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【ウマ娘】ジェミニ杯オープン ゴルシゲーに終止符を打つ逃げマックアシスト選手権

ジェミニ杯お疲れ様でした。前回タウラス杯の試行錯誤について書いてみたが今回のジェミニ杯を経てウマ娘のレース展開メタに関する理解がかなり進んだのでそういう所感を踏まえながら編成メモ及び逃げマックアシスト選手権をやっていく。

ジェミニ杯 逃げは勝てるか?

結論から言うが勝てる。個人的ジェミニ杯オープンつよつよウマ娘はゴルシとマックの2強でどちらをベースに編成を組むか。実際私のマックはオープン80戦50勝、勝率62%でエースを張っていた。ちなみに逃げが勝てるのはスタミナ要求が1100前後で足りるオープン環境の話でグレード環境では逃げウマ娘の金回復手段の乏しさから余程の上振れで作り込めないと絶望的だった。

そもそもタウラス杯にしてもジェミニ杯にしても中長距離でゴルシ(追込)が圧倒的につよいといわれているのは脚質補正と距離の相性、出走ウマ娘数、編成メタゲーム全てが噛み合った結果である。なんとなくの共通認識として短距離マイルは前目の脚質が強く、中長距離は後目の脚質が強いというのはチーム競技場等で体感していると思う。

これはスパート時脚質ごとのスパート速度補正が追込≫差し≫先行≫逃げと後ろの脚質ほど強くなっていることが一番大きい。後ろの方がスパートは強いが全体距離やスパート時間の短い短距離マイルの方がスパート補正の恩恵が少なく、距離が長くなるほど後目脚質が優位になる。おそらくタウラス杯2400mくらいの距離からスパート補正の恩恵が強くなり、さらに9娘立てというブロック事故が起きづらいチャンピオンズミーティング環境が追込脚質と見事に噛み合っている。

そしてここからがチャンピオンズミーティングを考える上での本質だが、対人戦という性質上上記のような事情を踏まえ皆が編成を考えるので中長距離の場合必然的に追込や差しの編成割合が多く逃げは少ないという環境メタが成り立ち完全なゴルシゲー環境が出来上がる。

逃げの脚質が多ければレースが前寄りに展開し馬群が伸びやすくスパート補正を含めても追込が追いつけないほどのギャップが開いたりするのだが、わざわざ不利な逃げを用意しようと考える人は少ないためやはりゴルシゲーのメタゲームが完成する。タウラス杯とジェミニ杯がゴルシゲーだと実感している人のレース展開をみていると最速スパートに入る地点で馬群が一塊になっていて追込が実質差しや先行まで迫っていることが多いと思う。自分もタウラス杯の時はずっとそうで、なんでだろ、逃げが全然勝てんなと思っていた。

タウラス杯の方がまだ逃げの割合が多かった気がするがジェミニ杯の春天3200mという厳しいスタミナ要求をクリアするために回復手段が豊富な先行の割合が増えそこにゴルシを添えての先行、追込環境というのがジェミニ杯メタゲームの主流だろう。

逃げは一人が一番弱い。競り合いはスタミナ消費が激しくなるが競り合いや先頭交代がないと逃げのペースは上がっていかず後続集団に迫られる。逃げ一人の場合9割方道中で先行集団に吸収され差し追込有利な展開になる。9娘立ての場合逃げは2〜3人がベストでその展開が一番馬群が広がりやすく数少ない逃げ優位展開を作ることが出来る。

そんな環境メタを実感したのがジェミニ杯初日。

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逃げマック、差しデバフネイチャ、追込ゴルシというガチガチのPTを組んで「これ、強過ぎちゃったかな〜^ ^」なんて息巻いて臨んだところ10戦6勝(マック4勝ネイチャ2勝)、ゴルシに至っては2着一回くらいの散々な結果だった。

このゴルシ今見返しても明らかに強くてスタミナ重視するならオープンの理論値だと思うけどこの10戦のみで封印した。そもそもゴルシゲーが予想されていたジェミニ杯グレードを避けてわざわざ選んだオープンリーグをゴルシで無双するのは芸がないと思いつつ実際どうなんだろというお試し感覚だったが、自分環境において蓋を開けてみれば圧倒的な逃げマック優位環境だった。

初日からそれなりに強めの人もいたとはいえ大体の負けパターンは最速スパート地点で先行に飲まれて凡ステ相手に展開負けって感じで、自分より圧倒的なステータスや面白い設計思想のウマ娘は見なかった。逃げが半端に逃げて前寄りの展開にはなるもののスパート地点で先行が捉えるという先行優位が多く先行優位の場合すぐ後ろで控えている差しにもチャンスがあり差しネイチャも活躍していた。

