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ODA-SANとOHTA-SAN


ODA-SANのペンネームは、ウクレレの神様とも言われるOHTA-SANからきています。
2002年に4コマ漫画『ウクレリアンの極み』をラピタネット(小学館)でスタートするにあたって、せっかくならペンネームもウクレレ漫画らしくしてみようかと考えてつけたものです。
ウクレレに興味のある人なら、このペンネームにピンと来るでしょうが、興味のない人にとってはほとんど何の意味も持たないペンネームです。

ペンネームといえば、これより以前にも、あるマンガ雑誌での新連載4コマ漫画スタートにあたり、新しいペンネームにしようと考えた時がありました。
その頃枝豆栽培にこっていたので、そこから「おだまめ」というペンネームを思いつき、連載第一回の扉ページにも「おだまめ」と記して編集者に原稿を渡しました。
それをみた編集者さんの「これ冗談ですよね?」の言葉に反論もできず「はい」と答えてしまい、結局それ以前から使用していた「おだ辰夫」でいくことになりましたが、結果的にこの連載は数年間続き、連載が終了する頃には"枝豆"に対する興味もすっかり失っていたので、ペンネームを変えなかったのは正解でした。

さて、『ウクレリアンの極み』用のペンネームODA-SANですが、これは当時の編集長がウクレレ好きな人だったこともあり、何の問題もなくこれでいくことになりました。
そもそもこのマンガ自体、正月休みに編集長が僕の掲示板に「なにかウクレレでできないですかね〜」という、本人はもしかしたら書いた事を忘れてしまったかもしれない書き込みから始まりました。この書き込みを見て、ちょうどウクレレ漫画をかきたいと思っていた矢先だったこともあり、正月休み明けに早速サンプルを持って編集部に"おだだだだ〜"と突入して、そのまま連載開始となったのでした。

僕と編集長だけ面白がって、ウクレレに興味のない読者をおいてけぼりにするのも良くないですから、毎回マンガの解説のような短文プラス4コマ漫画という構成でいくことになりました。
それがいざやってみたら、短文を書くのも面白くなり、回によっては短文とはいえないくらいの長さになったこともありました。紙の雑誌だったらスペースに限りがあるので文字数も気にしますが、Web配信だとそのへんはあまり気にしなくていいので、ついつい長くなってしまうこともあるのでした。

その後、ラピタ誌が休刊になり『ウクレリアンの極み』も未完のままなんとなくフェイドアウトしてしまったのですが、現在eBookJapanで電子書籍として全1巻が公開中です。
ただし、eBookJapan版は4コマ漫画部分だけで、短文は収録されていません。実はこの短文テキストデータの所在がはっきりしないのです。どこかのHDDかバックアップ用CDに保存されているはずなのですが、それを探し出すエネルギーがありません。もしかしたら古いフロッピーディスクかも知れません。もしそうなら読みとる手段もありません。
これが紙に印刷されていれば、必死でパラパラとページをめくれば発見するのも可能なのですが、データだとそうもいきません。

そうそう、OHTA-SANとは数年後にコンサートで来日された時に楽屋でお会いすることができました。
本番前にコーヒーが飲みたいとおっしゃるので、会場近くのスタバにご案内したのですが、思ったより距離がありOHTA-SANが「ボク疲れたよ」と英語訛りの広島弁風日本語でおっしゃったのが印象に残っています。その時、「実はワタクシ、ODA-SANというペンネームでウクレレ漫画を描いてます」と言いそびれてしまいました。たぶんOHTA-SANはボクの事を楽屋にいるスタッフと思われたのではないでしょうかね。
スタバのコーヒーはOHTA-SANにおごってもらいました。

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