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2023樹なり完熟茂木びわ収穫体験振り返り

気がつけば2024年1月も半ばが過ぎた今日。雨で畑仕事がないため、久しぶりに事務仕事と思ってみてみると、なんとびわの振り返りが出来ずに下書き保存されていました。内容も中途半端ですが、まだまだ未熟な自分を振り返る意味でも、今さらながら公開しようと思います。

2023年びわの収穫体験、5月21日から6月11日の約20日間無事終了しました。たくさんのゲストにお越しいただき、たくさんの美味しいをいただきました。とても素敵な時間を過ごすことができ、本当にありがとうございました。3年目となったびわ収穫ですが、まだまだ不勉強なことも多く、今後への課題点として自分用メモを残しておこうと思います。


びわに溺れたことありますか?

樹なり完熟びわにこだわる理由、それはとても簡単です。私たちがファームで食べるびわがジューシーでとても美味しいから、そしてその美味しさを共有できればという思いで始めました。ファームのびわは茂木びわといって長崎県茂木地区が発祥とされています。茂木びわは100年以上前に発見され、日本で最も多く栽培されており、格段珍しい種類ではなく、どちらかというとどこにでもあるびわの種類です。でも完熟するとびっくりするほど美味しい。

びわは木で完熟すると、翌日から実が地面に落ち始めます。実はぷっくり水分を含み、表面は柔らかな産毛に覆われており、収穫する際にもそれはそれは大切に扱わないと、簡単に落下し、傷ついてしまいます。温度変化にも苦手な木なり完熟したびわをトラックなどで輸送することは残念ながら出来ません。スーパーや百貨店で綺麗な箱に入っているびわは、完熟する前には収穫、箱詰めをして市場に出されているのでしょう。びわは追熟しないため、日にちが経つと美味しくなる果実ではありません。完熟前に収穫し立派な箱に入れて売られている高級びわを食べて、値段の割に美味しくないなぁと思われることは残念だなと思っていました。私たちはファームに来てもらい完熟した美味しいびわを食べてもらおうと収穫体験を企画し、今年で3年目を迎えました。

2週間早く完熟開始、そして想定外の大豊作!

びわは色づき始めると、一気に成熟が進み2〜3週間で完熟を迎え、完熟すると2、3日で実が落下してしまいます。せっかくファームまで足を運んでもらうので、スーパーや百貨店では味わえない、樹上で完熟したびわを食べてもらいたい。毎日実の状態を確認し、収穫体験開始と終了日の日にちを見極める必要があります。ファームの記録を見ると、色づき始めが去年より2週間早い。ただ今年は去年より雨や気温が低く日照時間が短い傾向にもあります。このまま2週間早めて開始すればいいのか、悩む日々。

なんとか日程を設定し、インスタグラムで募集を始めると、みなさん待ち構えてくださっていたようで、予約数が伸びる伸びる!農作業の間にも予約が増えていきます。そこで頭をよぎるのが不作だった去年の様子。去年、年明けに小田原にも大雪が降った影響で、多くの花芽が落ちてしまい、びわはとても不作でした。去年いらっしゃったゲストには美味しい実を探すのが難しい日もあり、がっかりされた方もいらっしゃると思います。その同じ思いはしてほしくない、という気持ちがとても強く残っていました。結果、予約受付数を去年より少し多い程度に設定し、受付開始から1日で満席。お断りする結果になってしまいました。

しかし、収穫体験が始まり、ゲストがファームに来て、「わぁ〜、今年はとても豊作ですね!」と言われる頃、ようやく今年の豊作に気づきました。とはいえ、リョーコさんにはもっと摘果した方がいいよ!今年は実が多いよ!と教えてもらっていましたし、少し前には気づいていましたが、実が緑色の頃には実感がなく、色づき始め、認識することができたのです。毎日、色づき始める実を観察することに集中し、全体を把握することができなかった、勉強不足、経験不足、観察不足。慌てて追加設定をして予約を再受付を始めましたが、一度満席と言ってがっかりされた方も多いでしょう。これは今年一番反省している点です。

びわの甘みの変化

びわは、収穫体験の期間中にも味が変化していきます。収穫体験が始まった頃は、まさにシーズン出始め、旬の先取りといった、爽やかな甘さで始まり、シーズン終了間際には、しっかりとした甘さとびわの果汁が滴るほどジューシーになってきます。完熟がさらに進み、過熟(熟しすぎた状態)になるとやや腐った臭いがして美味しくなくなります。びわの収穫体験は2、3週間ですが、スケジュールが許せば2、3回とお越しいただき味の変化も楽しんでいただきたいと思います。今年もシーズン中4回以上いらっしゃるリピーターも何名かいらっしゃいました。美味しいを共感することできてとても嬉しく思います。


来年に向けての課題

これから一年をかけ剪定、摘果などのお世話をしますが、来年は木の高さをさらに低く作っていく計画です。私たちがファームを管理させてもらう以前は、手入れが行き届かず、びわの木も今より数メートル大きく鬱蒼としていました。びわは1本の枝から3本新芽が出るのですが、1年に3回成長すると言われています。なので数年手入れを怠ると、手が負えないくらい巨大化します。そこで毎年少しずつ木の高さを抑え、全ての葉に太陽光があたるよういい感じで丸く、そして木漏れ日がおち、風通りがよくなるような剪定をリョーコさんに教えてもらいながら、お世話をしてきました。今年は木のてっぺんに近いところも摘果ができるよう、さらに木の高さを抑えて剪定する計画です。また甘さの変化も楽しんでいただけるよう、募集時にお知らせできればと思いました。

来年は私たちがファーム運営して4年目になります。今年もとても美味しいびわを作ってくれたびわの木にまずは感謝し、お世話を続けます。お世話といっても、自然の味が一番美味しいと思っているので、なるべく自然に近い環境、びわが快適に過ごせる環境を整備するお手伝いをして、また皆さんをファームでお迎えできればと思います。




見習いファーマーHamaYouです。農業や民泊を通じてみんなを笑顔にしたいと頑張っています。いただいたサポートが大きな励み、梅ジュースで乾杯しましょう^o^