逃げマックが勝つときは先頭付近から最速スパート抜け出しからの圧勝がほとんどで、さらに長距離で逃げ優位の展開を作り出せた場合差しネイチャはギリギリ伸びてくることがあるが追込はほぼノーチャンというデータが取れたことが一番の収穫だった。逃げが少ないという環境メタの所為で逃げマックが先行に捕まる率は高かったものの自分のマックが強くてある程度馬群が伸びる展開が多かったため意図せずアンチゴルシゲー環境を作ることが出来ていた。
また差しネイチャは追込が上がってくる展開だと必然的に後ろに沈み八方にらみで周りのスタミナをしばく二構えになっているため逃げ2差しネイチャ編成がオープンリーグアンチゴルシゲー編成の結論となる。ちなみにグレードのスピスタSS金回復3とかのバケモン相手にネイチャは何も出来ないのであくまでオープンの話。(グレードでもスタミナギリギリで勝負している同格をしばくことは出来るので勿論有用ではある)

逃げマックは強い、自分はゴルシゲーに参加しない。この二つのテーマを達成しつつ逃げ二人以上の展開を作るためマックと一緒に逃げてくれる相方を探そうという逃げマックアシスト選手権が本稿の本筋であり次に移る。


逃げマックアシスト選手権

スパート補正のため逃げ不利のジェミニ杯においてどうして逃げマックが強いのか、理由はシンプルで固有が逃げキャラ中一番強い。(先行運用でも最高レベルに強いのでマックがつよいってだけの話ではある)

ウマ娘のレース展開は主に3つのステージがあって1つ目はスパート地点までの位置取り争い。2つ目はスパート地点からの加速パワー勝負。3つ目は最終直線での最高スピード勝負。

1つ目のスパート地点までの位置取り争いに関しては勿論逃げが一番有利だし、2つ目のスパート地点からの加速についても先頭付近で位置取りが良く十分なスタミナを残している場合無駄な競り合いをすることなく加速出来るため逃げ優位の展開になった時点でこの2つはクリア出来ている。自分の逃げキャラはパワーCで足りると設計しており実際にスパート加速時のパワー不足は感じなかった。

3つ目が逃げキャラにとって最大の課題である最終直線におけるスパート補正の弱さだが、黒マック(※マックといえば当然黒マックという体で話を進めてきたが白マックではないとここで一度だけ脚注しておく)の場合良い位置取りから加速度が乗った状態で最終コーナー終盤に実質100%発動の固有によって最終直線での速度を上乗せすることが出来るので、逃げキャラの弱点を完全に埋めることが出来ている。これは春天3200mのコースレイアウトにおいて逃げマックの固有が最適解という話で、他のコースでは最終コーナーや最終直線等仕様が色々と違うので必ずしもこうはならない。(タウラス杯はルドルフが最強だった)

例えばマックとマルゼンは固有発動のタイミングが一緒だが、タウラス杯東京ダービー2400mのコースの逃げに関しては加速が欲しい場面で発動するマルゼン固有が最適解といわれていて、逆にマックの固有はブロックを跳ねのけられず発揮できないことが多かった。しかし、今回の春天3200mにおけるマルゼン固有は皆が加速してきた最終直線終盤に再加速しようとするのでコースレイアウトにまったく噛み合わない。

ウマ娘って実はとんでもなく綿密に設計されているゲームであり、逃げキャラの中でもファル子やダスカや委員長なんかのマイル寄り適性のキャラの固有は中盤や後半といった最終スパート前の位置取り争いに有用なスキルとして設計されていることが多い。ジェミニ杯逃げに一番欲しい最終直線での速度補正がある逃げエース適性固有持ちはマックとスズカとブルボンしかおらず、条件が厳しいスズカを抜いたマックとブルボンがジェミニ杯二大つよつよ逃げウマ娘で、更に固有発動率が高いマックが一番強いというのが結論。

自分は試さなかったがジェミニ杯逃げエース適性の次点は最終直線2位以内で固有発動する逃げコンドルパサーだと思う。ギリギリの上振れ勝負を狙うグレードで逃げ因子に振るのは現実的ではないがオープンだったら丁度良い塩梅だったと思う。自分は色々と逃げマックアシスト選手権を試したかったこともあり見送ったがチーム競技場で使ってる逃げコンドルパサーは普通に強い。

