見出し画像

教育委員会臨時会(2023/1/25) 音声と資料

会議の音源

資料

l

概要

建て替えに関する基本方針を変更することにより、建物の耐用年数評価の調査で条件を満たせば、中学校については築70年以上でも利用可能となる。
また、建て替えをする校の選定については原則古い学校から建て替えるが、様々な理由により、優先的に建て替えることも可能となる。
しかし、この様々な優先される理由の具体的な内容はなぞ。また、だれが選定し、承認するのかもなぞ。決定内容が時代や審議メンバーによって差が生じないような工夫もあるかどうか、なぞ。
今後は市議会の委員会で審議し、3月の委員会で具体的な数値の入った素案が示される予定。その後、市民意見を募集するという。
いつまでに方針を出さなければならないのか、リスケの可能性についての話はなし。いろいろと悪夢がよぎる。

感想

現行の「横浜市立小・中学校施設の建て替えに関する基本方針」では予定どおりの建て替えが進まず、方針を変更することにしたもよう。
それならば、現行の方針についての検証・反省にこそ時間を費やすべきところだが、その考察が抜けた状態で、やれる範囲を容認するような方針になっている。今後はこれを時間とお金をかけて、承認していくらしい。

「新しい時代への学び等へ対応」のため、学校建て替えや改修を行うそうだが、どういう学びを行っていくのか、ソフト的な話はゼロ。
50年前からの教室スタイル、前に黒板があって、教壇があって、それらに向かって机が並べられるというスタイルは今後も続きそうな悪夢がよぎる。
教育内容が変わればそれに伴いハードもバージョンを上げていくものだと思うが、そういった話もなく、今後、この建て替え方針の変更が教育内容に沿って最適化されたり、考慮されるような話も見えなかった。
とにかく、ハード的な話が中心で建て替え、改修の基準が設定されている。

建て替えが決まってから、設計で約3年、工事で3年~6年、合計6年~9年ぐらいかかる。それに、今回の見直しで「選定」というプロセスが加わることになり、時間もコストもプラスされるわけだが、そこは無視する教育委員。
また、この基本方針の変更で建て替えを平準化するという目標を設定しているが、築50年になるまで50年間あり、この間の検討結果が「70年以上使えるようにする」という話なので、新しい基本方針が運用されることで建て替えが平準化するとも思えず、このような論議の延長線上では耐用年数が今後も増え続けるだけのように思える。経費と運用面から、実務として年間、何校建て替えが可能なのかを算出するなど、抜本的に検討のアプローチを変えた方が良いのではないかという気がする。

そして、マジでやばいのが、学校には教員用の会議室、プロジェクトルームなるものが無いこと。教育委員会事務局では計画はするが運用は現場に丸投げするものが多い中で、学校側には検討する場所が用意されていない。執務スペースと打ち合わせ場所を変えることは当たり前のことが、学校には用意されていないというのだ。

運用を考えない人たちがシステム設計をすると、現場が大変になるというリアルな事例。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?