受けたというわけではない身で語るのはおこがましいけど、思うところあったので書かせて頂きたい
思い起こせば、和牛さんの全盛期(こういう言い方あんま良くないとは思うけど)は僕が高校生の頃だった
高2のM-12016で圧倒的な実力を示し、お茶の間が話題になってた、と思う
翌日の教室では口々に、
「和牛が優勝だと思った」という意見が飛び交っていた
当時の自分は大衆的なもの、みんなに受け入れられてるもの、万人受けするものを嫌うイタいガキだったので、
「なにいってんだ 銀シャリだろ」と思ってた
というより、世間で売れてる芸人より、あまり知られていない、売れてない芸人が優勝するべきと思い込んでいたからだ
銀シャリさんにはとても失礼となるが、
結果としてはそれでいいと思ってた
2017のM-1でもとろサーモンさんを応援してた
だけど数年経って、和牛解散説が浮上してから、何気なくM-1での和牛さんの漫才をみた
えげつないくらいおもろかった
結婚式のネタで伏線が回収されてデカイ笑いになるのが見てて美しかった
旅館のネタを見た時はこれで優勝じゃないんかいとすら思った
川西さんの耳馴染みのいいツッコミ、「もうええわ」、水田さんの嫌味ったらしいキャラ、空気の読めてないキャラ、2人のキャラがとても心地よい漫才に仕上がってた
(多分的外れだね キモいね 人のネタ分析してないで自分のネタ頑張れよって話だね)
何で当時の自分はつっけんどんにして、一番脂の乗ってる和牛さんの漫才を見なかったのか
我ながら後悔した
高校時代は和牛さんの人気は凄まじく、高3のクラスの女子には和牛さんファンがいて、和牛さんの単独にも毎回行ってて、
好きな芸能人の欄に川西賢志郎と書いてる子もいた
(ちなみにこの子は俺が同じお笑い好きと
聞いて仲良くしたいと思ったけどあまりの奇行ぶりにドン引きして距離をおいたらしい)
単独ライブは即完で、水田さんが転売ヤーに直接連絡を取るくらい入手困難になっていた
それほどに、和牛さんの人気は絶大なものとなっていた
それから数年経って、あまりテレビではみかけなくなり、劇場を主戦場にしてらっしゃるんだなと思った
中川家さんや海原やすよ・ともこさんのように劇場で漫才をしていく、吉本の往年の王道ルートを辿っているのだと思っていた
そこに今回の解散のニュース
衝撃だった
本来芸人の解散というものは売れないから解散する、というのが一般的だろう
賞レースで結果はある程度出てても、そこから突き抜けない、故に解散する
反面何も結果が出ず世間に知られることなく解散する
芸人が解散する理由はそのようなものだと思っていた
しかし漫才の腕を世間に認められ、漫才のみで食っていけるという吉本芸人としては理想の生活をしている芸人でも解散はあり得るのだ
おまけに和牛さんは未だに人気が衰えていない
老若男女愛される芸風
そんな芸人でも解散するという事実に驚愕した
吉本芸人はデビューしてからまずは、劇場所属することからやっとスタートラインに立つ、と思う
東京にいった片翼のチキンさん、みずのさん、桑野もまずは劇場所属を目指すのだろう
この劇場所属は果てしなく険しく厳しい
総勢20組近くいるなかで勝ち上がれるのは2~3組
そこから劇場メンバーとの入れ替え戦がある
よしもと漫才劇場なら、40~50組いるなかの10位以内に入らなければいけない
精子かよと思わんばかりの門の狭さである
この劇場所属を目指して10年以上も戦い続けてる芸人さんもいる
それほど過酷なのだ
そんな吉本帝国のトップに位置するすべての芸人が憧れるような功績を残してる芸人ですら解散する
人生は何があるかわからない
今、名古屋で活動してる自分は来年東京に行こうか悩んでる
名古屋でネタで結果だしてないやつが東京行っても埋もれるかな-という気持ちもあれば、
このままずるずる名古屋にいていつの間にか30間際になってあの時いけば良かったってならないかとか、
親の老後とか、家計とか(母子家庭なんで)
事務所どこ目指すかとか
(確実に入りたい且つ、キャリアを考えるなら吉本が一番固いと思うけど、層の厚さ、前述の劇場の件もあってちょっと恐れてる
人力舎にも憧れがあるけど所属できる自信がない、仮に所属したとしてもその後は自分から動かないと何もないとかいう話を聞いて二の足を踏んでる)
このまま名古屋いた方が食えるかは別として規模が狭い分チャンスも多くて、安泰なのかとか色々と決めきれない
何よりも、自分がどう売れていきたいのかすらもちゃんと考えてない
こんな名古屋のチンカスにとっちゃ、神にも近い存在の和牛さんが解散したという事実はあまりにも衝撃だった
本当に人生何が起こるかわからない
自分はピン時代が長いのでコンビのことは分からないけど(フェルザ実業、平平もユニットに近かったので)、ビシャカラ加納さんと耳が腐るラジオ公開収録ライブをやらせて頂いた時、
「特に理由はないけど前の相方とは仲が悪かった」
「いざ解散の意思を伝えられると止めようがない」
このように仰っていた
コンビは特殊な関係性
友達でもなければビジネスパートナーと言い切れるほどサバサバしたものでもないと思う
きっと、本人達にしか分からない問題、距離感があるんだろう
例えそのコンビがどれだけ名声を得て、功績を残したとしても
この先も芸人として、一応社会人として、1人の人間として衝撃を受けるようなことに出会うのだろう
その度に、自分がどう思ったかをしっかり明確化していきたいと思う
そんなわけでこんな長ったらしい駄文を書いた次第
最後に、 和牛のお二人の今後の活躍、豊かな人生を送られることを勝手ながら願うばかり。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
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