改めて逃げ優位展開を作るには逃げが二人以上必要だが環境メタにより逃げ0も少なくないジェミニ環境をアンチゴルシゲーにするためには自分が逃げを二人出さなくてはならない。そして自分はブルボンを持っていないので必然的に二大エース体制ではなく一緒に逃げてくれるアシストを一人選ばなくてはならない。ということで逃げマックアシスト選手権をやっていく。

・ゴリウンス或いはコピーマック

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長距離逃げといったら第一候補に挙がるであろうセイちゃん。しかしセイちゃんの固有はジェミニ杯とは相性が悪い。今回セイちゃんの固有は最速スパート地点少し過ぎに発動するが、そもそも皆が既に加速し始めているタイミングで更に加速してもねぇって感じで微妙。前述のマルゼンよりはコース相性悪くないが先頭維持という条件がキツ過ぎるし最速タイミング以外で発動出来たとしても今回あまり有用なスキルにならないので厳しい。先頭キープにはパワーと賢さが有用との検証を参考に賢さパワーゴリゴリのセイちゃんを用意したが普通に先頭キープが難しくマックに譲ったりするのでなんもわからんになった。むしろ後から紹介する賢さEキャラが意外と先頭キープ出来たりしてウマ娘なんもわからんになった。自分の逃げマックがステータス的に完成されてるっぽいのでコピーしたらいいじゃんとコピペしてみたが固有力の差だけでもレース結果に圧倒的な差が出てあまり活躍出来なかった。そもそもわざわざオープンに参加していて同設計のウマ娘並べるのも芸がないのでコピーマックはなしという方向性でいく。

・可愛いは正義

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シンプル可愛い。アイドルゲーなんだから性能より可愛さ重視でしょ。勝負服のシナジーも欲しいからゴス寄り衣装ということでこの二人。見た目のシナジーに関しては間違いなくライスが一番で二人で並走させたかったけどシンプルに固有が厳しい…知ってた。ダスカは可愛いしデカいし道中逃げ適性高いし無難なんだけど無難すぎてやめた。ゴルシメタのためか大会後半逃げマヤノ増えた気がするし走り方可愛いんだけどノーマルでもブライダルでも単独で発動出来る固有ではないので逃げ適正高くない。

・アシストエース委員長

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「いつかは長距離も得意になります」といえば委員長だよね。結論から言うと逃げマックアシスト選手権優勝はサクラバクシンオー。前述の通り逃げキャラの最終直線固有が少ないことを逆手に取ってエースになれないのなら道中固有を発動させて逃げ展開を早く出来るキャラがアシストとして一番強いのでは、という条件を満たすのはダスカとファル子と委員長しかおらずダスカは前述かつ先頭キープが厳しくファル子は持ってないし因子厳選云々なので委員長というわけ。委員長の固有って後半上位どこかで競り合えばとりあえず発動するガバさなのでダスカより使いやすくアホ強い。賢さアホな子ばかり作っているのは変に賢さやパワーが高くゴリゴリの競り合いで消耗するより譲り合いを円滑に進めるためという独自理論に基づくものだったが賢さEでもそれなりに先頭取るし先頭キープの条件はまったく分からなかった。

丁度アシストエース委員長が炸裂した回が撮れたのでこれが逃げマックアシスト選手権優勝です。


只ね、長距離赤因子3人×2準備すれば長距離B委員長は3人に一人くらい作れるけど長距離Aが厳しい。20人くらいやれば納得ステも作れるだろうけど「バクシンでジェミニ杯勝とうずw」みたいなチャレンジはマイナー界ではメジャーな気がするし委員長で一回一位も取れて満足したので最終的に見送り。
ちなみに上動画のスピS委員長が最終的に白マックとゴルシに捲られてるように逃げキャラのスパート補正は本当に厳しい。委員長の場合長距離Bの下方補正はあるが他に紹介したスピSの子達もみんな同じ感じで最終直線伸びなかったのでジェミニ杯に関して逃げマック以外厳しかったのは間違いない。

・聖母覚醒砲

ネタ的にも面白い逃げアシストについて考えを巡らせそれぞれの固有スキルや脚質データとにらめっこしていると逃げ適性Dのママを発見した。しかしチーム競技場でタキオン運用してるから分かるけど虹回復スキル発動は3位以下だしと思いつつピュリティの詳細見ると2位以下で発動するという記述を見つけコレしかないと思った。逃げでも虹回復が発動する可能性があるということはマエストロ不要でもいけるかもってこと。完全に需要にマッチする性能ということで逃げマックアシスト選手権のFAはコレ。

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これ個人的に一番面白い設計だと思っている。まず逃げピュリティオブハートだけど60%は発動するかなって感じ。絶対的に必要なものとして運用できるレベルじゃないけど発動したらネイチャの八方にらみ×2を蹴散らせるくらいの回復量で逃げ最強回復スキルになる。またマエストロ取らずスタミナを実質Sまで上げていることによってピュリティ発動しなくてもコーナー回復のみで妥協量のスタミナを確保出来る二段構えになっており完成度が高い。

ママとタキオンの場合例えばスタ700+虹回復+マエストロまでスタミナを抑えることが出来ればオープン環境でもスピSSまで盛れるはずだったしそういう設計の相手がどんな走りするのか見てみたかったのはある。

アホ程Bラン育成したのでBラン育成のコツは完全に掴んだ。極力固有が上がらないようにする以外はガチ育成だがスキルは取らないでおき、最終年の秋前くらいから評価点計算機に取る予定のスキルと実測値を入力していきURAファイナル前に7500以上いかない様に調整する。スキルは気持ち多めにセットしておけば予想より評価点が上がった時スキル数で調整できるし有用な緑スキルを3つくらい取っておけば完璧な調整がしやすくなる。また事前に長距離赤因子3人×2の因子をつくっておけば2~3人ごとに長距離Sがつくのでタウラスの時より育成がかなり円滑に進んだ。逃げエースマックだけ適正因子厳選してないのは大会前お試しで作っていたのが初日から大活躍していたので、これでええやんとそのまま80戦分のデータを取ってもらった。

そういうことで最終的なPTはマック、ママ、ネイチャになった。

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これがアンチゴルシゲーの答えである。

ママが先頭キープでピュリティ不発、マックが逃げ集団後方ブロック事故固有不発、大差勝ちネイチャ。流石にそうはならんやろ…盛大に事故ったマックが二着まで差し返していることからもメタゲーム関係なくシンプルにステ差勝ち。一応先行優位追込なし展開は差し優位展開でもあるのでネイチャが最終コーナー入る前に固有発動しぶっちぎる展開でメタゲームに勝利したといえなくもない。


神ゲー

この編成がゴルシ(追込)に与えた影響は絶大で追込に負けたのは自分で直線一気追込ブライダルマヤノ作って遊んだのを除けば2回くらいあったかなってレベルだった。むしろこの編成の脅威は強い先行。特に自分の逃げマックと近い設計のAACCC先行がいた場合分が悪かった。安定を求めるなら先行マック差しネイチャ追込ゴルシ辺りが手堅いし、逃げ3先行ためらい3編成が実は最強だったかもしれん。

結局メタゲームというのは三すくみじゃんけんゲーであり相性が悪かったら負けるしそうならないよう展開を読みアップデートしていくことが対人戦最大の楽しみだ。

ただ対人ゲーだと当たり前だけど人権キャラとそうでないキャラの格差が大きく、マック・マルゼン・ブルボン・スペ・ルドルフ・オグリ・ナリブ・ゴルシ・タイシン辺りの固有人権キャラ以外が活躍出来るような環境のレースの実現(思いつかないが)もしくは性能調整は入れてもいいんじゃないかと思う。特に今回の場合ゴルシメタゲーだとわかっていても黒マックかブルボンを持ってないとほとんど対策しようがなかったのは問題だと思う。(追込特化デバフ等手段がないことはない)

ウマ娘、やり込めばやり込むほど奥深くなにも分からなくなるゲームだが今回体感した脚質分布によるレース展開メタを読むことによって育成レースやチーム競技場が有利になることもありそういうものを実感すると一層楽しいと感じる。

ジェミニ杯予選が終わり久しぶりにやることがなくなりチーム競技場の長距離育成をやり直したところ、グレードでも充分勝負出来るようなSS・SBCCの先行マックが出来たのでチーム競技場遊んでみたら丁度ジェミニ杯仕様のSランゴルシ(SS・SS・ACC)と当たる機会があった。

3000m右回り雨と多少誤差はあるがジェミニ杯と似たようなシチュエーション。逃げは2人だったがチャンピオンズミーティングより出走ウマ娘が多いチーム競技場では心許ない数だ。片方はモブ逃げウマ娘だったこともあり馬群をそこそこ伸ばしながらも逃げは伸びきらず最速スパート地点で私の先行マックが先頭を捉え抜け出す完璧な先行優位展開となった。

「コレよ!展開次第でSランにも勝てるウマ娘は神ゲー」と確信して最終直線に入ったのもつかの間、後方からSランゴルシがありえんスピードでかっ飛んできてゴールへと突き刺さっていった。

ウマ娘は神ゲー。

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